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茜色で描く未来  作者: みやしろましろ
橙哉→茜 茜の過去と今
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7話 裸のおつきあい!?

わたしは決意を固めて扉を開けた。

扉を開けて入り口で靴を脱いでもう一個扉を抜けた先が更衣室となっていた。


更衣室の壁には備え付けの棚があってそこにカゴが入っている。

洗面台などのあるゾーンを抜けた先に浴場への扉があった。

浴場への扉の隣にはなぜか姿見があった。

わたしは滑らないようにそっと浴場に入ってみた。


第三中浴場は大浴場とはいかなくても4・5人は入れそうな大きめ湯船と5つの洗い場のある浴場だった。

イメージでいうなら民宿とか小さめの旅館のお風呂みたいな感じだ。


ただ、怪我などをしないように所々クッションがしてあったり床がクッションでできていたり病院とか幼稚園感がすごい…

まあ、実際に病院な訳だから当たり前なのだけど…


「なんだか本当に中浴場って感じだねっ!

ちょっとした旅館みたい。」

更衣室に戻ってみるとひーちゃんがそう言って結構はしゃいでいる。

雪ねぇと楓さんなんてもう脱ぎ始めている…


「あ〜ちゃん早く脱いでお風呂入ろうよ!

お湯冷めちゃうよ?」

そう言ってひーちゃんが隣で脱ぎ始めていた。


ひーちゃんが脱いでるとこをチラッと見てみたらひーちゃんの胸は結構大きかった。

まあ、服の上からでもわかっていた事だけど実際見ると結構な大きさだ。


自分の胸を見下ろしてみる…

見えるのはちょっとした膨らみ…

双子なのになんでこんなに違うのだろう…


「あーちゃん早く脱いじゃった方が気が楽よ?」

「茜ちゃん、脱いだらそこの姿見で自分の姿を見てごらん。自分の全身特に全裸なんて見たことないだろうし。」

雪ねぇと楓さんにも急かされる。


もう二人ともすっぽんぽんだ。

雪ねぇはスラッとした足で胸はそうでもないけどバランスのいい素敵な身体をしていた。

楓さんに関しては元男だと思えないほどのグラマラスボディだった。

なんだかこの二人は素敵なお姉さんって感じがする…


「…ずかしい…。

恥ずかしいよ…

みんなの前で脱ぐなんて…」

もう俺の顔は真っ赤になっているのだろう。

顔がとっても熱い。

みんなの前で脱ぐことと貧相な身体を晒すことのWで恥ずかしい。


「うじうじしてないで早く脱ぐのっ!」

ひーちゃんに強引にガウンを脱がされてしまった。


三人の視線がわたしに集まる…

恥ずかしくて死んじゃいそうだよ…


「あーちゃんやっぱり肌白いわねぇ…

すべすべプニプニで可愛いっ!」

雪ねぇの変なスイッチが入ってしまったようだ。


「うん、可愛いじゃない。

その下着も似合ってるわよ?」

楓さんはいつも通りのテンションで女の子扱いしてくれる。


「あ〜ちゃん羨ましいなぁ

肌綺麗だし身体ほっそいし…」

ひーちゃんはちょっと黙って欲しい…

現役アイドルが何を言ってるのだろう…


このままだと三人の視線を集め続けてしまうのでもう下着も脱いで早くお風呂に入ってしまおう。


「じゃあ茜ちゃん姿見を見てみよっか!」

下着を脱ぎ終わった瞬間に後ろから楓さんにがっちり掴まれて姿見の前まで連れて行かれた。


姿見の方を見てみると恥ずかしそうに俯いている可愛らしい線の細い美少女がいた。


肩より少し長いあまり癖のない茶髪気味の髪も

整った可愛らしい顔立ちも

控えめだけどある程度主張している胸も

白くてスラッとした手足も

何よりその恥じらう姿も

全てが自分のものとは思えなかった。


華奢な女の子が裸で自分の方を見ているようにしか見えなかった。

しかも自然と胸と下の方を手で隠して内股になっているところが女の子らしさを増幅していた。


「え、これがわたし?

