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星渡りの少女~TS転生したポンコツ美少女天使は故郷と地球の架け橋となる~  作者: イワシロ&マリモ
最初の一歩

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友達来訪(別種族)

さぁて、勉学にも本腰を入れるので今月は二、三回程度しか投稿できないかもしれません。下手をすれば来月まで無理かも…。

 なんだろう、身体全体がふかふかの何かに包まれているような感覚。小さい頃は空にある雲はふかふかで気持ちいいだろうなと思ってたなぁ。転生していざ飛べるようになって雲へ突っ込んだら全身ずぶ濡れになったけど。あれが水蒸気の塊だってことを忘れてた。雨雲だったしね。

 でも、雲ってどんな味なんだろう?そっと私は口を開いてふかふかするものに噛みついた……。




()ったーーーーーいっっっっ!!!!!」





「ふぇっ!? ふぎゃあっ!!」




 突然の悲鳴で目を覚まし、次の瞬間押し飛ばされてベッドから転落したティナです。

 ……あっ!!




「痛ぁあーーーーーっっ!!!!」




 床に背中から落ちる=翼が潰れるわけでして。つまり、物凄く痛いっ! 一気に目が覚めたよ!?




「わぁあああっ!? ティナ、大丈夫ですか!?」




「だっ、大丈夫……じゃないかもっ!」




 翼は滅茶苦茶敏感だ。感覚が鋭すぎる。つまり、痛みも尋常じゃない!

 痛みで踞る私とオロオロするフェルというなんとも言えない空間が広がった。朝っぱらからこれである。




「「ごめんなさい」」




 まあ、何が起きたかといえば寝惚けた私がフェルの羽根に噛みついて、ビックリしたフェルが反射的に私を突き飛ばしてしまい、ベッドから床に背中から転落した私も翼が潰れた痛みで絶叫してしまった。これが真相である。いや、アリアに聞いたら丁重に説明してくれたんだけどね。

 状況が把握できたらお互いにご免なさいをして終わりにする。不幸な事故ってやつだよ。羽根や翼はとっても敏感、不用意に触らないようにしましょう。




 昨日の会議で地球側がどんな対応をしてくれるのかは分からない。アリアに頼めば良いんだけど、ついでとばかりに極秘案件をさらっと持って来そうで怖いからやめとこう。

 次はフェルのお披露目だ。フェルと一緒に地球を満喫したいしね。で、私はお父さんが特注で作ってくれた環境適応魔法を施した服を着てるから地球の環境に適応できてるわけだけど、フェルはどうしよう?




「適応魔法なら常時展開で問題ありませんよ?」




『マスターフェルのマナ保有量ならば、1年以上展開していても支障はありません』




 いつもながら、フェルの魔法方面の才能はチートである。本当に転生者じゃないよね?私には特典なんて無いんだけど。神様、転生=チートじゃないの?

 ……あっ、違うのね。知ってた。




 さて、今日はいよいよフェルのお披露目を予定してる。せっかく地球に来たんだから、フェルと一緒にあちこちを観光してみたい。

 前世じゃ海外なんて行ったこと無いし、国内旅行すら暇がなくて行けなかったからね。ファッキンブラック企業。




 え?遊び歩いて良いのかって?

 いいよ、センチネルの脅威は伝えたし。それに、地球側の意見があっさりと纏まる筈もない。私が生きていた頃と何も変わっていない。国際情勢は複雑怪奇。利権やら思想やら宗教やら人種やらが絡まってもう目が当てられない。これくらいは庶民でも少し調べれば分かる。皆が手を取り合って仲良く一致団結なんて絶対に無理だと思ってる。

