アード社会学
数名の方よりアード人社会やフィジカル面を知りたいとのご要望がありましたので、簡潔にまとめさせていただきました。今回はあくまでも簡易版なので、必要に応じて加筆修正を行うかもしれませぬ。
興味がない方は今話は飛ばして頂きたく。
また作者は生物学者様や政治学者様ではありませんので、あくまでも感覚的な設定となります。故に生物学的・政治学的な観点からの突っ込みはご容赦いただきたく。
仮に指摘されたとしても、一部の極まった方々と同じように「あーあー、聞こえなーい」対応をします(真顔)
◯アード人の身体的な特徴および食生活
平均身長は170センチ前後、我らが胃痛マスターティナは150センチ程度。平均寿命は七百年から八百年。
容姿については地球基準で美男美女しか居ないが、美醜の価値観がそもそも異なり、アード人からすればこれが普通。イケメンか美女しか居ない環境に戦くのは地球人だったティナだけ。髪は全て美しい金色。
背中に純白の翼を一対持ち、これを用いることで空を飛ぶ。服装は統一されており、神話や空想の世界で描かれる天使のような装束を纏い、履き物は草を編んだサンダルのみ。
翼の関係から背中が大きく開けており、地球人の観点から見れば露出が多い。
翼はアード人の急所であり、羽を一枚むしられるだけで発狂する程の激痛を伴う。その為常に全身を防護魔法で護っている。
空を飛ぶために筋繊維や密度が高度に発達し、見た目は華奢ながら地球人の数倍の力を軽々と発揮する。
そのためフィジカル面は幼いティナでさえ一流のオリンピック選手を軽く凌駕するが、反面一日に必要なエネルギー量もまた地球人より遥かに多い。ティナも必要なエネルギー量は成人男性の数倍となる。
排泄器官は存在せず、口にしたものを全て吸収してしまう桁外れのエネルギー変換効率を誇る。
これは地球より大きな惑星でありながら陸地面積は半分以下で、更に小さな群島の集まりであり大規模な農業が発展しなかったアードの過酷な環境に適応したため。
海洋には凶悪かつ巨大な生物が闊歩しているので、沿岸部の小規模な漁業と僅かな陸地による農業生産による食料生産力の低さが原因である。摂取した食物を無駄にする余裕など無かった故だ。
現在は無味無臭の栄養スティックが主食であり、このう◯い棒程度の栄養食にはアード人が一日に必要なエネルギーが詰め込まれており、これを食べれば問題なく一日を過ごせる。そのためアード社会で栄養スティック以外の食事は贅沢の分類となる。
種族としての最大の特徴は、体内に持つマナと呼ばれるエネルギーを用いた魔法の行使であり、これにより科学と魔法の融合した超文明を築き上げた。
しかしながら所謂性欲が地球人より遥かに低く、子供が生まれ難い体質。ドルワの里でもティナは百年ぶりの子供である。
かつては銀河に覇を唱える星間国家として総人口数百億人を誇ったが、センチネルとの生存戦争により現在は総人口二十億人以下に激減している。
◯社会形態と生活様式
人工的な陸地である浮き島を生活拠点としている。浮き島には深い森が形成され、それらの中から大木をくり貫いたもの、或いは樹上に作られたツリーハウスが一般的な住居であり、木々を繋ぐ木製の吊り橋と中心にある石造りの集会所を指して里と呼ぶ。
浮き島ごとに里があり、里長達と行政府であるアード永久管理機構による統治が行われている。
アード政治の中心地は、惑星アード最大の陸地であるケレステス島(陸地面積は四国程度)であり、ここは神聖不可侵の土地として信仰される場所である。
島全体に手付かずの原生林が広がり、中心地に石造りの荘厳な建造物ハロン神殿が存在する。
アード永久管理機構の本部があり、そしてアードを統べる女王セレスティナが住まう場所である。ハロン神殿の1/3がアード永久管理機構の各部署が集まる行政区画であり、残りはセレスティナ女王の住まう区域である。
