pOint 〜香坂道春side〜
バタン
「はぁー…………」
ドアを閉めた途端、長い溜息が出る。
「んあぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!」
そのままベッドにダイブする。
枕を抱え込んでゴロゴロする。
……………………
段々落ち着いてきた。
おれ、あれでよかったんやんな?
本人の意識尊重しとればよかったんやんな?
だって……心配やん。
あんだけ皆死んどれば。
勇君も能登さんも皆ほんまに死んでもーた。
カサッ
「あれ?」
枕の中で何かが擦れる音がする。
出してみたら、写真だった。
「なっ…………。」
はぁ……とため息が出る。
次はおれかぁ。いつか来る思ったけど今来たか。
そういえば、死ぬときって大概ペアになっとるやんな。
てことは、おれは一菜ちゃんと死ぬってことかなぁ。
……確か本棚に鳥の本があった気がする。
やっぱり。同じ写真あるわ。
3月30日:
3月31日:
4月1日:
4月2日:
4月3日:
4月1日……エイプリルフールにだけ×がついとる。
やっぱおれの考えはあっとったんか。
んー……でも何でこんなゲームにしたんやろ。
嘘をほんまのするって。
エイプリルフールに×って……消せって事か?んなあほな。無理無理。
ガチャ……
後ろのドアが開く。
「なんや? ノックぐらいしてぇなぁ」
冗談めかして言いながら、上体を起こしてドアの方を見る。
「え?」
目の前にはキラリと光る物。