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157話

 7月26日水曜日の時刻は9時30分だ。


 日曜の顔合わせから時間が経ってる?あの後どうなったか?って?それはご想像にお任せします。


 あぁ、勿論無事に顔合わせは終了したよ。


 じゃあ今日は何かと言うと――


 「どうも初めまして私、人類存続党の和田ローザです。外務大臣を務めております」


 「こちらこそ初めまして、ご存知かとは思いますが、配信者エスこと本名、市原春人です」


 そう、国との話し合いだ。


 だけど、まさか外務大臣が出てくるとは思わなかった。


 「市原さんと呼ばせて頂きますが、市原さんが何やらとんでもない疑念をお持ちだと嵯峨根家のご当主から伺いまして…私がその疑念を解消する手助けを出来ればと思っております」


 和田ローザと名乗った女性は50前後くらいで若く感じる。あと、ローザと名乗ったので恐らくハーフだ。懐かしきエリザベス先生みたいなカンジだな。


 「こちらに配慮して頂いてアメリカ大使館で話を聞いて頂ける事感謝致します」


 そう、実は議員の事務所では無くアメリカ大使館で話をしたいと言ったのは俺だ。


 で現在、以前の動画を撮影した部屋にいる。


 アメリカ大使館を選んだ理由は勿論、交渉が決裂した際の最悪の事態を考えて移住では無く亡命を視野に入れたからだ。


 「ミズ和田もミスター市原も私の紹介は不要ですね?」


 そして、アメリカ大使館といえばこの人――エマ・グリーンさんもいる。


 「はい。エマさんもご参加頂きありがとうございます。それでは和田大臣、率直に伺います。私の懸念についてどうお考えですか?日本政府としてそんな事はあり得ないと断言できますか?」


 俺は単刀直入に切り込んだ。


 「そうですね……残念ながらあり得ないと断言する事は出来ません」


 「っっ!?」


 思わず呻き声の様なものが漏れた。予想していた通りだが、現職の議員しかも大臣にそう言われるのは衝撃だった。


 これで、俺の被害妄想や杞憂では無くあり得るかもしれない事が確定した。


 「市原さん、私たち人類存続党がその様な事をする事はあり得ないと断言出来ます。しかし、政府となると……」


 俺のショックを受けた顔を見た和田大臣がフォローをする。


 「え~と?それはどういう事でしょうか?」


 「現在の与党は私たち人類存続党です。しかし、現在の野党第一党である人類平等党が与党となる――つまり、政権交代が起こる可能性がある以上、政府が行わないと断言する事は出来ません」


 あぁ、なるほどな。そう言う事か……そう言えば以前会った朝山光も政権交代すると男性保護じゃなくなるかもしれない的な事を言っていたな。

最後まで読んでいただきありがとうございました。お手数をお掛けしますが、宜しければ拙作への評価やブックマークよろしくお願い致します。

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