177話
「俺としても正直ここまでする必要があるのか?と思わないでもないんですが、先にとんでもない事をやってきたのは幹事長たち現政府ですからね。こちらもなりふり構わずやるべきです」
「春人氏、前提が上手くいったらでござるが、ファンクラブを作ると言ったでござるな?詳しく聞きたいでござるよ」
凛音が先を話せと言う。
「えぇ、それが事務所設立と関わってくる訳です」
「なるほど…ファンクラブの運営をする為に事務所を設立すると言う事でござるな」
「そうです。芸能人になるかはひとまず置いておいて、運営に必要な事務所は設立したいと考えています」
どの位の人がファンクラブに入るかは分からないが、数十人なんて事はないだろう。最低でも数百人から数千人いや、数万人になるかもしれない。そうなれば管理だけでも人がいる。
「春人さん、事務所設立やその他に掛かる費用はどうやって調達するおつもりですか?」
愛莉さんが鋭い質問をする。
「ファンクラブ運営の為に事務所を設立する事を説明して、その資金を集める為にクラウドファンディングをしようと考えています」
これは割とポピュラーな方法ではなかろうか?
「クラウドファンディングござるか……配信でスパチャを求めるのではないでござるな」
「スパチャはしないと言いましたしね。それに、あくまでwin-winが俺のポリシーですからキチンと返礼品を用意してどのコースを選ぶのか選んで貰いたいと思っています」
現時点で考えているのは100万円コース100人、1万円コース10000人、1000円コース、100円コースは人数制限無しの4コースを考えている。
「ちなみにでござるが、各コースの返礼品がどんなものなのか知りたいでござる」
俺のコース説明を聞いた凛音がそう言う。
「100万円コースは1~100番までのプラチナファンクラブ会員として月額か年会費かは決めてないですがその費用が永遠に無料や俺の直筆サイン入りのグッズと精子提供の優先権等を考えています」
「それで100万円は安いと思います。1000万円でも出す人はいると思いますよ?」
愛莉さんが驚愕と言う表情をしながら言う。愛莉さんはいつから表情豊かになったんだ?
「あまり値段が高すぎるのは気が引けますからね……1万円コースは101番~10000番までのゴールドファンクラブ会員として2年間の会員費無料を考えています」
「意外に普通でござるな……」
凛音が拍子抜けしたと言わんばかりの顔で言う。
「1000円コースは俺が脚本を書いて凛音に監修して貰う予定のミニボイスドラマを考えていて、100円コースはおはようとかおやすみとかお疲れ様とかのシステムボイスを考えています」
100万円コース、10000万円コース共に定員で1億円だが、100円コースが100万人でも同じ1億円だからな。1000円コースや100円コースを人数制限無しにしているのは、そちらで多く資金を集めたいと思っているからである。
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