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smile 〜有路真輔side〜

僕も攫われてここに来た。

目が覚めてロビーに出たら、皆いたんだよ。

君も。

皆いい人で、人見知りであった僕も、すぐに打ち解けた。


そしたら、あの放送が流れて、皆必死だった。

そりゃあ、こんな場所に長々といたくないもんね。

お互い、何かあったら呼ぼうって言って、バラバラになった。

僕も部屋を物色してたけど、見つかるものは同じ。

あの写真だよ。


何も手掛かりがないまま時間ばかり過ぎて、清原さん達が自殺した。

心中と言った方が正しいかな。

もしくは、知らずに飲んでしまった事故か。

まぁ多分前者だろうね。

能登さんの手に赤い、清原さんの手に青い液体が入った瓶があった。

毒を飲んだらしくて、見つけた時にはもう死んでいた。

僕はその光景が見ていられなくて吐いたさ。

そんな僕を、君は支えてくれた。

感謝と同時に、女の子に支えられている僕に嫌悪感が出てきたよ。


その後、香坂さんも死んだ。

多分、友達の死がショックだったんじゃないかな。

同じく毒を飲んで死んでいた。

ここにも、紫の液体が少しだけ残った瓶が落ちていたよ。

どの毒も、キッチンの飾り棚の中にあったそうで、その3つの瓶がぴったりはまる様な台があった。


その後、平井さんは首を切られて、日輪君は心臓を刺されて死んでいた。

誰がやったか分からない。

言っておくけど、僕じゃないよ。

当時はまだそんな大それた事なんてできなかったから。


色々不安定だった僕を、君は支え続けてくれた。

自分も怖いくせにさ、震えているのにさ、笑顔を絶やさず、僕を励ましてくれた。

君の事を、僕は守りたいと思ったよ。


そして、お互いの嘘が分かったんだ。

「エイプリルフールが無くなった」なんて同じ嘘をついたって事が。


…………ここまでついてこられてるかな?

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