表は近衛兵、裏はヴァルキリーによって厳重な警備体制が敷かれているアード人にとって神聖不可侵の場所であり、政府の長である政務局長でさえ許可がなければ立ち入りが許されない。
政治体制はセレスティナ女王を頂点とした絶対王政の下、アード永久管理機構と里長達による合議制である。性善説が大前提のアード社会において不正は存在しない。基本的に重要な案件はセレスティナ女王が臨席する御前会議によって決定される。
◯これまで登場した部署
・政務局
アード行政の中心であり、ブラック企業が可愛く見えるほどの激務が待っている素敵な職場である。
だがここにアード人の善性、女王への狂信、優れた医療や魔法、栄養ドリンクが加わると無限機関のように働ける狂喜の職場と化す。
長は銀河一美少女ティリスちゃんの弟であり、アード胃痛被害者の会筆頭パトラウス。
・宇宙開発局
かつては星間国家であったアードで最も重きを成した部署であるが、リーフ会戦後は星系内に遺された宇宙開発時代の遺産の管理が主な業務の閑職となっていた。
現在は地球との交流開始によって再び表舞台へ返り咲き本部を軌道上の宇宙ステーションへ移して、星系内に遺されている大量の宇宙艦艇や各資材の再稼働のため地獄のような激務に晒されている。
長はザッカル局長。ティナの上司に当たる。
・移民管理局
アード内部のアード人以外の種族とアード人の間を取り成す重要な部署であり、現在は主にアード人とリーフ人の交流全般をサポートしている。
大規模な交流センターを管理し、アード、リーフの結婚やそれに伴う必要な処置なども管轄している。その特性上ミドリムシの影響を少なからず受けている。
長はざっちゃんことザイガス長官。
・近衛軍
セレスティナ女王の身辺警護を主任務とするアード人にとっての花形職。主に身辺警護を司る近衛兵、ヴァルキリー、近衛宇宙軍に大別される。近衛兵とヴァルキリーがハロン神殿を離れることはほぼ無い。
近衛宇宙軍は女王の神征に備えて用意されたアード正規軍とは指揮系統の異なる軍であったが、センチネル戦争において女王の神征など有り得ぬと断じたティリス提督の手引きによって、兵力不足を少しでも補うために正規軍の指揮系統へ組み込まれた経緯がある。
女王への忠誠心は狂信を越えて笑顔で死ねるレベル。
長はポンコツペロリストでありティリスの義妹であるアナスタシア。
◯アード人の特性
最大の特性は地球人からすれば狂気の沙汰と呼べる善性と、セレスティナ女王への狂信である。
善行をなすことが当たり前であり、地球で言う性善説が大前提の社会である。
他種族のリーフ人を救うために、億単位の犠牲を平然と払える危うさを持つ。悪い言い方をすれば、度を越えたお人好し種族である。
善を為すチャンスを故意に無視した場合は罪に問われる、地球人からすれば信じられない社会で問題なく生きている。
セレスティナ女王の意志は全てに優先され、そこに疑念を抱くという発想そのものが存在しない。故にセレスティナも御前会議では滅多に発言しないように気を付けている面もある。
◯女王セレスティナ
二千年に渡りアード社会の頂点に君臨する女王。全てのアード人にとって信仰崇拝の対象であり、最終的な意志決定を降す重要な存在。未来を見通す力とアード全域を常に見守る力を持つ。
本人としてはもう少し民と交流したいのだが、自身へ向けられる狂信も理解しているので我慢している。御前会議でもベール越しに参加しているため、実はその容姿を知るものは少ない。
アード人にとって異質である美しい銀の髪と二対の翼を持ち、これは妹であるティアンナ、姪であるティナに受け継がれている。
ティアンナが妹であることは最重要機密であり、ティナの出自もまた今はまだ隠されている。