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あらしの前の・・・

 かずやの家に帰ると、大家さんが私達の帰りを待っていたかのように玄関口から出てきた。

『今日はどこか出とったんなぁ。(笑)』

『はい!!今帰りました。』

って私は答えた。

そのまま通り過ぎようとした私達だったけど

『ちょっと!・・・お兄ちゃんええかな?』

って大家さんに呼び止められた。

『あっ・・・はい!!』

かずやは大家さんとこへ、私はそのまま部屋へと戻った。

私は早速求人誌を開いて、見始めた。

少ししたら、かずやが帰ってきた。

私は夢中で見てる最中で、

かずやは私の隣にうつぶせに寝転がった。

『大家さん、なんて?』

『別に大した用でないよ・・・ちょっと家のこと聞かれただけやけん・・・。』

『そうなん。』

一応聞いてみただけで、私は別に気にも留めてはいなかった。

しばらくして、ふと見ると、かずやはまだ寝転がったままだった。

『さすがに疲れちゃった?かずや・・・』

返事はない。

『寝てんのぉ・・・。』

かずやの背中から覆いかぶさって覗き込んだら

『・・・うっ・・・おっ、おもい〜・・・。』

『なんだぁ〜。返事くらいしろよっ!!(笑)』

そのまま思いっきり体重をかけてやった。

かずやはその後ムクっと起きて、別の求人誌を取ると

また寝転がった。

私もかずやの隣に寝転がって一緒に見た。

『良さそうなとこあった?』

『やっぱどうしてもねぇ、販売系見ちゃうなぁ〜。

でもあんましないんだぁ・・・今回はハズレかも・・・。』

『・・・・・。』

『聞いてる?私の話・・・』

『あっ!!俺・・・ここ行きてぇ!!!』

その後なぜか、かずやも必死に見た。

『あるとしたらここかなぁ。派遣みたいだけど・・・。

駅裏だから近いし・・・。』

一箇所だけ気になるところが見つかった。

『どれ?見せて!!』

『ふーん。えんちゃう!?』

『あんまりわかってないでしょ!?』

『バレたぁ(笑)』

『かずや、あのさぁ・・・

私また電話の仕事もやろうかと思うんけど・・・いい?』

『俺はかんまんけど。なんで?』

『もち、きちんとした仕事はするんけどぉ。

少しでもお金稼げるなら稼ぎたいなあって・・・。』

『そっか!ええよ。でも電話変わってもいけるん?』

『そこがわかんない。明日にでも問い合わせしてみる。』

『・・・俺もさぁ、またバイトしようかなぁ・・・。』

『えっ、何の?!』

『家庭教師。俺、一応まだ登録してあるんよ。』

『なっ、なに教えんの!?かずや!?』

『理、数。

 俺、大学、理系やったもん!!』

『すっごぉっ〜い!!私、全くぅ〜理系駄目なんですけどぉ〜・・・』

『教えたろか?手取り足取りぃ(笑)』


明日・・・こんな空気なんてぶっ飛んじまうようなことが起きるなんて・・・。

















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