と、とても自分とは思えないんだけど…」


喋っているときに同じようにに口が動くので鏡の向こうにいるのは自分だということは頭では理解できる。

改めて聞くととても女の子らしく可愛らしい鈴のように澄んだ声も自分のものなのだと頭で理解はしていてもなんだか受け入れられない。


「おれ、俺…

わかんないよ…わかんないよぉ…」

茜は混乱して不安定になってきた。


「あーちゃん⁉︎

大丈夫だよ。落ち着いてっ!」


「お兄ちゃんっ!」


遠くに雪ねぇとひーちゃんの声が聞こえる。

ひーちゃんなんて間違えちゃってるじゃん…

もうわたしはお兄ちゃんじゃないのに…


「混乱するのはわかるけど大丈夫だよ、君は変わってしまったわけじゃないんだよ。

見た目は変わっても貴女らしく生きればいいんだよ…

貴女はここにいるんだよ。」

なぜだか楓さんの声は心にスッと入ってくる…

とても心地いいや…

俺らしく生きればいいんだ…

それでいいのか…

見た目とか関係ないじゃん。


楓さんの声に耳を傾けていると落ち着いてきた。

緋那を呼ばなきゃいけない事態はなんとか避けられたようだ。


「楓さん…ありがと…落ち着いた…」

わたしはそう言って楓さんにもたれかかっていた身体を起こした。


「じゃあ、お風呂に入りましょっか!」

楓さんは明るい声でそう言った。


雪ねぇもひーちゃんもぽけ〜っとしていたが楓さんの声で再起動を果たした。


「そういえばさっきの楓さんすごかったです。

私達はオロオロすることしかできなかったのに…」

みんなで並んで洗い場に座り頭を洗いながらお話をしているとひーちゃんがそんなことを言い出した。


「私はたいしたことしてないわよ。

昔の自分が言って欲しかった言葉を言っただけ。」

楓さんはひーちゃんの言葉に謙遜しているが実際はすごいことをしているのだろう。

言葉の入っていきかたがすごかった。


「そんな謙遜しないでくださいよ。

あの状態のあーちゃんに言葉を届けられるのがとてもすごいと思います。」

雪ねぇが尊敬の眼差しで楓さんを見ながらそういう。


「喋り方とかその辺はいっぱい勉強して手に入れたものなんだけどね。

まあ、私一応プロですからそういう技術は必要になってくるのよ」

楓さんは可愛らしくウインクをしながら言い放った。


「へぇーっ

プロってすごいんですね。」

わたしは正直な感想を言った。


「そういえばプロっていえばひーちゃんもプロのアイドルよね」

雪ねぇがそう話題を変えた。

プロのアイドルって表現もなんか変な感じする。


「アイドルはみんながみんなプロなの!

