ポスティルグロード
「 俺の魔力がさせないよ。
──さて、全ての破片が集まったみたいだ 」
そう言ったロードさんは、またまた実に魔族らしい邪悪な笑みを浮かべた。
ガチマジでロードさんが怖いっ!!
オレが無事でいられてるのって、絶対にセロのお蔭だと思う!!
オレのバックにセロが居てくれるから──、オレはロードさんに抱き付けたり、頼れたりする訳で──。
ロードさんは、集まった破片を燃やした。
ロードさんの魔力が炎みたいに揺らめいて破片を燃やしていく。
勢い良く燃える破片は、どんどん小さくなっていく。
其の内に燃えている破片は見えなくなって、炎の様に燃えていた魔力も消えた。
マオ
「 ロードさん、破片はどうなったの? 」
ポスティルグロード
「 燃えカスも残ってないよ。
ゾンビは消えたんだ 」
マオ
「 退治出来たって事?!
ロードさん、有り難う!! 」
ポスティルグロード
「 どう致しまして。
もう少し、遊んでも良かったかな 」
マオ
「 ロードさん、セロみないな事、言わないでよ〜〜 」
ポスティルグロード
「 ごめん、ごめん…。
意外と弱くて拍子抜けしちゃってね。
ハハハッ! 」
マオ
「 …………ロードさんってLV幾つなの?? 」
ポスティルグロード
「 幾つ…だっかなかなぁ??
2万は超えてなかったと思ったけど… 」
マオ
「 1万は軽く超えてる──って事??
其って凄いんだよね? 」
ポスティルグロード
「 俺の故郷きょう界かいでは普ふ通つうかな。
抑そもそも、魔ま王おう統治者のLVレベルが高たかいからなぁ。
俺オレのLVレベルは低ひくい方ほうだよ 」
マオ
「 だけど、≪ 人にん間げん界かい ≫を征せい服ふくして支し配はい出で来きちゃうくらいには強つよいんだよね? 」
ポスティルグロード
「 まぁ、そうだね。
最さい低ていでもLVレベル1000程ほどあれば、簡かん単たんに征せい服ふくは出で来きるね。
大たい抵ていの≪ 人にん間げん界かい ≫のMAXマックスLVレベルは99だからね。
稀まれにMAXマックスLVレベルが999や9999の≪ 人にん間げん界かい ≫もあるけど 」
マオ
「 へ、へぇ…そうなんだ??
≪ 人にん間げん界かい ≫に依よってMAXマックスLVレベルって違ちがうんだ…。
≪ エルゼシア大たい陸りく ≫で暮くらす人にん間げんのMAXマックスLVレベルは幾いくつなの? 」
ポスティルグロード
「 ≪ エルゼシア大たい陸りく ≫の陸りん民みんにはLVレベル自じ体たいが無ないよ 」
マオ
「 へ?
無ないの??
何なんで?? 」
ポスティルグロード
「 LVレベルの無ない世せ界かいの方ほうが多おおいんだよ。
≪ エルゼシア大たい陸りく ≫から出でられないから、他ほかの大たい陸りくの陸りん民みんにLVレベルがあるのか分わからない。
マオ君くんはセロさんと一いっ緒しょに外そとの大たい陸りくへ行いくんだろ? 」
マオ
「 うん。
だけど、オレにはLVレベルが有あるのか無ないのか分わからないよ…。
魔ま族ぞくディモムはどうしてLVレベルの有ある無なしが分わかるの? 」
ポスティルグロード
「 魔ま族ぞくディモムは生うまれつきLVレベルを持もっているから分わかるんだよ。
LVレベルを持もってないマオ君くんには分わからないだろうね 」
マオ
「 LVレベルを持もってる陸りく民みんに会あっても?? 」
ポスティルグロード
「 多た分ぶんね 」
マオ
「 どんなに強つよくなっても、オレにLVレベルは無ないの?? 」
ポスティルグロード
「 残ざん念ねんだけど、無ないね。
LVレベルのある大たい陸りくに行いったとしてもマオ君くんのLVレベルは出でないと思おもうよ 」
マオ
「 そう…なんだ… 」
一寸ちょっとガッカリだ…。
オレのLVレベルが幾いくつなのか知しりたかったのに……。
セロなら何なんとかしてくれるかな?
後あとで聞きいてみようっと。
何なにはともあれ、最さい後ごのゾンビを倒たおす事ことが出で来きて良よかった!
ロードポスティルグロードさん様さま々さまだよ!
マオ
「 ロードさん、有あり難がとう!
ロードさんに会あえて本ほん当とに良よかったよ!
セロは何なんにもしてくれないし!! 」
ポスティルグロード
「 そんな事ことないだろ?
セロさんはマオ君くんを大だい事じにしてるし 」
マオ
「 大だい事じにぃ??
オレへの扱あつかいが毎まい度ど、酷ひどいんだけど!
オレを囮おとりにして剣けん騎き士しを探さがしに行いったんだよ!
酷ひどいだろ? 」
ポスティルグロード
「 ふぅん?
マオ君くんはセロさんに信しん頼らいされてるんだね。
1人りでゾンビ退たい治じを任まかされたんだろ?
凄すごいじゃないか 」
マオ
「 凄すごくないよ!
セロとオレしか居いないんだもん。
二ふた手てに分別わかれるにしたって、オレにゾンビ退たい治じを押おし付つけるなんて…… 」
ポスティルグロード
「 押おし付つけられた…か。
セロさんは、マオ君くんだから託たくしたんだと思おもうけどね 」
マオ
「 託たくされても困こまるよ… 」