夢を目指して 1
Vtuberになる、そう決めてから私の行動は早かった、ただ、早かっただけだった・・・・・
「1番大切なお金無くない?」
そうお金が無かったのだ、Vtuberは最低でも10万以上、本気でやるならちゃんとしたスペックのPCや有名な絵師さんに頼んでアバター等を作ったりするため30万は安くてもかかるはず、それに対して私の手持ちは・・・・・
「財布の中身2万6千円・・・銀行に4万と少し・・・最低限にすら届かない!」
どうしよう・・・・・いや考えてもどうにかなる額でも無いし親に出してもらえる訳ないし、ひとまず散歩しよう!そうしたらなんか見つかるかもしれない、良い感じのバイトの求人とか。
そして私は外に出るために玄関の扉に手をかける。
「ゆめちゃ〜〜〜ん?お外に出掛けるの〜〜?」
扉を開けようとした瞬間、母から声をかけられる、もう19にもなるのにいまだにちゃんづけで呼ばれる、少し恥ずかしい・・・・・
「ちょっと散歩してくる!昼までには帰る!」そう私は返事をし外にでた。
日光が眩しい、今の季節は春、すこし暖かく変に暑かったり寒かったりする季節じゃない、だから普段引きこもってる私の身からしてもすこしありがたい。
「・・・・・とりあえず歩こう」
昔から特に変わる事のない、見慣れた住宅街を歩く、配信前に聞こえた学生の声ももう聞こえない、聞こえるとしたら、近所のおばさん達の話し声ぐらいだ。
「見つからないように歩こ・・・・・」
そう気をつけた瞬間
「あらっ夢ちゃんじゃない!おはようー!」そう話しかけられ、私は歩みを止める。
「あ、おはよう・・・・・ございます・・・・・」
私に話かけてきたおばさんは、私が子供の時から、私や家族に良くしてくれる良い人だ、ただ・・・・・少し考えが古いところがあるというか、結構ストレートに物事を言ってくる人で・・・・・悪い人ではないけど今の自分はあまり会いたくないと考えてしまう。
「夢ちゃんこんな時間にどうしたの?散歩かしら?」
「あっはい、少し散歩に行こうかと」
「あらっいいわねえ、体動かすと気持ちいいものね!」
「あはは・・・・・」
この会話だけを聞いたらただ気さくな近所のおばさんに見える、だが
「ところでそろそろ就職とか決まった?ほらやっぱいつまでも家にいるわけにもいけないでしょ?」
そう、こんな風にストレートに言ってくるんだ、なにも間違った事を言ってるわけでもない、ただ、今のニートな自分からしたらそうストレートに言われると、なんだか刺さるものがある・・・・・
「あーまだ決まって・・・・・ないです・・・・・」
「そうなのぉ?早く決めないとだめよ?いつまでも親に心配させちゃだめだからね?」
「はい・・・・・」
「それじゃあ私はそろそろ家事に戻るわね!じゃあまたね!」そう言い残し自分の家に帰って行った。
「なんでだろう、もう家に帰りたい・・・・・」
就職か、去年は一応企業の面接とか受けはしたけど全部落ちたしなぁ、まあ今はただニートするつまりは無いし、とりあえず今日は秋葉原にパソコンを見に行こう、Vtuberなるならパソコンは必須だよね。
そう心の中でなぜか大ダメージを負った心を慰めつつ、今日の散歩の目標を確認する私だった。
その後、足りないお金をどうするか考えつつ歩き、駅に着いた私は電車に乗った、そして電車の中で考える。
お金ないならどうするかって言ったら、まずバイトとかで稼ぐが普通なんだろう、というか私もそれが1番だと思う、でも人と関わるのが苦手な私にバイトなんてハードルが高すぎる、そもそも企業の面接をとことん落ちた私がバイトの面接受かるなんて思えない。
「やっぱり、親に一度頼んでみようかな・・・・・」
これ以上親に迷惑をかけるのは申し訳ないと思うけど、私1人じゃどうしようも無いし、相談するだけしてみよう。
そう考えていると電車が止まる、車内アナウンスを聞き逃した私は、電車内にあるモニターを確認し、目標の秋葉原に着いたことを知り、電車から降りる。
「やっと着いた、ここは人が多いなぁ」
人の多さに少し怯みつつも私は目標のパソコンのために歩き始める。
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