202話
本日はエマさんとの話し合いの翌日である8月13日日曜日の現在の時刻は10時である。
本日もとある人物たちとの話し合いである。正直俺はあまり乗り気では無かったのだが、凛音がどうしてもと言うので本日の会が開かれる事になったのである。ちなみに場所は以前凛音に配信者になる事を相談したあの会議室だ。
「皆さん、どうもお久しぶりです。それと、過日は皆さんに一言もなく自主退学した事について謝罪申し上げます。申し訳ありませんでした」
そう、本日の会とは以前凛音が言っていたクラスメートプラス夏野先生との話し合いである。事務所のメンバーに勧誘する事に乗り気では無かったが、謝罪の場は必要だと思ったのでこの機会に謝罪をした。なお、クラスメートと言っても京條千夏氏は呼んでいない。
これは別に以前京條家から受けた仕打ちの意趣返しにハブにした訳ではない。京條さんは京條家を継ぐ身だから俺としても事情を話す訳にはいかない。京條家から政府に話が行くからだ。
一方京條さんも俺の話を聞いてしまえば家と俺との板挟みになってしまう。だから、京條さんを呼んでいないのだ。
「春人氏、いきなりそれでは皆も困ると言うものでござるよ」
おっ?今日の凛音は素の凛音なのか…と言うかクラスメートは皆凛音の素を知っているのか。
「春人氏…ね……」
おおっと…友永さんが凛音の俺の呼び方から何かを察した様だ。と言うか、友永さんの呟きで他の面々も察した様だ。
「あ~ええっと~お久しぶり…それと、市原君が謝る事なんてないからね」
流石は陽キャの右田さんである。この場の微妙な空気を払拭しようと言葉を発してくれた。
「右田さんの言う通りですよ市原君、それと私はどうして呼ばれたんでしょう?」
右田さんの続いて夏野先生が発言をした。
「夏野先生には大変ご迷惑とご不便をおかけしているようで大変申し訳なく思っています。その直接の謝罪の為と話をしたいと思ってお呼びしました」
俺は再び夏野先生に頭を下げる。
「あぁ…いえ、まぁその……」
夏野先生が気まずそうに返事をした。この反応はやっぱり迷惑かけまくりなカンジだな。俺がポロっと夏野先生を褒める発言をしてしまったばかりに……
「すいません市原君、その…わざわざ謝罪だけの為に私たちを集めたのでしょうか?」
宇津野さんが俺に尋ねた。まぁ、当然と言えば当然の質問だな。
「いえ、実は皆さんにあるご提案をする為なのですが……」
俺は言葉を濁した。
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