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ーー能力者になるためにーー

 謎の力でケルトさん達の喧嘩を止めた僕。ありえないようなことが起こって困惑しながらも、僕は修行をし続ける。


「なかなか使えるようになってきたんじゃないか?」


「そうですね!やっぱり神力が見えると慣れるのも早いのかもしれません」


僕は数日の時を経て神力の使い方をマスターしつつあった。


「空も飛べるし、結構便利だろ?」


「はい!最初は自分を包むイメージが出来ませんでしたが、一回出来れば後は簡単です!」


けどそんな僕にも悩みがある。


「能力…まだ使えないのか?」


「…はい」


そう、能力の使い方が分からないのだ。神力はいくら使えたとしてもそれはみんなが出来ることだ。一体どうすれば…


「何かしらのきっかけがあれば良いんだがな〜」


「それです!」


「へ?」


(そうだよ!何で僕は気付かなかったんだろう、きっかけがあればきっと能力だって使えるはずだ!)


僕は全速力で玄関に向かう。だがそこで止められる。


「ちょっ、何をやっておるのだ!」


「わ!ごめんバク…でももう決めたの!外行って危ない人に会ってくる!」


「ほんとに何をしようとしておるのだ!」


無理にでも行こうとする僕をバクは取り押さえる。

その後。


「良いか?確かにきっかけは大事だが、お主の場合は命の危機とかを感じる必要性はないのだ。そうよのー…我々の能力は条件を達成することで発動する能力だ。例えば、我の能力は電話を掛けることで発動する。まぁ他にもあるが…トラは攻撃を当てること、ケルトは守りたいと思うことだ。だがお主は違う、条件が無くても発動出来る能力だ。命を危険に晒すのは条件を探る時だけにしろ!と言うか命を賭けるな!」


「うにゅ〜…」


バクからのお叱りを受けて凹んだ僕。けどバクの言うことは一理あるから何も反論出来なかった。


「全員感覚型の能力者じゃねーから教え方がむずいんだよな〜。まぁ何だ?能力っつーのは神力とは違う力として見た方が良い。神力を使うイメージで能力を使おうとしても絶対に出来ん。だからおめーも初心に帰らなきゃいけねーかもな」


「初心ですか…」


能力を使うには神力とは違うことをしなきゃいけない…難しい説明を聞いて全く理解しないまま僕は自室に篭った。


(能力か…歪みか…)


考えても思い浮かばない。神力は周りのフワフワを集めて移動させたり動かすことをしていた。それとは別の力…


(歪みって何だろう)


僕は分からないので辞書を開くことにした。辞書には物体に力を加えた時に生じるものと書いてある。


「力を加える必要があるんだ。だったら神力で力を加えていけないかな?」


イリウスは神力で大きな塊を作り置いてあった鉛筆に攻撃する。鉛筆は折れるだけで歪みもくそもなかった。


「こうじゃないのか、……………鉛筆自身を歪めるイメージ…とか?」


今度は神力を纏めずに鉛筆の方へ持っていく。そして鉛筆に神力を少しづつ力を加えようとした時、


「あれ?神力が鉛筆に…吸われてる?」


説明もされなかった出来事に僕は驚く。どう見ても鉛筆に神力が宿っているのだ。


「もしかしてこの状態で…」


神力が少し宿った鉛筆に放った神力を全て吸収させると。


「歪め!」


鉛筆が歪むイメージをした。そうすると鉛筆はぐにゃぐにゃと歪み始めた。真っ直ぐな原型とは裏腹に綺麗に曲線を描くようなアート作品になった。


「うわぁ…すごいこれ。割れたりしてないし粉々にもなってない…本当に歪んでるんだ…これって歪んでるように見せることも出来るのかな?」


そうして僕は色々な事を試した。ある程度試し終わったら急ぎ足でリビングに向かう。


「ケルトさん!バク!トラさん!能力が使えるようになりました!」


「マジか!?速すぎじゃね?さっき言ったばっかだし…」


「ほう、使えるようになったなら良かったではないか。見せて欲しいの」


「まぁ、おめでとう」


僕はみんなにこの能力を見せた。もちろん最初は空間を歪ませる所だ。物壊したくないし…


「おーすげー!何だこれ奥がぐにゃぐにゃに見えるぜ!」


「うーむこれは何を歪めているのだ?」


「今は空間を歪めています!」


「空間を歪めると視界に影響を課すのか。興味深いな」


「これ指入れても良いやつか?」


「大丈夫ですよ!」


ケルトさんは僕の歪みに指を入れてすげー!と喜んでいる。僕があんなこと思うまでは


(ケルトさんの指が入ってる。歪んで見えるけど本体は歪まないのかな?)


こう思った途端、バキバキという音と共にケルトさんの表情が変わる。


「え、今の音なんの…」


「ほぅ…」


ケルトさんがそう言いゆっくりと指を引き抜くと、さっきの鉛筆の如く形が変形している。滑らかな曲線を描く所からは骨が突き出て血が噴き出している。


「な、なんで…こんなの僕…」


「大丈夫だ、落ち着け」


ケルトさんがそう言って自分の指をもう片方の手で覆い隠す。少しして手を退けると治っている。まるでマジックみたいで僕は落ち着けたが衝撃は残る。


「うーむ。あのケルトの指をあんな形に出来るとは…」


「確かにつえー能力だ。だがな、今のお前じゃ危ないが勝つ。個人で物に練習する分なら良いが、他人に使うのは禁止だ。分かったか?」


「は、はい…」


僕の能力に対する憧れは、一瞬で恐怖の対象に変わった。

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