表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/33

日常

 いつも通り起床して 学校に行く 玄関を開けたら翼くんが座って待機していた 「あれその椅子どうしたの?」 僕の家の玄関の前に数日前から見知らぬイスが配置されていた 翼の話だと 僕がけんたを待つ暇な時間つぶしで座るためだよ☆と答えた 

バス停でバスを待っていると いつもの古臭いバスがやってきた 所定の位置に着席するのを運転手がモニターで確認して 安全が確認されたらバスが発車する 動き出すとモニターには 「安全運転のため シートベルト着用をお願いします」と書かれた表示が出る バスは郊外の田舎道をすっ飛ばす 「そういえばこのバスと 通学定期ってどっちが安い?」と翼が聞いてきた 手元にある携帯ですぐに検索をする 「このバスの定期乗車代が1万うんちゃらだから、通学券よりは安いかなー」大勢の生徒がバスで通学してくるから、通学バス代が安くなるらしい バスは順調に高速道路をかっ飛ばしていく 水野駅(学校の近くの駅)に着く前に、電車がトラブルで運転してないから 水野駅で30分停車するということだった 「誰か轢かれたの?」と翼が 調べてみると 信号機が一向に変わらないから運転できないらしい SNSでは寿司詰めの踏切で立ち往生している電車の写真が写っていた よく見ると 1号車が獣人専用車で10号車が人間専用車と書かれている それでも混んでいるのはすごいなあぁ 水野駅前は駅構内を閉鎖している 「なんかすごい混んでるね」これじゃあ降りる人もおりられない バスは所定通り30分停車すると学校に向かっていった 

「あれ 先輩たちがいない」 メッセージを見ると なお「うわ電車うごかね、」というメッセージが入っていた 

結局電車が動いたのは10時を超えてからだった 先輩たちは乗った駅を発射して次の信号(場内信号ではない)で止められたから 駅に戻ることもできなかったようだ こんな時はバスが動いた後に降りてくる生徒を待ち構えるべく 代行バスが駅に並んでいることも珍しくない (普通の会社が振り替えしてくれることはない 国鉄系列バス会社は 悲しいことに水野駅には乗入れていない)(赤い電車は来るけど音階はない(メタイ)) 

いつも通り鉛筆をかじりながら授業を受けていると 保険の授業だった いわゆるエッチなことも話す奴 親が獣人と獣人のペアと人間と人間は 100%その子が生まれてくる 親が人間と獣人のペアは50%づつ生まれが変わる いわゆるシュレーデンガーの子供である お腹に聴診器を当てるまでどんな子が生まれるかわからない奴 人間も獣人もそれぞれ繁栄しているので それぞれに合った生活用品を選ばなくてはいけない 「そういえばみなさん、保険の授業だと起床率が高いのは変態だからですか?」と先生がツッコミを入れる みんなそれぞれ目をそらしたり ほほをかいたり 目をふさいだりしている そういうことなんだ

実は2限と3限の間に20分間休みがある このときは購買がやっているので みんなそれぞれものを食べに買いに行ったりする 「琥珀?そういえばこの学校に人間の見た目に近い獣人はいるの?」と聞いてみる 「まだ見たことないや」と返事された まあ 大体僕たちが学校は行ったのはそんなに変わらないからな・・・ 先輩たちに聞けばわかるかな 少しすると 紙コップ入りソーセージを持って翼が戻ってきた 「はいどーぞ」 そして3人でソーセージをちゅるちゅるし始めると 担任が入室してきた 「あれ なんかデジャブが」僕が頭を抱える 「これ 君たちが編入した日の放課後にやったよね」と担任が 二人して変な感覚に陥る

この日の3限はホームルームだ 提案を雑務部に押し付ける時間でもあったりする あとは先生の休憩時間だったり 個人的な悩みをぶつける時間だったり いろんな使い方がある 今日は体力テストの記録用紙の詳しい文句を書く時間にあてられた 

