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148話

 「えっ!?200万人で10000分の1なら200人ですか?ないない。それは流石にないです。世の中にはスーパーおじいちゃんみたいな人もいますから、男性の総人口約1400万人ベースで考えるべきでしょう。その10000分の1なら約1400人……もうちょっといそうですよね?1000分の1くらいじゃないですか?」


 別に俺は武術経験者じゃなくてゲームから興味をもって動画見たり本読んだりしただけの俄かだからなぁ……1000分の1ならまぁ妥当かな。


 「春人さん……そもそも男性は暴力を嫌いますの。どころか運動でさえも一切しないと言う方が多数ですわ。春人さんくらい動ける男性が春人さん以外に日本に200もいると言うのはかなり甘く見ていますのよ?」


 いや、俺も運動が好きって訳じゃないからね。この15歳の体だからって言うのはある。32歳の体とは違う。全然違うのだ。


 「そうですか……それよりも気になったのは若い男性の総人口200万人って所ですね。男の僕が言うのは非常にアレなんですが、全体の男女比1:5でも若い世代では体感的に男女比1:10って言うのは男が生まれにくく尚且つ全ての男性が子供を生む為の義務を果たす事は不可能だと言う事が分かっていれば誰にでも予想が付く事だと思うのですが……」


 あと以前この問題で思った事で女性の幸那さんには言わなかったけど男性の女性恐怖からのEDもだな。EDだけが男女比が1:5から1:10になった理由だけではなかった訳だ。


 つまり、何らかの手を打たなければ男女比は徐々に偏る事は明白なのだ。まぁ、人類生存法やら男性特別法やら手を打っていない事は無いのだがそれでも1:5から1:10近くだからなぁ。あと、EDは……


 「それはその……男性側の強い反対があるのですわ」


 幸那さんが複雑そうな顔をする。


 話を聞くと、男性特別法の一部改正をしようとしたらしい。一部改正の内容は男性の婚姻義務を30歳までに引き上げる代わりに二人の女性と婚姻し性行為をして子供を設けると言うものだ。


 だけど、当然男性側は猛反発する。うん。当然と言えば当然だな。そこから男性のもう一つの義務である精子提供の報酬額の引き上げや男性優遇になり過ぎない様に子供の出産一時金の額の引き上げなども提案したようだが男性側は頑として首を縦に振る事は無かった。


 はぁ~またしてもこの世界特有の面倒くさい問題か。普通に考えれば人類存続に協力をしない男性側が非難されるだろうが、男性側が頑なに首を縦に振らないのにも一定の理解は出来るのだ。


 男性側が首を縦に振らないのは一度譲歩すればその後何度でも譲歩しろと言われる懸念があるからだろう。人質を取ったテロ行為の要求を絶対に飲んではダメだと言うのと理論的には同じだ。


 まぁ後は感情的なものだろうな。男性は激変するこの世界で女性に振り回されたからなぁ。それに、人類存続の為なんて大義名分を盾に女性が男性側に迫っていると見る事も出来る。


 これはかなり個人的な意見だが、男性と女性の和解的な儀式と言うか式典みたいなものが必要なのではないかと思う。それで男性女性共にこれまでの恨み辛みを一旦水に流して一から日本の為ひいては人類存続の為に男性と女性が協力し合う事が重要だと思うが、これは理想論だな。所詮150年前の平行世界からの転生者視点での意見でしかないからだ。長年の恨み辛みを簡単に水に流すなんて出来ない事は前世でも分かり切っている事だからな。

最後まで読んでいただきありがとうございました。お手数をお掛けしますが、宜しければ拙作への評価やブックマークよろしくお願い致します。

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