マオ
「{ セロ〜〜〜。
如何にも何か出そうな雰囲気だけどさ……、出たりしないよな?? }」
セロフィート
「{ はい?
……Gの事、言ってます? }」
マオ
「{ 違うわっ!!
別の意味で恐いわ!!
そうじゃなくて、幽霊みたいな…… }」
セロフィート
「{ ははぁ……。
成程?
マオは幽霊を見たいです?
ふふふ…。
マオの見たがりさん }」
マオ
「{ 違うっつーの!!
オレだって出来れば見たくないよ! }」
セロフィート
「{ なら、見えなくて良いのでは? }」
マオ
「{ ま、まぁ…其はそうなんだけど… }」
セロフィート
「{ 幽霊れい体たいが見みえたとしても怖こわがらなくても良よいです }」
マオ
「{ いや……無ム理リだから! }」
セロフィート
「{ そうでしょうね。
〈 久く遠おん実じつ成じょう 〉と意い意い志し思しの疎そ通つうが出で来きない者ものには、何な故ぜ幽ゆう霊れい霊れい体たいを見みさせられるのか──。
幽ゆう霊れいゴーストが見みえる現げん象しょうを使つかい何なにを教おしえ様ようとされているのか──。
何なにを悟さとれば良よいのか──。
何なにも判わからないでしょうし、正ただしく〈 久く遠おん実じつ成じょう 〉の御ご意い趣しゅを掴つかみ、悟さとる事ことが出で来きません。
良よくも悪わるくも、どんな結けっ果かにも必かならず原げん因いんがあります。
原げん因いんを良よくすれば結けっ果かは良よくなります。
何なにが原げん因いんなのか教おしえて戴いただき、原げん因いんを解かい明めいし、原げん因いんを正ただします。
目に見える形而下的原げん因いんは、人にん間げんにも調しらべる事ことが出で来きますし、判わかります。
けれど、目に見えない形而上的原げん因いんは、人にん間げんには判わかりません。
目に見えない形而上的原げん因いんを正ただしく教おしえてくださる存そん在ざいは〈 久く遠おん実じつ成じょう 〉しかいません。
〈 久く遠おん実じつ成じょう 〉から目に見えない形而上的原げん因いんを教おしえて戴いただき、解かい明めいし、正ただしていく。
目に見えない形而上的原げん因いんを解かい明めいする事ことにより、人にん間げんには分わからない、目めには見みえない繋つながり因果関係がある事ことを〈 久く遠おん実じつ成じょう 〉から教おしえて戴いただく事ことが出で来きます。
本ほん来らい、宗しゅう教きょうというものは、精せい神しん修しゅう養ようの道どう具ぐでもなければ、商しょう売ばい繁はん盛じょうの道どう具ぐでも、お金かね儲もうけの道どう具ぐでもないです。
本ほん統とうの宗しゅう教きょうとは、 “ 拝おがめばよい,祈いのればよい ” というレベルの低ひくい信しん仰こうではなく、高こう度どな学がく問もんであり、哲てつ学がく,科か学がくです }」
マオ
「{ …………でもさ、其その目に見えない形而上的原げん因いんを〈 大陸神エルゼシア様久遠実成の方便身 〉に教おしえて戴いただく為ためにはさ…… }」
セロフィート
「{ そうです。
其その為ためには≪ エルゼシア大たい陸りく ≫に〈 皇コウ 〉が必ひつ要ようです }」
マオ
「{ …………だよな…。
よし!
此この話はなしは終おわろう!!
仮かりにさ、オレに幽ゆう霊れいゴーストが見みえたとしても、セロが何なんとかしてくれるんだろ? }」
セロフィート
「{ 其それはどうでしょう。
〈 久く遠おん実じつ成じょう 〉がマオに見みせておられる幽ゆう霊れい霊れい体たいが、マオに見みえている状じょう態たいでワタシにも見みえるとは限かぎりません }」
マオ
「{ どゆこと?? }」
セロフィート
「{ 人ひとによって見みせられる状じょう態たいが異ことなる場ば合あいがあります。
〈 久く遠おん実じつ成じょう 〉が何な故ぜ其その様ようにされるのか──。
人にんセロ形ぎょうフィートのワタシには分わかりませんけど… }」
マオ
「{ いや、見みえるだろ!
セロは人にんセロ形ぎょうフィートなんだからさ!! }」
セロフィート
「{ おや?
そう思おもいます? }」
マオ
「{ 態わざとらしい言いい方かたするなよ〜〜〜 }」
セロフィート
「{ はいはい。
ふふふ… }
──ほら、マオ。
宿泊室へやに着つきました。
入はいりましょう 」
マオ
「 う、うん。
宿泊室へやの中なかはボロボロじゃないよな?? 」
オレの心こころに不ふ安あんが広ひろがる。
ま、まぁ…室しつ内ないが目めを覆おおいたくなる様ようなオンボロだったとしてもですよ、何い時つもみたいにセロが古こ代だいエンシェント魔ま法ほうマジックで何なんとかしてくれるよな!
オレはセロを信しんじてるよ!!
持もってる鍵カギを使つかって、セロが宿しゅく泊はく室しつのドアを開あけてくれた。
はぁ〜〜〜〜。
宿しゅく泊はく室しつに入はるだけなのに、何なんでこんなにドキドキするだよ〜〜〜。
オレにはセロが居いるんだ!
セロ以い上じょうに恐こわいものなんてないんだからさ!!
………た、多た分ぶんな…。
セロフィート
「 マオ?
どうしました?
早はやく中なかへ入はいりましょう 」
マオ
「 う、うん… 」
首くびを右みぎ側がわに少すこしだけ傾かしげてオレを見み詰つめているセロの様よう子すが一寸ちょっと可か愛わいい(////)
セロに促うながされながらオレは宿しゅく泊はく室しつへ足あしを踏ふみ入いれた。
──*──*──*── 宿泊室
マオ
「 ──きっ…きぃやぁぁぁぁぁああああああああッッッ!!!! 」
オレは自じオ分ぶんレの視し界かいに入はいった室しつ内ないの光こう景けいを目まの当あたりにして、大おお声ごえで叫さけんでしまった。
女おんなの悲ひ鳴めいみたいに甲かん高だかい声こえだった。
オレの何ど処こから、こんなにもけたたましくて甲かん高だかい声こえが出でて来くるんだろう??
オレの視し界かいに入はいって来きた光こう景けいは──、壁かべ一いち面めんと床ゆか一いち面めんに飛とび散ちった様ように付ふ着ちゃくしている大たい量りょうの血ち──と、黒くろいペンキで床ゆかに描えがかれている怪あやしい魔ま法ほうマジカル陣じんサークル…………なのか??
肝かん心じんの魔ま法ほうマジカル陣じんサークルは飛とび散ちっている大たい量りょうの血ちで隠かくれてしまっているから全ぜん体たいが見みえないよ。