表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
[300万PV突破]モテたいと願った俺は男女比1:5の貞操観念逆転世界に転生した様です  作者: 高潔篤


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

50/238

45話

 荷物の整理や休憩が終わった為、研修室の前で夏野先生を待っているのだが、やはりチラチラ視線を感じるな。俺に対して7~8割、太刀川さんに2~3割と言ったカンジだ。


 何故今回俺の傍にいるのが太刀川さんなのかと言うと、今度は嵯峨根さんが施設の見回りに向かうと言ったからだ。


 「あれ?市原君、入らないの?」


 右田さんに声を掛けられる。


 「僕は男子生徒なので、夏野先生と別の研修室で男子生徒向けの研修を行って貰うんです。なので、取り敢えずここで夏野先生を待ってるんです」


 「へぇ~そうなんだ~それじゃあ私も夏野先生が来るまで一緒に待ってようか?」


 「いえ、それは右田さんに悪いですからどうぞ気にせず中に入って下さい。先生も直ぐに来る筈ですから…と言ってたら来ましたね」


 「あっ!ホントだ。それじゃあ私はこれで」


 「右田さん、ありがとうございました。お互い研修頑張りましょう」


 「うん!市原君も頑張ってね!」


 右田さんは研修室に入っていった。


 「お待たせしました。それでは、移動しましょう」


 夏野先生の先導で別の研修室に移動する。


 「ここです。今開けます」


 先生がカギを開けて中に入る。人感センサーなのか、先生が中に入ると自動で灯りが点いた。


 「市原君、前の方に来てくれますか?男性警護者の方はその横ですね」


 先生言われた通り前の方に行く。


 「それでは、始めたいと思うのですが、質疑応答形式でしたね?市原君はどんな質問を私にしたいんでしょう?」


 「そうですね…まず一番気になっている事から聞きます。世の男性は()()()()()()()()()()()んですか?」


 やっぱりコレだろう。


 「婚姻…ですか……」


 先生が意外そうな顔をする。


 「あ~やっぱり学校に関する事じゃないとダメですかねぇ……」


 「いいえ、無関係とまでは言えないのですが……」


 先生が何故かチラチラと太刀川さんの方を見る。答えて良いのか?って太刀川さんを見ているのか?


 「私や嵯峨根さんの事を気にせず正直にお答えください。勿論、違うと思った事などは口出しさせて貰いますが……」


 ``拙``じゃなくて``私``なのは、先生に対しては遜っていないから使い分けているのだろう。


 「分かりました。ただ、私が知る限りではと言う事は理解して下さい。一番多いのはご家族の紹介でしょう」


 お見合いって事だよな?原点回帰ってヤツか……


 「多いという事は他にも少ないけど何か例があるという事ですよね?」


 私、気になりま――


 「社会に出ている男性もいますので、職場の同僚や上司や部下と――と言う事ですね。他には男性警護者の方と言う例もあります」


 男性警護者の話をしている時に聞いた覚えがあるな。太刀川さんの方を見てたのはコレが理由か?


 「なるほど。ありがとうございます。ちなみになんですが、先程は何故チラチラと太刀川さんの方を見ていたのでしょう?」


 小さい事が気になる。僕の悪い癖。


 「それは……」


 「言って頂いて構いませんよ。私や嵯峨根さんに疚しい事はありません。嵯峨根さんに言われた言葉をそっくりそのままお返ししましょうか?あらぬ疑いを持たれるのは私も嵯峨根さんも嫌ですから……」


 ヒェー!?何かバチバチしてるよ。


 「失礼しました。先程家族の紹介と言いましたが、男性の家族は上流階級や会社の上司などから圧力を掛けられる事があります」


 なるほどな。胸糞悪いが、確かにそれが一番簡単に男と婚姻する簡単な方法ではあるな。


 先生が俺の男性警護者の嵯峨根さんと太刀川さんに妙に冷たい対応と言うか何というか微妙なものを感じていたが、それが理由だったのね。


 「先生、太刀川さんや嵯峨根さんから圧力を掛けられたと言う事はありません。母の会社の方はどうか分かりませんが……」


 こうなると母さんの会社にデヴァイスを届けに行ったのはマズかったのかもしれん。宿泊研修が終わったら母さんにそれとなく聞いてみようかな?


 「そうですか……太刀川さんでしたね?改めて謝罪致します。大変申し訳ありませんでした。後程もう一人の嵯峨根さんと言う方にも謝罪致します」


 先生が太刀川さんの前まで来て頭を下げた。


 「気にしておりません。私の家は上流階級ではありませんが、男性警護者一家ですし、言われ慣れております。嵯峨根さんの方は上流階級故に逆に男性の側から言い寄られて困っていたそうです」


 それ!!それも気になってたんだよ!!


 「それです。嵯峨根さんが言い寄られて困ってたって話なんですけど、女性側に拒否する権利はあるんですか?」


 嵯峨根さんが上流階級の人間だから断われてるだけで、一般人だったら断われないみたいな事もあるんだろうか?


 あと、『言い寄られて困ってるなんて贅沢だ!!』みたいな事を言う女性はいないんだろうか?という事を聞いてみた。


 「女性には男性からの婚姻の申し出を断わる権利があります」


 夏野先生が答えてくれた。


 「それってなんかおかしくないですか?男性には婚姻を義務付けておいて女性には断わる権利がある。だけど、逆に男性は家族や自分に圧力が掛かって婚姻を断わる事が出来ないなんて……」


 俺が男だからそう思うだけとは思えない。これはどう考えたってダブルスタンダードだろ?


 「なるほど……男性視点ではそう思う訳ですね。ただ、これには理由があるんです」

最後まで読んでいただきありがとうございました。お手数をお掛けしますが、宜しければ拙作への評価やブックマークよろしくお願い致します。


長くなりそうなので分けさせて頂きました。明日の更新をお待ちください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