 前世云々じゃなくて、軽く今の地球を調べただけで確信できた。かといって部外者の私が口を挟んだら余計にややこしくなる。

 私に出来るのはセンチネルの脅威を伝えて、アードとの交流の架け橋になることだけ。冷たいようだけど、地球の事は地球人が決めなくちゃ。

 今頃私の事を悪く言う人とか出始めてるんだろうなぁ。私、見方を変えたら完全な異物だしね。




 でも、少なくともジョンさん達異星人対策室の皆さんは信用できる。と言うよりは、ジョンさんを信じたい。ジョンさんに裏切られたら二度と地球に来なくなる自信がある。

 今回フェルを紹介するのもジョンさんだからだ。友達を連れてくることはハリソンさんにも伝えていない。異星人対策室の皆さんの反応を見て決める。フェルを傷付けたくないし。




「フェル、今日は地球に連れていくつもりだけど大丈夫かな?」




「問題ありませんよ、ティナ。場所を指定してくれたら転移しますから」




「えっ、転移?」




 ギャラクシー号に何とか無理して乗り込むしか無いかと考えていたけど、転移?本気で?




「あっ、ギャラクシー号からの転移かな?」




「いえ、プラネット号からの転移ですよ?」




「つまり、軌道上から?」




「はい。あっ、でも限界はありますよ?私でもあの衛星……月でしたっけ?あそこまでが限界かな」




 フェルが指差した先には月があった。綺麗だなぁ。

 ……いや、現実逃避は止めよう。私は最低クラスで100メートルが限界だ。アードでは一般人が数キロレベル。達人と呼べる人達が数百キロレベル。

 月までの距離は大体38万キロだったかな。

 ……よし、深く考えるのは止めておこう。今日はフェルのお披露目とは別に転送ポートを設置させてもらうつもりだ。

 超小型のゲートみたいなもので、地上からISSのある距離くらいなら問題なく作動する。ギャラクシー号で行き来する手間を省くためにね。

 場所は最初ホワイトハウスを考えていたけど、他国の中枢に設置するのは何だか怖いから異星人対策室にするつもり。




 その日の正午前、ギャラクシー号がアメリカ上空に侵入。そのまま異星人対策室のビルへ向かった。既にパフォーマンスは終わっていたので、ステルスモードのままである。

 約束の時間、一階にあるホールでジョンが待っていると魔法陣が現れて、次にティナが姿を現した。




「やあ、ティナ」




「ジョンさん!お待たせしました!あの後はどうなりました?」




「昨日はありがとう。大統領達はしばらく忙しくなるだろうが、君の好意を無駄にしないように私も微力を尽くそう」




「お願いします。地球が滅ぶのを見たくはありません」




「うむ、私もだよ。それで、今日は友人を連れてくるとか」




「はい、先ずはジョンさんに紹介しようかなって。連れてきて良いですか?」




「もちろんだよ」




 ここで双方の認識に違いが現れる。確かにティナは友人を連れてくると発言したし、それを受けてジョンは当然“アード人の友人”が来るものと考えていた。2回目の来訪で新たなアード人を招ければ、交流が順調であるとアピールすることも出来るし、その為の準備も整えていた。




「フェルー」




 ティナが呼び掛けた瞬間、ティナより遥かに複雑で美しい輝きを持つ魔法陣から現れた少女を見て目を見開いた。

 美しい金の髪をサイドテールにして、若草色のワンピースを身に纏い、長身で豊満な肉体を持つ少女の背中には二対の透明な羽根があった。

 話に聞いていたアード人の特徴と一致しない少女の出現は、新たなる異星人の来訪を意味し、その事に気付いたジョンは笑顔を浮かべたまま静かに。




「ちょっ!? ジョンさん!?」




 懐から取り出した小瓶に詰まった胃薬を豪快に飲み干し、ティナを困惑させた。

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― 新着の感想 ―
[一言] ジョンさんは胃薬の飲み過ぎで進化しそう
[一言] アードだけでも手一杯なのにアードっぽくない人が来てしまった、順調どころかセンチネルレベルの懸念材料が増えちゃったよ だが胃薬は飲んだ、なら大丈夫だ何も問題ない
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