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131話

 「それでは次の話題ですがエスさん、何かありますか?」


 「そうですねぇ……あっ!?そう言えばあります。これもコンセプトやスタンスみたいなものになっちゃうんですが、SNSは絶対にしません」


 告知を凛音に任せているのもその考えが根底にあるからだ。


 「あ~そう言えばそうでしたね。告知は私がしていますが、エスさん自身がしないのはSNSを絶対にしないと決めているからですか?」


 またも凛音の見事なスルーパスだ。


 「その通りです。炎上が怖いので……」


 前世でどれだけSNSの炎上事件を見てきた事か……荒れ――いやアレを見ていてSNSをしようと言う気には到底ならない。炎上させるつもりが無くても嚙みつかれて炎上したりもするからな。勿論、自業自得なものの方が多いのは確かだ。それは間違いない。


 「炎上ですか?こういう言い方はあまり良くないとは思うのですが、男性であるエスさんが炎上する事は無いかと……」


 凛音がそんな理由?と言うカンジで言う。


 「月坂P、炎上とは本当に恐ろしいものなんですよ。インフルエンサーであれば避けられないと言っても過言ではないのです。避ける手段はただ一つ――余計な発信をしなければ良い……つまり、SNSをしなければ良いのです。そりゃあそうですよ。燃やすものが無ければ燃えませんからねぇ~」


 SNSをしなければ反応が見たいとか思わないだろうし、何か自分の意見を言って発信しようとも思わないだろう。


 俺がそう言うと、コメント欄にはどんだけ炎上を恐れているんだ(笑)とか月坂Pがエスに炎上の危険性を説いた訳じゃないんだとかエスのネットリテラシーの高さよ等のコメントが見えた。


 「月坂P、大事な事なのでもう一度言いますよ。良いですか?炎上は恐ろしいのです。自分の身を守れるのは自分だけなのです。だから、僕は絶対にSNSはしません!!」


 うん。最後の所に再びドン!!と音がした気がする。


 「まぁ、無頓着よりは良いかと思います。ですが、極端の様な気も……」


 月坂Pがそう言うと、コメント欄にシ~~!!月坂Pそれ以上は言っちゃダメだ!とか俺様の華麗な日常を見せてやるのだから咽び泣きながら感謝しろとか痛い事言う訳じゃないんだしさとかが見えた。


 えぇっ!?そんな痛い事言う奴――と言うか男がいるの?やっぱSNS怖いわ。


 「月坂Pの仕事を増やしてしまうので大変申し訳ないのですが、ご理解とご協力の程よろしくお願い致します。あっ!何なら月坂Pの知り合いに告知のお仕事を頼むという手も――」


 「あり得ません!!私が頑張りますから問題ありません!!では、次の話題に参りましょう」


 俺の凛音の知り合いに頼むのは?と言う提案を凛音は言わせねぇよ!とばかりに途中で遮って次の話題に移行させた。


 これはアレか?凛音には頼める知り合いがいなくて困って遮ったって事か?だとしたら悪い事をした……


 「エスさん?何故そんな生暖かい目で私を見ているのですか?」


 良いんだ良いんだ……知り合いがいなくても俺と言う婚約者がいる凛音は間違いなく勝ち組だから気にしなくて良いんだ。 

最後まで読んでいただきありがとうございました。お手数をお掛けしますが、宜しければ拙作への評価やブックマークよろしくお願い致します。

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