人間用のマークシート書くの1年ぶりだな(そりゃそうだ)翼のマークシートをチラ見すると 基本的に体力スペックが高い 後ろの琥珀は並々である なにやら手帳を翼が出している チラ見をするとあれだ・・・体育祭で僕と翼が1位でゴールした時の写真だった やべえこいつかわいい インフルエンザの件もあるし そのうち体育館の裏でもよんで聞き出そうかな とかおもったけど・・・体育館の裏はこの学校屈しのワルが潜んでいる噂だけどな やめとこう 図書館がいいかな? あいやそこは静かに? ん? 「けんた 鼻血、ほら ティッシュおさえて」 きがついたら 翼が僕の鼻にティッシュを当てていた おまっ! 先生が気づいた様子 「野上大丈夫か? 保健室いく?」 あいや遠慮しておきます 「きっと好きな人のことを思ってるんじゃない?」琥珀が後ろから茶々をいれる おまえなあ 


ランチ 翼と琥珀のランチの内容を見るのが日課になっている 「琥珀、その車両は何?」琥珀の弁当には 山陸鉄道の36系という車両が描かれていた へえーーー山陸鉄道か・・・トンネルの中に止まって流失をしのいだ車両がいるとこか 水野駅を通る車両は 化け物ディーゼル車か 客車ディーゼル車か 量産型電車か 赤い急行電車しか来ない 室蘭本線?函館本線?いや違いますよ 国鉄羽北線だよ? 雪が降るとラッセル車のすれ違いが見れるらしい 楽しみだな ちなみに鼻血は先ほど収まりました よかったね

ランチを食べた後 どうしよっかなーとか思いをはせている こいつから好きと言わせるか 僕から好きというか んでもまだ心の準備が立ってないな 


部活 部活に到着すると 早速使命ができた 廊下掃除 二人で?って思っていると先輩が説明した 「図工室から廃材を持ち出したのはいいけど 袋に穴が開いていてそれが全部廊下に落ちたから片づけをお願いする 」とのことだった 早速掃除機を手にして廊下に出発した 

廃材が廊下に散らかっている その上を誰かが踏みつけたようで すでに足跡ができている 肉球模様の靴を履いているのは誰だ・・・とかおもいながら掃除機をかけた 「そういえば部活の掃除機って サイクロン掃除機なんだね」と翼が聞いてきた ほんとだ ごみをごみ箱のうえでポンすれば すぐに捨てられる便利なもんじゃん そんな会話をしながらごみを吸い取って行った 水気を含んでいなかったおかげで 故障をすることもなく 作業を終えることになった 廃材はビニールに入れて 空気を抜いてゴミ置き場にポン! 投げたらやばいことになるからね そんなこんなで部室に戻って行った 「ただいまー!」と翼が 「終わりましたー」と僕が言って入る 掃除機を用務庫に戻したら 先輩に鍵締められて出れなくなったのは言うことではない

「翼って好きなものは何かある?」さりげなく聞いてみる 「え?・・・秘密」と返された まあいいや 気が付いたらソーセージをちゅるちゅるしている 口の周りがケチャップだらけ(略

水川先輩が 好きな人について惚気始めた 「そういえばお前らに紹介してなかった」といって 写真を送る 先輩と肩を組んでいる方がその好きな人らしい 安定の男である 種族はイルカのようである なんかよく見ると おそろいのネックレスをつけている 本人を見るとネックレスをつけている 星の形をしていて 二人で合わせると一つになるという感じの 勾玉みたいなやつである(それ違くねえか?) 

なんか色々話しているので 先輩方は聞いていなかったり 翼は外を見ていた 僕はとりあえず耳を傾けるだけ傾けた 「なんといっても しぐさが好き あーだこーだ」 先輩の話を打ち切る時間はそう簡単に訪れた 体育館の電球が切れたから その交換に行ってほしいとの (上げ下げができる奴) 電気交換は水川先輩がよくやっているので 一人で向かっていった 

告白ねえ・・・ 「橋野先輩や部長には好きな人はいるの?」と聞いた 二人ともいないらしい 


学校終わりに水筒の水を補給していると 水川先輩とその彼氏が歩いているのを目撃したけど目をそらして何も言わないでおこうと思った 「あ!この前の人間君だ!」 「はい どうもこの前の人間君です」 あったことのない人だけど 隣でもじもじしている水川先輩のおかげですんなり話せた 話がやけに長いので 帰りのバスに乗り遅れそうになったのは言うまでもない 


帰りのバスで うとうとしていると 翼もうとうとしていたようで 二人寄りかかって寝た あしたもいい日になりますように


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