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10月07日、火曜日

 文化祭の明け休みも終わって、今日は教室の片付け!

 小道具係の私はあちこちで使っていた小道具を集めてゴミ袋に突っ込んでいく。


「あれ? 受付においてあったやつは?」


 受付に飾ってあった紙粘土のおばけとか、一ノ瀬がつけていたお面がない。

 誰か先に片付けてくれたのかなあ。


「柊! あと63日! 何してんのー?」


「小道具の片付けしてるんだけど、受付に置いてあったやつ、知らない?」


「あー……、あれ、必要だった?」


「ううん。捨てるだけだよ」


「そっか、よかった! ……俺がもらった」


「は?」


「柊が俺のために作ってくれたからさ。家で大事に飾ってる」


「ええ……」


 持ち帰りっていいのかなあ。

 捨てるだけだけどさ。


「それ、誰か小道具の人に確認した?」


「……してない」


「ダメじゃん」


「……ダメかな」


 一ノ瀬はちょっとしょんぼりした顔で私を見た。

 まるで雨に濡れた子犬みたいだ。

 ……そんなに小さくも、かわいくもないけど、元の顔が良い分、無駄に私がいじめてるみたいな気になってくる。


「いや、知らないけどさ。せめて聞いてよ」


「うん。ごめん」


「まあ、ちゃんと数とか確認してたわけじゃないし」


 そう言うと、一ノ瀬の顔がパッと嬉しそうになった。

 なんか、騙されてる気がするなあ……。

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