2話
ここからは所謂テンプレですね。それと世界観の説明です。サラッと読んで頂けたらと思います。
そして、3話が8時と本日だけは3話となります。4話は明日午前6時となります。よろしくお願いします。
「う~ん……」
あれ?俺って確か胸が急に苦しくなって――
「っっ!?」
てか、ここどこだ?
「知らない天井だ」
有名なセリフが出てきたが、意図しての事ではない。耳とか頭に残るフレーズだから自然に出てしまった。多分病院かな?って事は助かったのか。誰が救急車を呼んでくれたのかは分からないが感謝感謝だな。
「失礼します。市原さん!?目を覚まされたんですね!?」
看護師の人が何故か目を潤ませながら駆け寄ってくる。
「は、はい……お陰様で一命を取り留めたようです」
「はっ!?すいません。私、直ぐに先生を呼んで参ります。それと、ご家族の方にも連絡をしてきますね」
あっ……行っちゃった。可愛い看護師さんだったなぁ。てか、改めて見てみるとこの部屋と言うか病室広くね?お見舞いとか言った事あるけど個室でこんな広い部屋ってもしかしてVIPルームとか……
そんな事を考えて背筋に冷たいものがサァとはしった。待った待った。VIPルームの入院費なんて払える訳ねぇよ。一泊5万とか下手したら10万とかしそうだよなぁ……
アレ?俺の手って毛深かったよな?こんなツルツルでは無かった。って事は看護師さんに剃られたって事!?恥ずかしすぎる……いや、ツルツル所か綺麗すぎる。俺は飲食店で働いていたのでかなりの頻度で火傷をしていた。その跡とかがあった筈なのにそれが無い。
まさか!?俺は鏡のある洗面台の前に走った。
「誰だよ…このイケメン……てか、若返ってる」
平野紫○と新田真剣○を足して2で割ったカンジ?ワイルドさがありつつも正統派な王子様系もあるみたいな?と言うかこれで確定してしまった。
少なくとも32歳の俺こと市原春人ではないな。俺がこんなイケメンだったらモテたいなんて言わないと言うか言う必要が無い位モテるだろうからな。だとしたら、転生と言う事になるがあの看護師さんは俺の事を市原さんと呼んでいた。
逆行転生も無いな。何度も自分で言うのは悲しくなるが若かった頃でもこんなイケメンでは無かった。
なら――そんな思考に没頭していると突然病室のドアが開いて人が入って来た。その人は俺と同年代か少し若い位の綺麗な女性だ。
「春ちゃーーーん!!」
「えっ!?」
病室に入ってきた人はいきなり俺に抱き着いた。
「ちょっ」
いきなりこんな美人に抱き着かれて動揺する。と言うか、俺にこんな綺麗な女性の知り合いはいない。いたらモテたいなんて以下略
「い、市原さん!?春人君が困っています」
医者がよく羽織っている白いコート?みたいなのを着ているのでこの人がさっきの看護師さんが呼びに行った先生なんだなと思った。
「えっ!?」
今、この先生俺に抱き着いてる人を市原さんって言ったよな?
俺、この天界いや失礼、展開見た事あるぞ。とあるジャンルの小説のテンプレでな……
「まさかとは思うんだけど……お母さん?」
「っっ!?そうよ!!私が春ちゃんのお母さんよ!!いつもはおいとかクソババアとか言われるのにお母さんって呼んでくれたわ!!」
若返ってイケメンになって母が綺麗な女性でしかもその女性は息子に酷い扱い(本人はそう思っていない)をされている……
一つだけならともかくここまでそろうと役満かってカンジだろ……俺ってもしかして貞操観念逆転世界に転生してんじゃねぇ!?
最後まで読んでいただきありがとうございました。お手数をお掛けしますが、宜しければ拙作への評価やブックマークよろしくお願い致します。