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監査ログ持ち悪役令嬢、断罪会見を生配信します。—数値で貴族を更生させたら国がバグった件—

 王都の大広間、王太子は婚約破棄を宣言した。「ミレイユ・アスコット、公爵令嬢。君の悪行は証人が語る!」
 ミレイユは扇を閉じる。「証言より、証拠を出しましょう」
 固有スキル《監査ログ》——対象の行為を時間・金額・関係者と共に記録し、第三者検証可能な“監査報告”に変える力。王太子の“寄付金流用”や側妃候補の“課題買収”が投影され、場は凍りつく。だが貴族社会は面子を守る。「真実でも、言った者が悪い」。ミレイユは追放を受け入れ、代わりに破綻寸前の辺境領を拝領。
 荒れた畑、赤字の塩湖、魔物に壊された堤。彼女は《監査ログ》で“ムダの流路”を可視化し、税の取り立てと支出の動線を再設計。働く者の努力値を“公開称賛”でブーストし、不正の芽は可視化で枯らす。若き監査官見習いルカ、鍛冶師の娘ナナ、寡黙な騎士団長エドといった人材も数値で伸びる。
 一方、王都は断末魔。王太子派は世論操作に走るが、ミレイユは“公開監査会見”を定期開催。国民の前で、王侯貴族すら“言い訳”より“改善”を選ぶしかない設計を敷く。
 数値は嘘をつかない。けれど、数値に出ない“誠意”をどう扱う? ミレイユは《監査ログ》に映らない人の温度と向き合い始める。やがて国家規模の粉飾が露見し、最後の会見は王城前広場で生配信。
 ——断罪は終点ではなく再生の始まり。悪役令嬢、監査で世界を更新しますわ。
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