195話
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「ミスター市原が仰る通り箔が付くと言う事もあるでしょうが、一番はやはりリスクマネジメントを考えての事でしょう。違いますかミズ月坂?」
エマさんが凛音に言う。
「その通りです。その他にも配信者エスのチャンネルの新規登録者の獲得になるかもしれないと言う思惑もありますが、一番はリスクマネジメントです。春人さんは政府に目を付けられていますから……」
凛音に春人氏じゃなくて春人さんとか言われると違和感があるが……そこは置いておいて、なるほどな。どうせ政府は俺を警戒してるんだからアメリカ大使館ひいてはアメリカと言う国と距離が近いと警戒されるリスクはないも同然だ。それより俺のバックについているから簡単には手を出せないと思わせる方が良い訳か。
「ありがとうございます。理解出来ました。それともう一つ聞きたい事があるんです」
俺は腹を括ってある事を尋ねるつもりだ。
「……伺いましょう」
俺の妙な緊張感が伝わったのかエマさんの返答が遅れた。
「日本の男に課されている精子提供の義務を逃れる裏技はありませんか?」
「っっ!?き、聞き間違いでしょうか?い、今!?」
エマさんが俺の言葉を聞き動揺を露にする。
「聞き間違いではありません。精子提供の義務を逃れる術が無いか尋ねました」
ぶっちゃけ政府が信用できない以上精子提供の義務は逃れたい。だって、精子提供の義務の判定が本当に正しいものなのか信用できないからだ。
まぁ、後はアレだよね…どこかのレベル5じゃないけどクローンが一万人とか嫌すぎるだろ?そう言った事を説明する。
と言うか、男のクローンを量産すれば男女比何とかなるんじゃね?と思った鋭い方もいるかもしれないが、そんな上手い話は無かった。
実際にそう言うド外道な事をしたマッドサイエンティストがいたそうだが、0に0を掛けたら0と言うのと同じで元の男が女嫌いなのだからクローンも…ね……
だけど逆に言えば、俺は女性に対する忌避感はないのだから、政府が俺の精子を使ってクローンを量産して男女比を何とかしようとするのは可能性として十分あり得る。
「っっ!?男性のクローンは禁止されていますが、しないと言う保証はありませんね……」
エマさんが俺の先程の仕返しに気付いたのか声が小さくなる。そう、日本政府は信用できないから論外だが、アメリカにもそんな事すんなよと釘を刺した訳だ。
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