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103話

 「残念ながら私の知り合いに政治家はいないのだよ」


 「それでは、あくまで朝山さんの主観で構わないので私の懸念は杞憂だと思いますか?それともあり得ると思いますか?」


 せめてこの人の答えだけでも聞いておきたい。


 「ふむ……あくまで私個人の考えを言うならば、あり得ないとは言わないが可能性としてはかなり低いと言った所だろうか」


 可能性はかなり低いか……


 「どうして可能性がかなり低いとお考えになったのでしょうか?」


 「そんな事をすれば男性側の反発は必至だし、良識ある女性も反対するだろう」


 この考え方はどうなんだろうな?俺には判断の仕様が無いな。それなら――


 「では逆にもしあり得るとしたらどうなれば私の懸念の様な事が起こるでしょうか?」


 「どうなれば…か……私が考える限りでは政権交代だろうな。現政権は男性保護や優遇の方針だが、男性の優遇に反対を掲げる野党が与党となれば起こり得る」


 なるほどな。政権交代か……


 「とは言えだ。先程も言ったがそんな事をすれば反発は必至だ。折角政権交代したのにそんな事をしてまた政権交代となれば目も当てられないから可能性はかなり低いと見ている」


 ちゃんと分析が出来ていて聞いた限りでは納得できるな。ならば政権交代について注意しないとな。


 そして、もう一つ聞いておかなければならない事がある。


 「もし私の懸念が起こった時、他国に亡命を考えているのですが良い国をご存知ではありませんか?」


 「他国についてか……これも力になれそうにないな。知っているかは分からないが、男が海外――他国について興味を持って移住や亡命を考えられては困るから情報はかなり制限されているんだ。かなり昔は海外についてのテレビ番組なんかがあったらしけどね……」


 へぇ~確かに前世では海外の観光地とか食べ物についてのテレビはよくあった。この世界ではそれが無いんだな。


 「と言う事は、男性の海外渡航は……」


 「日本政府からの許可が下りないだろうね。海外に行ったら男性側が望もうと望むまいとほぼ日本に帰って来れないからね」


 だよな~男は海外旅行が出来ないのか……俺が旅行大好きのアウトドア派な男だったらこの世界は地獄で発狂していただろうな。


 「ちなみになんですが、朝山さんの知り合いの方に海外について詳しい方は?」


 「いないな。これについては寧ろ君の領分だと思うがね……女性に海外渡航の制限はないから海外旅行が趣味の女性に話を聞いたりするのが良いのではないかな?」


 ほほぉ……その考えは無かったな。男の事だから男に話を聞きたいと思っていたが、柔軟な考えが必要だと考えさせられたな。


 情報が制限されているとは言え、通販はともかく男がわざわざ本なんか買いに行くとは考えないだろうから本屋には置いてそうだから行ってみたいが無理かな……


 「私が聞きたかった事は以上です。朝山さん本日はありがとうございました」


 知りたい事を知れたとは言えなかったが、無駄ではなかっただろう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。お手数をお掛けしますが、宜しければ拙作への評価やブックマークよろしくお願い致します。

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