✅ 宿泊室 6 / まったりしよう 5
セロフィート
「 今夜から使ってみます? 」
マオ
「 うん! 」
歯軋りしながら寝てたなんて恥ずかしいっ!!
治せるなら、ちゃんと治したい!
何時から歯軋りしてたんだろう……。
知りたいけど……怖くて聞けない……。
セロと出会った頃からじゃないよな??
セロフィート
「 ──マオ、此がマウスピースです。
此を上下の歯で噛んでください 」
マオ
「 此が??
何か…ぷよぷよ,ぷにぷにしてるんだけど? 」
セロフィート
「 此の『 ぷよぷよ,ぷにぷに 』がクッションになってくれます。
歯軋りも治りますし、鼾も寝言も治ります 」
マオ
「 鼾と寝言は違うよな?! 」
セロフィート
「 ふふふ。
さて、どうでしょう? 」
マオ
「 セぇ〜ロぉ〜〜さぁ〜〜〜ん〜〜〜 」
セロフィート
「 ふふふ♪
さあ、もう寝ましょう 」
何が可笑しいのか、セロは微笑みながらオレの頭を撫でる。
セロは良くオレの頭を撫でて来るけど、オレを猫か何かと思ってるのか??
オレはもう直ぐ216歳になるんですけど!
身体は子供のままだけど、中身は大人って事はセロだって知ってる筈だ。
子供扱いしないでほしい!!
マオ
「 オレは猫じゃないだけど! 」
セロフィート
「 ふふふ♪
マオは幾つになって可愛いワタシの弟です♪
兄が弟を愛でるのは自然の営みです♪ 」
オレはセロと義兄弟の契りを交わした覚えは断じてない!!
でも…セロは何故か兄弟の関係に憧れてるらしくて、偶〜にオレと “ 兄弟ごっこ ” をしたがるんだ。
いいんだけどな、別に!
セロは、お兄ちゃんぶりたいだけなんだろうけどな!
弟に迷惑掛けて、振り回して、困らせる兄が何処の世界に居るんだよ!
例え “ ごっこ ” だとしても、ちゃんと兄らしく振る舞ってほしい。
兄に頼ったり、甘えたり出来る弟がオレの理想なのに、兄を世話して苦労する弟なんて、やりたくないんじゃぁぁぁぁああああああッッッ!!
…………なんて事、嬉しそうで楽しそうなセロに言えないんだよなぁ……。
2100歳もオレより長く生きてるんだから、もっとちゃんと意識して、確りしてほしい。
オレが敢えて駄目な子を演じれば、セロは確りしてくれるのかな??
だけど…敢えて駄目な子を演じるなんて……オレの性格からして無理だ…。
セロフィート
「 マオ?
黙りしてどうしました? 」
マオ
「 ──別に!(////)
…………また『 「 兄弟ごっこ 」したいのかな? 』って思っただけだよ! 」
セロフィート
「 依頼が解決したら『 兄弟ごっこ 』しましょう♪ 」
マオ
「 …………マジかよ… 」
オレは本気で嫌な顔をしてしまった。
だけど、セロは嫌な顔をしているオレに対して、文句も言わず、怒りもせず、にこやかに微笑んでいる。
オレが嫌がる事を敢えてするのもセロの楽しみの1つだからだ。
「 こんこんちきちきのこんちきしょうめ! 」だ!!
200年が経とうとしてるし、もう慣れたけどな!!
オレはセロが手渡してくれたマウスピースを口の中に入れて、噛んでみた。
ぷよぷよ,ぷにぷにしてるマウスピースは、まるでにゅいを口に入れて噛んだみたいで……、何だか変な感じがした。
にゅいを口の中に入れた事なんて1度もないからイメージして言ってみた…。
口呼吸が出来なくなったから、鼻呼吸をしないといけなくなった。
鼻が詰まってなくて良かった!!
オレはセロの方を向いて横になった。
本当はセロに背中を向けたいんだけど、其はセロが許してくれなかった。
マウスピースを噛んでる顔を好きな人に見られたくないんですけど!!
セロが左腕を伸ばして、オレの頭の下に入れてくれた。
セロの腕の上に頭を置いたら、腕枕の完成だ。
セロの顔がグッと近くなった。
もう少し近付いたら、確実にキスの距離になる。
無駄にドキドキする!!
此の状態でキスなんて、しませんけどね!!
マウスピースをしてる所為で、セロに「 おやすみ 」が言えない。
一旦外したら駄目かな??
セロフィート
「 おやすみ、マオ 」
オレが「 おやすみ 」を言えない状態だから、セロがオレの代わりに言ってくれたんだ。
有り難な、セロ!(////)
オレは声が出せない代わりに、コクコクと頷いた。
そんなオレを見て、セロは優しく微笑んでくれた。
セロに頭を撫でられるのが気持ち良くて、オレの瞼はゆっくりと自然に閉じた。
明日は今日出来なかったの分も含めて頑張ろう。
明日中に依頼を解決出来るといいな……。
なんて考えていたら、オレの意識は段々薄れて行った。
◎ マオは変な寝癖が付くくらい寝相が悪く、寝言を言います。
でも、鼾や歯軋りはしません。
セロフィートの嘘なのでした。




