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10月11日、土曜日

「……というわけなんだけどね」


 昨日のことを結に電話で愚痴る。


『それさ、メイサちゃんの名前出されてムカついたの?』


「えー、どうだろ」


『嫉妬した?』


「そ、そんなことないよ……」


 嫉妬て。私が一ノ瀬のこと好きみたいじゃん。

 それはない。

 絶対に、ない。


『一ノ瀬かわいそー。モテるのはさ、一ノ瀬のせいじゃないっしょ』


「……そうだけどさ」


『結ちゃが付き合ってあげようか? スタバの新作でどう?』


「たっか……」


『今ならまだ間に合うでしょ。スポーツ公園の入り口に一時間後ね』


 プツッと通話が切れた。

 ……マジ?

 立ち上がって、カバンをつかんだ。



「柊!?」


 サッカー場の裏口に行くと、ちょうど一ノ瀬が顔を出したところだった。


「え、一ノ瀬……試合は?」


「うち、第三試合だから、もう少し後なんだ。……ごめん、昨日は柊の気持ち考えてなくて」


「……いいよ。私も言い過ぎたし。一ノ瀬、勝ってきて」


「うん。勝つ。絶対に勝つ」


 一ノ瀬が私の手を取る。

 指先に唇をつけて、すぐに離した。


「行ってくる。あと59日、俺のこと、見てて」


「……行ってらっしゃい」


 一ノ瀬の姿が見えなくなると、結が影から出てきた。


「さすが、1組の王子様」


「キザだよねえ」


 結と並んで、観客席に向かう。


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