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Dream-10「ある朝のデキゴト」

pipipipipipipipipipipipipipipipipipipi


「ん、むにゃ?朝だ、」


体を起すのがなんとなくめんどくさいので顔だけを上げて昨夜にセットした時計を見る。


「ウム、今日も時間どうりだな。」


窓を開けるともう秋と実感させるような風が部屋の中に入ってくる。

さすがに六階だけあって風は強い。


「寒っっっ!!マジで寒い。」


俺は開け放った窓をそさくさと閉めた。


・・・・・・・・・え?何?

秋だなんて聞いてない??


そりゃ言ってませんからね。(笑)


・・・こんな時期に転校なんてない??


まぁ、大人の事情ってことでよろしく!!


・・・・・・いい加減??作者にどうぞ!!


さてそろそろ起きないと遅刻だな、、、

さて朝食でも食うかぁぁ


その思考を最後に俺はベッドから立ち上がり寝室の扉を開けようとした時マジに思考が止まった。

最後に見たのは勝手に開く部屋のドア。


そして最後に聞こえたのは知り合ったばかりの少女の声・・・・・・・・・・。


バンっっっっ!!


「一樹ぃぃぃぃぃぃぃ、朝だよぉぉぉぉぉぉ!!って何で床で寝てるのよ??」

「クソっ、優華、タイミング良すぎ・・・・・・・・・・、、、」


そう言い放つと俺の意識は吹っ飛んだ。    


 *****


「腰、いてぇ〜〜〜」

「気にしない、気にしない、だからゴメンって言ってるじゃん」


皆さんお気づきだろうか?

説明していないのに状況が呑み込めるあなたはカナリすごい。

ってか超能力者だ。どっかのテレビ局にその才能を売り込んできてほしいものだ。


さて、俺はいま一階にあるじーちゃんの喫茶店「レインボー」で朝食中だ。


皆さんもわかるように部屋を出ようとしたその刹那何処からともなく俺の家に侵入していた優華の飛び蹴りによるなんとも強引としか思えないドアの開け方に俺のほうは天国のドアを開けかけてしまった。

30分ほどの気絶の後、俺の気絶を起すでもなくずーっと眺めていた優華を強制排除し着替えと用意を手早く済ませまだかたずけが済んでいない荷物を見て見ぬふりをして通り過ぎこうして一階で朝メシに到達したという所存である。


「ははっ、一樹君も朝から災難だったねぇ〜。」

「智也さん笑い事じゃないですよ、」

「ははっ、ごめんゴメン、でもたまにはいいじゃないか、、、」

「たまって、俺昨日来たばっかなんですけど??」

「あれ??そうだったっけかなぁぁ」

「ふぁい、ふぉれふぇやふぉふぃふぉつふぉふぁふぁふいふぇふぁふぇふふぁふぁ」

「一樹、食べながら喋らないで、」

「しょうがないだろ、急いでるんだから、、、」

「それでも良く噛んで食べましょうね、一樹」

「・・・・・・・・急がせる原因作ったのは誰だよっっっ、まったく」

「あはは、それ言われるときついなぁー、おねーちゃん・・・・・」

「いつからおまえは俺のねーさんになったんだ??」

「その場のノリじゃないっっっ、気にしないの!!」

「わかってるよ、ねーさんが二人いたら堪ったもんじゃないからな。。。」

「そーよねぇ〜、私一樹と姉と弟の関係なんてやだしさぁ〜」

「その発言は何か怖いな、」

「いいじゃない、いいじゃない。」

「ところで二人とも邪魔しちゃ悪いんだがちょっと良いかい??」

「邪魔だと思ったんなら入ってこないでくださ〜い」

「でもあれ・・・」


そう言うと智也さんは顔だけを動かして視線を壁にに向ける。


「「あれって・・・・・?」」


つられて俺達が智也さんの視線を追うと・・・・

そう、智也さんが見ていたのは壁ではなかった、正確には壁にかかった時計だったのだ。


「「うあぁぁぁぁぁぁ、遅刻!!」」

「ね、言ったほうが良かったでしょ?」


珈琲をなんともいえない大人の雰囲気をかもし出しながら飲む智也さんに礼を告げると一目散に「れいんぼー」を出て俺より先にこの家の住人となっていたマウンテンバイクを引っ張り出すと学校に向ってこぎ始めた・・・・けど、、、


「うぅ、重っっ」

「何よっっっ!!可憐な乙女に対してその言葉は無いんじゃないの??」

「何でおまえが乗ってんだよっっっ」

「何よ、私だって遅刻の瀬戸際なのよ、乗せてきなさい!!」


重いと思えば案の定優華が俺の自転車の後ろに器用に乗っているではないか・・・・・・。

ここから学校までは確か微妙に登り坂だったはずでは・・・・・・・。


「なぁ、俺に拒否権は??」

「無い。もちろん。」

「やっぱり??」

「も〜、男なら文句言わないでちゃっちゃとこぎなさいっっっ!!」


しょうがない、これ以上言い合いしていても遅れるだけだな。

俺は仕方なしに優華を乗せて学校に向けて出発した。


頑張れ、一樹。負けるな、一樹。

学校に着いた暁には栄光が待っている!!(なんのだよっっっ!!)

と一人で心の中でぼやきに突っ込みで返してみるのだった。


あっ、ちなみに良い子のみんなは自転車で二人乗りなんてしちゃいかんぞ!!


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