プロ意識のないアイドルなんてアイドルとは呼ばせない!」

ひーちゃんはそう言って胸を張る。

さすがトップアイドルのいうことは違う。


「トップアイドルはいうことが違いますねぇ」

わたしはちょっと茶化すように言ってみた。


「茶化さないでよ…

あたしこれでも本気でアイドルやってるんだから。」

アイドルグループ全盛の中ひーちゃんはソロアイドルとしてどこのグループにも所属せずに活動している。

しかも、大手事務所からデビューし一気にスターダムに上り詰めた。

そのためか、世間からはこれまで苦難もなく頂点に立ったアイドルのように見られているがひーちゃんが死ぬほどの努力をしてきたことをわたしたち家族は知っている。


「ごめんね、ちょっと冷やかしたくなっちゃった。

大丈夫だよ。ひーちゃんの努力や苦労はわたしたちが知ってるよ。

ひーちゃんの成功は努力のもとに成り立ってるって知ってるよ。」

素直にわたしはひーちゃんに謝った。

フォローもしっかりとした。

ひーちゃんはこうしておかないとずっと引きずってしまうのだ。


「うん。ありがと。」

ひーちゃんはとびっきりの笑顔でそう返してくれた。

ひーちゃんの機嫌が直って何よりだ。


ひーちゃんとちちくりあっている間に雪ねぇと楓さんはなんだか盛り上がっているようだ。

こうしてみんなでしゃべっている間にわたしもこの環境に慣れてきたようでみんなの裸をみても特に何も感じなくなっていた。


人間の順応力というものは怖いものだ。

自分の裸を見てもあんまり自分だと実感できないのは変わらないが自分だと認識できるくらいにはなってきていた。


でも、見るのと感じるのはまた別物なわけで…


頭を洗い終わってスポンジで男の頃のようにゴシゴシ洗おうとしたら三人に必死の形相で止められた。


「お肌によくないから優しく洗いなさいっ!」

雪ねぇは顔を真っ赤にして怒ってる。


「あ〜ちゃんの綺麗なお肌に傷でもついたらどうするのさ…

せっかく綺麗なお肌なのに…」

ひーちゃんはとても心配した顔をしている。

もちろんしているのはわたしの肌の心配だろう。


「茜ちゃんっ、女の子の肌って男の子の数倍弱いのよ。

あんなに強く擦ったら擦りむいちゃうわよ?」

楓さんは優しい口調で看護師らしく実例を挙げて説明してくれた。

元患者の楓さんの言葉は説得力が段違いだ。


楓さんの説明を聞いて、わたしも痛いのは嫌だからそーっと優しく洗うことにした。


女の子ってこんなとこまで気を配らなくちゃいけなくて大変なんだなあ…


「ひゃんっ…

なんかやっぱり変な感じするぅ…」

身体をスポンジで優しく洗っていると所々ある敏感なとこを触ったときに変な感じがしたり声が出てしまったりする。


「ちなみに身体の感覚はもう何回もやって慣れるしかないわね…

私も慣れるまでは大変だったなぁ…」

楓さんはどこか遠くを見るような遠い目をしている。


そ、そんなに大変なのか…

これからお風呂は気を引き締めていかなきゃな…


ちなみに髪の毛は男の頃のからトリートメントとかしていたのでそんなに気を使うこともなく洗うことができた。


まあ、髪の毛の長さにはだいぶ手間取ったけど…


そんな感じで身体を洗い終わってみんなで湯船に浸かることにした。


「ふぁぁぁぁ気持ちぃぃぃ…

なんだかみんなの裸にも慣れてきちゃったかも。

こうやって荒療治するってのも大切なんだね。」

お風呂ってこんなに気持ちよかったっけ…

気持ちよすぎて変な声出ちゃうよ…

ううっ…恥ずかしいよ…


湯船につかるのなんてほんと何日ぶりだろう…


「んんっ!

気持ちいいねぇ…

でも、慣れたってのはいいことなんじゃない?」

雪ねぇも声を我慢できなかったのかなんだか悩ましげな声をあげながら伸びをした。


「あ~ちゃんも雪ねぇも緩んだ顔しちゃって…

二人しておんなじ顔してるよ?」

ひーちゃんがそう指摘してきたがひーちゃんも相当ゆるんだ顔をしている。


「ひーちゃんも人のこと言えないよ?」

わたしもひーちゃんの顔の崩れを指摘した。


「三人仲がいいのね。

三人して同じ顔してるわよ?」

楓さんがそう返してきた。


「「「あははははは」」」

楓さんの言葉に三人で顔を合わせてお互いの顔を見て笑った。


「それにしても緋雪ちゃんはいいもの持ってらっしゃいますねぇ…」

楓さんが手をわしゃわしゃしながらひーちゃんに近づいてゆく。


「へっ?!

か、楓さんっ?!

キャーッッッ!!」

ひーちゃんは座ったまま後ずさるがすぐに壁に当たってしまう。


「はぁ…はぁ…

酷い目にあった…」

息も絶え絶えにひーちゃんはそういった。


「次は茜ちゃんの番よぉ!!」

獲物を狩るハンターと化した楓さんはわたしに標的を移してきた。


「へっ?!

