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冒険者になりました

「ランクは7段階ある。下からビギナー、ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ、ミスリル、オリハルコンだ。上のランクになるほど実力があり信用がある冒険者ってわけだ」

「ランクを上げるにはどうすればいいんですか?」

「一定の実績を得た冒険者にはギルド側からランク昇給のためのクエストが課される、それをクリアすればランクが上がるぞ。」

必要な実績を得られたかどうかはギルド側からのランクアップのクエストがくるまでわからないのか、やっぱりランクアップのクエストは難しいのだろうか?


「冒険者登録をすると例外なくビギナーランクから始まる。最初は街の人からの雑用依頼、ポーションの調合に使う薬草の採取依頼をこなして下積み、それで装備代を稼いでモンスター討伐の依頼を受けるのが王道の流れ…だったんだが…」

「もしかしてさっき言ってた?」

「そう、モンスター退治が冒険者の花形っていう風潮のせいでここん所の新人冒険者はすぐにモンスター退治の依頼を受けるやつが大半なんだよ…ビギナーランクで受けれる依頼のモンスターは弱っちいとは言え油断したら命に関わる、装備を固めてからモンスター退治の依頼を受けることを強く勧めるぞ」

「ご忠告ありがとうございます」

モンスターと戦うことがどんな感じかはいまいち想像できないけど備えあれば憂いなしっていうからね、準備をしっかりしてからモンスター退治に挑もう


「冒険者についてはこんなところだな、…それでどうする?アンダラーである以上は選択肢は有って無いようなもんだが、冒険者登録するか?」

身分証がないと過ごしづらくなっちゃうし、それにそれを抜きにしても冒険者になってみたい…『冒険』をしたい!


「はい、お願いします」

「そんじゃあ、この紙に必要事項を記入してくれ。わかんないとこあったら聞いてくれ」

「えっとここは名前でここは…」


-----


「記入漏れはないな…よし、これで冒険者登録完了だ。これがタカラの身分証の冒険者カードだ、再発行は面倒だから失くすなよ」

「ありがとうございます」

これで街の出入りが楽になる…というか早速依頼を受けないと、最低でも食事代と宿代を稼がなきゃいけない


「無事に冒険者登録できましたね」

「はい!ニューマさんもお勤めご苦労様です」

「イドーガもいってましたがまずはしっかり下積みをして下さい。身の丈に合った依頼をこなして堅実にです」

「千里の道も一歩からですもんね」

「そういうことです、最初の内は依頼担当の職員に頼めばにいけば自分に合った依頼を斡旋してくれますから頑張ってください。慣れてくれば掲示板に張ってある依頼を自分で選んで受けるといいと思います。」

「色々とありがとうございました!」

「それでは私はこれで失礼します」

ギルドから出ていくニューマさんを見送り依頼担当の受付へと向かう

どんな依頼があるのかな?街の人からの雑用ってなんだろう?

肉体労働はあまり自信ないんだよなぁ…


「あ、あの…すみません…」

「ん?」

依頼について色々想像していると誰かに話しかけられ、声の方へ顔をむけると小柄な女性がいた。


「ちらっと聞こえてたんですけど…今日、冒険者になられた方…ですよね?」

140cmくらいの身長、髪はピンク色で目元が隠れるくらいまで伸ばされている。


「はいそうですけど…あなたは?」

「あ、ごめんなさい…わたしはカウラ・タンドップです…今日ではないですけど最近冒険者になりました」

「僕はタカラ・グドウです、新人同士よろしくお願いしますね。それでどんなご用で?」

「実は…冒険者になったのは良かったんですけど…初めての依頼が不安で…一緒に依頼を受けてほしいんです」

「一緒に?」

初めての依頼が不安なのはわかるけど…そもそも一緒に依頼って受けれるの?


「えっとタンドップさん、初歩的な質問になるんだけど1つの依頼って複数人で受けれるんてすか?」

「依頼担当の人に聞いたらパーティーを組むことで受けれるらしいです…報酬はその人数に応じて分けられるみたいですけど…どうでしょうか?」

一緒に依頼をうければ負担は減るけど報酬も減る…けど…


「…ダメ…ですか?」

こうも不安がっている人を無碍にはできないなぁ

僕も不安だったし、旅は道連れ…ちょっと違う?


「僕もちょっと不安だったんです。僕で良ければご一緒します」

「あ、ありがとうございます…」

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