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after that 〜四宮一菜〜

「そんなの、私が知りたい」


トンネルを抜けた先は、お気に入りのアンティークショップの前。

後ろにトンネルは無かった。

このまま家に帰っても良かったけど、せっかくだし中に入ろう。


カラランと心地の良い音が鳴るベルのついたドアを開け、中へと入る。

相変わらず、ほんのりと鼻腔をくすぐる薔薇の香りがした。


アンティーク調のこのお店は、時計やアクセサリーなど、色々な物を売っているけれど、いつも品揃えは変わらない。

店員も一度も見た事がない。

「あ…………」

綺麗な赤と青と紫の石のついたブレスレットを見つけた。

この色といえば、私と有路さん以外が飲んだ毒の色。

あれ…………?

赤い毒は能登さんと平井さんを死なせた。

青い毒は清原さんを死なせた。

じゃあ紫は…………?


考えるのを辞めよう。

皆クリアして生還できたんだ。

もう余計な事は知りたくない。

その隣にあった、青色の石をメインとした、アンティーク調のブレスレットをレジに持って行く。

「あの…………」

「はーい」

レジの奥の部屋から声が聞こえ、1人の少女が出てくる。

金髪に赤い眼の女の子。

私の顔をまじまじと見つめ、そして微笑んだ。

「うふふっ。貴方も大変ね。お代はいいわ。そのまま持って帰って。」

「え……? あ、ありがとう」

頬ずえをついてにこにことする彼女を少し疑問に思いながら店を後にする。

「また来てね」

「ええ」

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