<05>
道中に出てくる敵に、何度かスキルを使っていると気づいたことが2つある。
1つは。スキルを使う、または使われた場合、対象が射程に入っていたら確実に当たる。
2つ目は。転倒時だ。
もう何度か同じ敵を相手していると、ブレイズのタイミングがわかってくる。しかしブレイズを寸前のところで避けたはずなのに、HPが削られ、Dotが付与されていることに気がついた。これを何度か食らい、何度か試して行くうちにそれがなんなのか見えてきた。
スキルにはステップでしか避けれないってことだ。しかも攻撃するタイミングとステップするタイミングが合ってないといけない。スキル発動のエフェクトを見えたときにステップしたら遅いと言う事だ。面倒くさいことにステップ避けするなら相手の行動を読まないといけない訳だ。
次に転倒時についてだ。結論から言えば転倒時は無敵がある。これは俺が、『インパで吹っ飛ばし、ダウンしてるところをボコボコにしたらいんじゃね?』と俺天才じゃね?とその時思ったのだが。さすがは対人ゲーム、転倒中は無敵だった。無敵と知るやインパはゴミだと自分の中で認識してしまった。
逆に好意的に転倒、また躓いてなどで転倒してしまった場合はどうなるかも試してみた。これも結論から言えば無敵は無い。そのまま敵の通常攻撃とブレイズでHPを8割削られたときは半泣き状態だったのは内緒だ。
どうやらスキルの効果でダウンした時のみ転倒無敵が発動するようで、偶発的な転倒は面倒看きれない。とのことだ。
もう何度目かわからない討伐クエストを終え道を進んでいると、キャンプ地に着いた。どうやらここが目的地のようだ。数点置かれているテントの中を見て回っていると、一人の女性と目が合った。綺麗なブロンドヘアをアップして、細い切れ目に丸い眼鏡をかけている。
「ん?そこのお前!!」さすがに2回目なので、お前=俺だと理解する。
「軍の者か?何、駐屯地の隊長からの書簡だと」
何もしなくても話が勝手に進む。黙って聞いていると、どこからか出した書簡を開いていた。メニュー欄を確認してみると、どうやらアイテム欄にあった書簡が自動的に彼女の手に渡ったようだ。
「なるほど。貴様、新兵のようだな。隊長からの頼みだ、このチェリー・B・アシッドがスキルのことを教えてやろう」
「あ、いや。すいません、間に合ってます」
「スキルについてだが―――
予想していたが、さすがはNPC。人と同じ受け答えはできないようだ。今はAI技術がもう少し進歩してくれることを願うばかりだ。
スキルについてはだいたい俺が知っていることが主だった。
スキルはスキルポイントを消費してスキルを覚える。
スキルはLv3になると新しいスキルを覚えれる。
武器制限があるため、そのスキル専用の武器を装備しないと使えない。
スキルは『忘却の羽』というアイテムで初期化にできる。ついでに、この説明してくれたNPCに話しかけるとプレイヤーがレベル20になるまで、スキルを初期化、職変えをしてくれるそうだ。
ついでにここまで来るのにレベルが16になっていた。取ったスキルはスタンバッシュLv3(<00>の用語集参照)、ダッシュインパクトLv3(<04>の用語集参照)、スタンプLv1。
スタンバッシュをレベル3まで取ったのだが、新しいスキルは出てこなかった。どうやら習得3段階目でスキルは打ち止めのようだ。
―――以上だ。わかったか?」
ここで視界に『Yes/No』の選択肢が出てきた。当然『Yes』をタッチ。『No』を押したらもう一度同じ説明を聞くんだろうと想像するだけで耳タコである。
「なら、隊長によろしく伝えてくれ。部下の者に駐屯地まで送ろう」
一瞬にして視界が真っ暗になるなり、すぐに見覚えのある駐屯地に着いた。
手抜きすぎだろう。と思ったが、もう一度同じ道を歩くのは正直億劫であったのは間違いない。
「隊長さん。終わったぜ」
俺の「終わった」に反応してバケツを被ったNPCが台詞を変える。
「ご苦労であった。次は中央の山に行ってもらうつもりだが………首都に戻るか?」
正直触りだけやるつもりだったのだが、ここまでチュートリアルに時間を取られるとは思わなかった。俺はさっさとこのゲームの本題を体験するために2つ出た選択肢の後者を選択した。
さっさと戦闘を経験して、「遠藤………最近巷で有名な『Yuki』ってキャラ。実は俺なんだ」ってドヤ顔で言う俺を首都まで行くブラックアウト中に想像した。
イメトレはバッチリだった。やっぱりチュートリアルをしてよかったと、改めて自分の才能に惚れ惚れしている最中だった。
さて、諸君。
戦争だ!!
………
…………
……………
んで、戦争ってどうやるんだ?
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【チェリー・B・アシッド】…… 白の国家エーフィ帝国所属、国内調査を担当している隊長。キツイ瞳、キツイ言動で部下を躾けする。その姿から敵兵に捕まり、色々と尋問されている姿を書いた薄い本が………おっと、誰か来たようだ。
【スタンプ】…… 片手剣 専用スキル。略称はストンプ。目標地点へジャンプし、地面に勢いよく武器を叩きつけた衝撃波で周りの移動速度を低下させる技。ドラゴンスタンプよりも移動距離が短いが、攻撃範囲が広く、片手剣スキルの中で高威力の部類に入る。それに追加して鈍足効果が6秒ある。しかし発動が遅いため、見てから避けれる欠点があり、あまり実用的ではない。
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ある意味無理やり終わらせました。ゲームとしての説明は3分の1終わった程度。あとの説明は全て遠藤、君に全て任せた!!
予定してたよりちょっと早く本編いけるかも?