えっ?えっ?」

わたしは恐怖からただオロオロすることしか出来なかった。


「行くわよぉ〜!」

とても楽しそうな顔の楓さんがジリジリと近づいてきた。


「お待ちなさいっ!!」

ひーちゃんのときは傍観者に徹していた雪ねぇが助けの声を上げてくれた…かと思った…


「わたしも混ぜてくださいっ!!」

やっぱり雪ねぇは変態だった…

でも、わたしの身体は恐怖でやっぱり動かない…

このままじゃ…


ガシッ!

後ろに誰かが密着してるのがわかったので振り向いてみるとひーちゃんがわたしをガッチリホールドしていた。


「あ〜ちゃんっ!

観念したほうがいいよ?」

ひーちゃんも加勢してきた。

これでわたしの勝ち目はなくなった…

もうあきらめよう…


その間にも雪ねぇと楓さんはジリジリと距離を詰めてきていた。


「大丈夫よぉ〜優しくしてあげるから…」


「心配しないで…悪いようにはしないから…」


明らかに犯罪臭のする言い回しだな…

ジリジリと近寄ってくる二人が悪魔のように見えてきた。


「いやっ…

やめてっ…」

なんだかわたしの反応も襲われてる女の子みたいになってきたぞ…


…いや、まあ実際に襲われてる女の子なんだけどさ…

こんなにも女の子らしい反応ができるなんて…

完全に無意識でやっている。

身体が覚えてるって感じだ…


「いやぁぁぁぁぁぁ!!」

もう抵抗しようもないので声を上げることしかできない。


「ひゃんっ…

ううっ…」

顔が熱い…ものすごく熱い…


楓さんには胸を揉みしだかれ雪ねぇにはいろんなとこをプニプニされひーちゃんには髪の毛とかいろいろさわられている。


胸を揉まれていると変な感じがしてちょっと身体が熱くなってくる。

声は我慢できないほどでないがやっぱり出そうになる。


胸よりも問題なのは雪ねぇがいろんなとこをプニプニするもんだから敏感なとこに当たると変な声が出てしまうことだ。

ほんとにやめてほしい…


他の二人とは違ってひーちゃんが髪の毛を触ってくれるとなんだか気持ちよくなってくる。

ただ、髪の毛の匂いを嗅ぐのはやめてほしい。

とても恥ずかしい…


もうなんだかいろいろ混ざって涙出そうになってきた。


「もう、やめて…」

俺はうるうるした目で上目遣いをしてそういった。

心なしか色っぽい声になったのは気にしない。

色っぽい声なんて出してない…

うん、出してないんだ。


そのあとも浴場には三人の楽しそうな話し声と笑い声とわたしの悲鳴がこだましていた。


結局二時間くらい入浴した頃にわたしがのぼせそうになったためお風呂からでることになった。


「はぁぁぁ…

みんなあんなことするから疲れちゃったよ…

むっちゃびっくりしたんだからねっ!」

わたしは身体を楓さんにバスタオルで優しく拭いてもらいながらそうこぼした。


あのやり取りですっかり体力を使い果たしてしまったわたしは楓さんの手を借りないと立ってることもできなくなってしまった。


「ごめんね、でもああやったほうが身体の感覚になれるかなって思ってね…」

頬に手を当てながらお淑やかに言う楓さんだけど案外胸を揉みたかっただけなのでは?


「ふぅん…じゃああたしの胸揉んだのはなんだったのぉ?」

ひーちゃんの冷たい声音と視線が楓さんに突き刺さる。


「そ、それは、そういう雰囲気作るためよ…」

明らか嘘っぽい言い訳だけど言ってることは理にかなっている…


「まあ、そのおかげで楽しい時間も過ごせたから良しとするか…」

その言い訳が理にかなっていたからかはわからないけどひーちゃんが折れる形で話は落ち着いた。


「あーちゃんの太もも…ふへへへ…」

雪ねぇは興奮のあまり壊れてしまったようだ…


「ほら、お姉ちゃんっ!

