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~財産整理から始めよう~

ボクは弓曳(ゆみひき) かなめ。

女っぽい名前だと良く言われるけどもボクは性別上、間違いなく男である。


小学生の頃は、アブナイ趣味の人に誘拐されかけた回数も片手の指の数はあった…途中から数えてないけどたぶんそのくらいだ、うん。

中学生になってからは学生服(勿論、男子の)姿だけでは信用できないって服を剥ぎ取られかけた事もあったがあれはきっと冗談半分だったと思う…うん。

(今でもあの時の同級生や先輩達の目付きと表情は軽いトラウマだ。

この一件以降、人の視線に対して敏感になってしまい、その結果…妙な察知能力が身に付いてしまった…とほほ)


だけど、もう一度言おう。

ボクは男だ!!



…だというのに…



「「魔王様!どっちの服を残しますか!?」」


少々(?)興奮気味な二人の女性(自称、部下らしい)が同時に突き出してきたのは多少の違いがあるだけで、どちらも社交パーティーとかで用いられそうな高級ドレスだった。あとどちらも露出が高いのに変わりはない。


ナンダコレ?誰を悩殺させる気だ?

こんなの着た美少女が目の前に居たらボクが悩殺されるぞ!?つーか直視できないわ!?



「…どちらも売ります。手元には残しません。

ボクは肌を見せない身軽な服装が好みです。」



「「!?…せ、せめてスカートだけでも…!?」」

「履きません。大事な物以外は一切合切売る!さっき、そう言ったでしょう?話を聞いてなかったの?

おねえさん、このドレスも査定してください。」



「毎度ッス♪うひひ♪」

「「そ、そんなぁ!?」」



眼鏡をかけた怪しさ全開のボロく灰色のぶかぶかマントを羽織った女商人のご機嫌な声と二人の女性が発するこの世の終わりだとでも言いたそうな悲痛な声が重なるが当然、後者は無視だ。




(やれやれ…異世界生活2日目で借金魔王とはね…)




そう…どういう因果なのかボクはある日突然、異世界という非現実的な場所にて『魔王』として召喚…いや、転生というべきかな?

まぁ…そんな、感じになってる。


『女性化』と先々代とその親族(?)が作った借金という設定(オプション)付きでね!

ちなみに今は差し押さえされていない先代(どうやらボクの転生前の魔王…つまりボク自身?らしい)の次元倉庫ストレージから売れそうなもの、不要なものを一先ず返済の足しとして査定して買い取ってもらっている…が、どうやらキチンと返済プランさえ立てれば根こそぎ没収まではされないとの事だった…が、城は真っ先に没収されて売りに出されたのでいきなり宿無しの魔王様となってしまったようだ(汗)



それにしても普通『転生者』って、恩恵持ちが多いのに転生先が『魔王』+『女性化』、翌日には『借金発覚』で城丸ごと差し押さえ&所持品査定って…


あっはっはっは……笑うしかないよねぇ?




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