ーー呪いーー
帰る途中にケルトさんは少年の足に触れて何かしたように見えたがその他は何も起きず家に着いた。待っていたように出てきた主人はおかえりと一言言い状況を聞いた。
そこにケルトさんはめんどくさそうであり深刻そうな顔で医者に言われた事をそのまま伝えた。
主人「記憶喪失!?怪我だけならすぐ帰せると言うのに何故こうなる…」
主人は[とほほ]と疲れた様子で椅子についた。そして少し考えた後口を開く。
主人「どこまで覚えているかによるかの。其方、まだ聞いておらんかったが名は何と言うのだ?」
少年は急な質問に驚いたが震えながら言う。
少年「僕の名前は…」
その時だった。少年の口元に光が集まり錠のような印が浮かぶ。3人は驚き言葉を発せなかった。少年は何が起きてるか分からず、とりあえず続きを言おうとした。
少年「んんんんん」
少年はやっと気付いたのだ。みんな自分に何か起きたから驚いていることに。
主人「今のは何だ?何故急に!?どこかに主犯が居るはずだ!2人とも探せ!」
目にも止まらぬ速さでケルトさんと虎の人は家付近を探したがそれらしき人物は居なかった。少年は何回も喋ろうとんーんー言っているが喋れる様子はない。
主人「何故こうなるのだ…呪われていては人間界には絶対帰せん…」
主人はとても疲れた様子でどんよりしている。少年は訳も分からない事が起こっている事とトラウマによりうずくまってしまう。そこに周りを散策していた2人が帰ってくる。
ケルト「周りに怪しい人物は居ませんでした。呪いに関しては…呪いの鑑定が出来るやつを知ってるのでそいつに会いに行きます」
虎の人「警戒を怠りました。すいません」
2人の言葉に対し主人は仕方ないと励ましをかける。どんよりしていてもしょうがないと思ったのか主人は思い切り立ち上がりこう言った
主人「そういえば自己紹介の途中だったな。我は『バク』だ、よろしくのう」
ケ「俺は『ケルト』だ」
虎の人「俺は『トラ』、よろしく」
少年は言葉を喋れないため軽くお辞儀した。そして自分の自己紹介をしようと紙とペンを求めてジェスチャーをしてそれに察したトラさんが用意してくれた。
ケ「名前は覚えてませんだー?こいつ結構飛んじまってんじゃないのか?」
バク「まぁ仕方あるまい。記憶が戻ってきても呪いが解けなければ意味がない。とにかく呪いの解錠方法を聞こう」
そう言い少年にかかった呪いを解くべく呪いの鑑定士なるものに会いに行く事になった。
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