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ーー身だしなみーー

 イリウスがこの世界に来て5日。妖怪事件から2日後だ。イリウスも生活に慣れてきて自分の部屋で本を読んだり文字の理解を進める。そして、このくらいの時にみんな悩みを抱えるのである。


(お風呂に入りたい…)


 イリウスは怪我のせいでお風呂に入っていないのだ。病院に行った時に泥や汚れは拭き取ってもらったし、消臭もしてもらった。だが、やはり5日も経つと気になってくるものだ。


(怪我も痛くないし入りたい…)


 そう思いケルトさんの元に向かおうと決意する。

         一方その頃、


(俺、嫌われてないよな)


 ケルトさんも悩んでいた。そう、ケルトさんは仕方がないとしてもイリウスの友人を殺しているのである。


(やっぱやべーよなあれ…最近元気ねーし部屋使い始めてからほとんど籠ってるし心配だな…今晩にでも元気付けてやるか)


 そう思っているところ、部屋のドアがノックされる。


「お?イリウスか?入って良いぞ」


 イリウスは手を上にいっぱい伸ばしてドアノブを回して開ける。入って来て早々真面目な顔をしてくるものだからケルトさんはその圧に押される。


「やっぱ…そうだよな…」


 イリウスは何もしなくても伝わったのかと思い首を大きく縦に振る。


「そりゃあ…許せるわけねーよな…せっかく出来た友達だしな…」


「!?」


 イリウスは急いで首を横に振る。


「別に良いんだ、許さなくても…」


 ケルトさんは耳を平べったくしながらしゅんとした顔をしている。イリウスは急いで紙とペンを探し汚い字で書く


「ん!ん!」


「ん?風呂?そんな話逸らさなくても俺は…」


「ん!ん!」


 イリウスが困り顔で言うものでケルトさんは察そうとする。


「…初めから風呂に入りたくて来たのか?」


 イリウスは首を縦に振る。


「そう…なのか。じゃあ入るか(良かったぁぁぁぁ!嫌われてなくて良かったぁぁぁぁ!)」


 そんなこんなで洗面台に来る。


「風呂っつっても今沸かすのはあれだからシャワーで我慢してくれよな」


「ん!ん!」


 イリウスは久々にお湯に掛かれると言う期待に胸を膨らませていた。


「足の包帯は取っちゃって良いや」


 そう言い割と強引に足の包帯を取り外す。そうして出てきた足を見て、イリウスは驚く。綺麗さっぱり傷が治っているのだ。薬は包帯の中に手を入れるように付けていたしずっと気付かなかった。


「おー傷が治ってるじゃねーかー(棒)。

今日からは包帯付けなくて良いからな!」


 そう言われ久しぶりに外の空気に触れた足を嬉しそうに眺める。


「おっし、じゃあ入るぞ。早く服脱げ」


(え?一緒に入るの?)


 イリウスは10歳だ。お風呂には1人で入る年齢だしケルトさんを説得しようとする。


「ん、んん…」


「何だ?顔赤くなってるし。恥ずかしいのか?男が風呂入るくらいで恥ずかしがってどうする!それに俺も居ないとシャンプーもボディソープも分かんねーだろ?」


「んー…」


 こうしてイリウスは説得させられた。ケルトさんとお風呂に入る事になり最初は焦ったイリウスだが、頭を洗ってもらった時にマッサージみたいになってとても気持ちよかったらしい。

 そうしてお風呂から上がる。


「おー!髪もボサボサだったが綺麗にすると結構サラサラになるんだな!匂いも無くなったから近づきやすいぜ!あ…」


(臭かったってこと?………………)


 イリウスは目にいっぱいの涙を浮かべる。


「あー違う違う!俺そのーあのーだな?そう!鼻が良いんだ!鼻が良いからちょっとの匂いでも敏感になっちまってな?分かるか?あー分かってくれよ〜」(こいつ意外と繊細なんだな…)


 イリウスはムスッとした顔でケルトさんを睨む。ケルトさんはイリウスの頭を撫でて落ち着かせようとするが上手く行く様子はない。話を逸らそうと考え一つ言う。


「お前髪長いな。ボサボサだったから多少短く見えたが、もはや目が見えねーな」


 イリウスは確かに前が見えづらそうにしている。


「丁度良いし、散髪でも行くか!ついでに服も買おう!」


 そう言い放ち、2人は散髪と服を買いに行く事になった。

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