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ーー能力者になったとてーー

 イリウスには思ったことがあった。


(これ…戦えるの?)


自分の部屋で色々実験して分かったことがある。

1.空間の歪みはその空間に入った物の向きを変える。例としては空間の歪みの中にボールを投げ入れたら本来飛んで行く場所ではなく別の方向に飛んでいった。

2.物体そのものを歪ませる力は動いていると発動しない。例としては転がっているボールを歪ませようとしたら歪まなかった。歪ませようと思った場所の空気が歪んだ。おそらく歪ませるまでに少し時間があり、そこに対象を押さえ付けておく必要があるのだろう。

3.空間の歪みと物体の歪みでは物体の歪みの方が神力の消費が多い。純粋に疲れる感じがする。


(これらの結果を踏まえても、僕戦えなくない?)


とりあえずケルトさんにアドバイスを貰おうとリビングに向かう。部屋を出た時、何やらリビングが騒がしい。何で騒がしいのか少し気になり早足でドアを開けた。


「お、おぉ…イリウス!ちょ、丁度いいところにー。我のナイフが一本無くなってしまったのだー。探してくれぬかー?」


 すっごい怪しい。わざとらしすぎる演技だが、僕は協力してあげる。


「良いよ!どんなナイフなの?」


「どんな!?な、何と言うかの〜。我の神力が篭ったナイフだ!」


「んーそこら辺に落ちてないかな〜」


そう思って僕は床やテレビの裏を探す。そこにバクが呆れたように口を挟む。


「イリウス?我の神力が篭っておるのだぞ?何か見えんのか?」


「え?」


僕はそう言われてバクを見る。


「何も見えないけど…」


「あれ?そんなはずは…」


バクがぐちぐち何かを言っている。しばらく1人で考えさせてあげようとナイフ探しに移ろうとした時。


「そうだ!確か神力に関係しておったから…イリウス!自分の目に神力を集めてみろ!」


「え、何でそんな事…」


「良いからやってみるのだ!」


僕は言われた通りフワフワを目に集めてみた。すると不思議なことにバクから何か出ている。


「え、これ何…ミミズみたい…」


「それが線だ。後ミミズと言うより糸に近いと書いてあったのだがな」


「それで、これが何なの?」


「まぁ辿ってみろ」


僕はそう言われてこの線とやらを辿る。辿った先は絶対意図的に置いたであろう棚の上のナイフに繋がっていた。


「ナイフってこれ?」


「おーそうだ、ありがとな」


「ねぇバク。この線って何なの?後そのナイフ。トラさんのハンマーも気になってたけどどこから出してるの?」


バクはニヤっと笑った。


「説明してやろう!まず線とは、能力者による神との繋がりである。簡単に言うと神力が変化した姿だ。もちろん普通の人には見えず、神が見えるお主くらいしか見ることは出来ない!戦いに役立つからしっかりと使うのだぞ?そしてこのナイフ、これは『神器』だ!」


「じんぎ?」


「そう!神の武器だ!神が作った武器でその性能は人が作った武器の比にならん!どこから出すのかと言うと詳しくは分からん。だが出す時はこの武器を思い浮かべることが必須となる!ちなみに神器はある者とない者が居るぞ!神が怠け者か働き者かで決まるの。」


「僕に神器は無いのかな!」


僕はワクワクして聞いた。


「うーぬ。それは分からんの。だが基本神から説明されるはずだぞ?この前されなかったのであれば…」


「うぅ…」


「だ、大丈夫だイリウス!神器なんて無くても充分戦えるしな!何より能力が使えて楽しいだろ?ケルトも嬉しそうだったし良かったではないか!あ、そうだ!我の神器を一つやろう」


泣きそうになった僕を励まそうとバクは頑張ってくれた。


「神器って人に渡せるの?」


「使わせるだけなら渡すだけで良い。だが譲渡となると条件がある。神器を複数持っている事と、貰う側が一定数の神力を持っている事だ。お主なら平気だろう」


そう言ってバクはナイフ一本を持ち呪文を唱え始めた。何を言っているのか分からなかったが、神秘的な姿につい見入ってしまった。


「よし、これで良い。ほれ、もうお主の物だ。」


「やったー!神器♪神器♪」


僕は大喜びだ。そんな姿を見てバクは笑う。


「あ、そうだ!ケルトさんどこ?トラさんも見えないけど…また喧嘩じゃないよね?」


「あいつらは自分のハコニワで修行中だ。まぁ筋トレしかしてないと思うがな…」


「そうなんだ!帰ってくるまで待つよ!」


「あぁ。そうすると良い」


僕はケルトさん達が帰ってくるまで待った。でもゆったりと本を読んでいる内に眠ってしまった。


「んにゅ〜?」


「お、起きたか?」


「ケルト…さん?」


「はっはっは!俺を待ってる間に寝ちまうなんてな!用があんだろ?もう夕方だぜ」


 「うぇ?そんな寝てたんですか?」


「そうだぞ!ぐっすり眠ってて起こすにも起こせなくてな。まぁ寝る子は育つ!早くでかくなれよ〜」


「はい!それより相談なんですけど」


その後自分で実験した内容や能力について全部話した。


「そりゃあサブがありそうだな」


「サブ?」


「サブ能力だ。そのままの意味でな、お前で言うと歪みを操る能力とは別の能力だ。普通一つしか持てねー能力だがその能力が戦うのに適してなかったらもう一つ能力がもらえるんだ」


「でも僕貰ってないです!」


「まぁ神もサブまでは明かさないからな〜。もしかしたら作り途中かもしれないしな」


「作る物なんですか?」


「神がお前に合う能力を模索してんだよ」


僕は今日色々な事が分かった。けど、神様ってそんなことまでするのかな。知った事は多かったけど、ほとんどは謎のまま。

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