表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/30

book ~四宮一菜side~

椅子から降り、封筒を恐る恐る開ける。

その中には、2枚の写真。

……に見せかけたただの厚紙。

? 何か書いてある。


1枚目『Don't』

2枚目『mind.』


Don't mind.?

………………。

………………!


パァン!!


意味が分かり、手に持ったそれらを、大きく振りかぶって、床に叩きつける。

『どんまい』とかふざけんな!

今はこんなギャグ要素いらないのよ!


「はぁ……はぁ……はぁ…………」

…………落ち着こう。

相手の思うつぼになる。

その“相手”ってのが分からないけど。

見つけたら、それこそ壺で殴ってやりたい。


とりあえず再開しよう。


本棚の本を片っ端からパラパラと見ていく。

さっきの星の本や、英和辞典、シェイクスピアのリア王、ロミオとジュリエット、ハムレットetc……。

読めそうなのはこの辺。

後は何処の国の言葉かも分からないような、難しいものばかりだった。

個人的にシェイクスピアは好きなので、ちょっと嬉しい。


少しだけ……。

一番好きな、ロミオとジュリエットの本を開く。


:

:

:


…………はぅっ!

今更気が付いた。

何ゆっくり読書なんかしてんだ私!

最初から読み始め、今開いているのは物語の終盤のページ。

馬鹿だ。私馬鹿だ。

こんなことしてる場合と状況じゃないのに!

時計がないから、経った時間も分からない。


閉じようとすると、本のページが少し盛り上がっている事に気付く。

5ページほど飛んだ所。

『毒を飲んで死んだロミオ』と、『ロミオに寄り添うように倒れ伏すジュリエット』の挿絵のあるページ。


脳裏に焼き付いた、あの2人の死体が鮮明に蘇る。

悲しくなるので、頭を横に振って思考から追いやる。


そこに2枚の写真が挟んであった。

今までのものと同じ。

5種撮されていて、真ん中だけ✕がついている。


今回は、『魚』と『虫』だ。


またあの嫌な予感がする。



…………次は、誰なの……?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