しっかりしてよ…」

ひーちゃんが雪ねぇに突っ込みを入れるが反応は返ってこない。

本当の廃人になってしまったか…


「ひーちゃん。

きっとほっとけばすぐに元に戻るよ。」

わたしはひーちゃんに雪ねぇの心配は大丈夫と告げた。


「それにしても疲れちゃったよ。

病室戻ったらすぐ寝れちゃいそう。

あ、楓さんありがと。」

わたしは楓さんに手伝ってもらいながら病衣のガウンに着替えながら今の率直な気分を告げた。


「茜ちゃん今日は頑張ったもんね。

病室戻ったらゆっくり休んだほうがいいと思うよ。」

楓さんは優しい笑顔でわたしの頭を撫でながらそういってくれた。


「うん、それがいいと思うよ。

わたしたちは先生と話したりいろいろあるから面会終了時間まではいるから起きちゃってもさみしくないと思うし。

ゆっくり体を休めたほうがいいよ。」

いつの間にか復活して着替えも済ませている雪ねぇも楓さんの意見に賛同している。

まあ、この調子だと言われなくても寝落ちしてしまうだろう。


「そうだね、今日あ〜ちゃん頑張ったもんね。

明日からに備えてゆっくり休みなよ…」

ひーちゃんも着替えて万全の状態でそう告げる。


いつの間にか着替えれてないのはわたしだけになっていた。

まあ、でも焦ってもよくないのでしっかりと着実に着替える。


着替え終わって更衣室のドアを開けると入口に車椅子を準備して雪ねぇとひーちゃんが待っていた。

わたしが着替えてる間にとってきたのだろう。


「これあったほうが楽でしょ?

せっかくお風呂入ったのに汗かいちゃ元も子もないからねっ!」

車椅子の隣に立つひーちゃんが言う。


「ありがと。

じゃあ遠慮なくっ!」

ヨロヨロと車椅子まで自力で歩いていく。


「じゃあ行きましょうか。」

雪ねぇはわたしがしっかりと車椅子に腰掛けたことを確認してから車椅子を動かし始めた。


「ふぁぁぁ…

んんっ…」

わたしは車椅子に揺られていたからかだいぶ眠たくなってきてしまった。


「あーちゃん寝ててもいいよ?

病室着いたらベッドに移動しといてあげるから。」

雪ねぇはそうやって言うけど病室はすぐそこなので我慢することにした。


「大丈夫。もうそこじゃん。」

わたしが応えるのとほぼ同時に病室についた。


ガラガラ…


「着いたー。」


「あーちゃん大丈夫?立てる?」

雪ねぇが心配そうに手を差し伸べてくる。


「大丈夫。これもリハビリになるから。」

ちょっと強がって一人で立ち上がるために足に力を込めた。


「ふっ!!」

やっとの思いで車椅子から立ち上がりヨロヨロとベッドに移動した。


「はぁ…疲れた…」

わたしは本音を漏らしてしまった。


「じゃあ、あ~ちゃんはゆっくり寝ててね。

わたしたちはちょっと倉田先生のとこ行ってくるね。」

ひーちゃんがそういうと三人とも行ってしまった。

ちょっと寂しい…


うん、わたしはもう寝よう。

ベットに寝転がって布団をかけるとすぐに睡魔がおそってきた。

わたしはその睡魔に身をゆだねた。



☆★☆★☆★☆★☆★



「よく眠ってるね…」

「どんな夢見ているんだろうね」

緋雪と雪菜が茜の寝顔を見ながらひそひそ話をしている。


二人は倉田医師との話が終わった後すぐに茜の病室に戻ると茜は深い眠りに落ちて可愛らしい寝顔で寝息を立てていた。


この日、二人は面会終了時間まで茜の寝顔を見ていたのであった。

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