表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
61/88

10月31日、金曜日

「柊! トリックオアトリート!」

「うわ、びっくりした」


 放課後、部活に行こうと立ち上がったら、隣の席の一ノ瀬に呼び止められた。


「お菓子ちょうだい。いたずらもさせて」

「ど、どっちかだよ。あ、お菓子ある。はい、飴」

「……ありがと」


 一ノ瀬はふてくされた顔で飴を開けて食べてる。

 飴の包みの裏を見て、目を丸くした。


「なんか書いてある」

「それね、占い。なんかいいこと書いてあった?」

「うん。好きな子と少しだけいいことがあるって」

「へえ……」


 それ、一ノ瀬は誰を思い浮かべたの?

 そんな嬉しそうに私の顔見ないでよ。

 期待しちゃうじゃん。


「ね、柊も言ってよ。トリックオアトリート」

「……トリックオアトリート……」

「俺、お菓子持ってないんだ。だから、いたずら、してくれていいよ」


 何それ。

 いたずらって、何すればいいのさ。


「えー……、あ、座って」

「うん。……なに……?」


 カバンに入っていたゴムで一ノ瀬の髪を左右に結ぶ。

 できあがった髪をスマホで撮って送る。


「いたずらしたよ」

「もう一生結んどく」

「いや、部活で邪魔でしょ」

「やだ!! このままにする!! 39日後、覚悟しとけよ!」


 一ノ瀬は顔を真っ赤にして教室を出て行ってしまった。

 えー……なにそれ……。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

この作品が面白かったら、☆を★に変えていただいたり

ブックマークやお気に入り登録してくださると、

作者がとても喜びますので、よろしくお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