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第3話「襲撃」

読んで頂く上で会話の構成を説明したいと思います。


アンドリュー)……

エリオット)……

↑こういう会話の場合は基本的に本人同士がその場に居た場合に因る会話方式になります。


アンドリュー]……

エリオット]……

↑作中にこういう会話方式を描写しているのですが、この場合は脳話(テレパス)や電話等の主に間接的な会話になった時に描写します。


能話(テレパス)とは…

脳内神経に微細な魔力を流す事に対象の脳内に話しかけ会話する事が出来る一般の魔道士であれば直ぐに習得出来るスキルです。

人によって会話出来る範囲が変わりますが、出来る範囲に因って話しかけられる対象の人数も変わって来ます。

あまり範囲を広くし人数も多くなると神経が焼け切れる可能性もあります。


「4月10日・15時00分」


エリオットやアンドリュー、一向が事務室に居た頃エバークラフトの近辺が騒がしくなっていた。


フォン!


ズズズズズ…


エバークラフトの正門前の地面から魔法陣が現れる。

するとその魔法陣から黒い髪をベーシックわなショートヘアーにし髪の一部に青いメッシュを入れた男が剣を持って現れる。



ウォルター)ここか……



ウォルターはエバークラフトを眺める。



ウォルター]エルガー様……見つけました……

???]うむ……よく見つけたウォルター……

ウォルター]中は(から)の様ですが……攻めてしまって宜しいですか?

???]構わぬ……だが"奴等"は地下の隠れた要塞に居る……加えて建物全体に強力な魔力障壁が有る……

ウォルター]でしたら引き摺り出すまでですね



ウォルターは周囲を警戒しながら、神経を研ぎ澄ませ???と念話をし指示を受ける。



ウォルター)さて…ここら辺の奴等を無作為に殺していけば"奴"も顔を見せるだろ…



ウォルターは後ろを振り向き一般人を人質にしようとする。



ウォルター)ん?


ザッ!


魔道士)そこまでだ!



ウォルターが後ろを振り向くとそこには10人程の魔道士が魔法の杖を構えて立っていた。



ウォルター)……ほう?

エリオットの雑兵共等か…

魔道士1)お前…見たところ魔道騎士だな?

この状況を見て随分余裕じゃないか!

魔道士2)たった1人で戦う姿勢は認めてやるが、死にたく無ければとっとと失せるんだな!

ウォルター)はぁ……貴様等雑兵は私1人で事足りるが……まぁ……1人で来た訳では無いと見せてやろう…


パチン!


フォン!


ウォルターは左手の指を鳴らす。

するとウォルターの周囲の地面から大量の魔法陣が現れる。



魔物)グゥゥ…



魔法陣から虎型の魔物が35匹程現れる。



ウォルター)お次はこれだ!


パチン!


ウォルターは更に指を鳴らし、今度は上空に巨大な魔法陣が現れる。



魔物)クァァァア!



上空の魔法陣からは100羽は超える(カラス)型の魔物が現れる。

1羽はウォルターの肩に止まり魔道士達を見つめた。



魔道士3)何だこいつ…

魔道士4)この量の魔物を魔法陣の中に収納してたのか?

魔道士5)収納ならまだ良い……この量を出現させれば魔力をかなり消費する筈……

ウォルター)……ふん……

魔道士6)だが奴はピンピンしているぞ

魔道士7)疲れ1つして無いぞ…



魔道士達は全員、自分達とウォルターの力量を早くも理解し戦意が半減する。



魔道士8)怯むな!

魔力を消費している事に変わりは無い!

魔道士9)連携を取り魔物を討伐してから術者を狙うぞ!

魔道士10)ああ!



魔道士達は魔法の杖を四方八方に向ける。



魔道士1•2)フレア!

魔道士3•4)ソルド!

魔道士5•6)アクア!

魔道士7•8)ウェンテ!

魔道士9•10)サンダー!



魔道士1〜10は火・土・水・雷・風の属性が付与された魔力の光線を放つ。



虎型の魔物)ガル!

鴉型の魔法)クア!

ウォルター)ふん…


バチン!


魔道士1〜10)!?



魔物は攻撃をモロに喰らったにも関わらず傷1つ付いておらず、ウォルターも魔法障壁を張り魔道士の攻撃全てを防いだ。



魔道士1)ウソだろ…

魔道士2)何て…頑丈な魔物だ…

魔道士3)あの魔道騎士もただの魔法障壁で属性が付与された魔法を防いだぞ…



魔道士達はウォルターと魔物の実力を見てたじろぎ慄く。



ウォルター)なんだお前等……今のが全力って訳じゃ無いんだよな?

貴様等の放つ魔力は小さかったぞ?

それとも魔道士になって日も浅い連中か?



ウォルターは魔道士達を睨む様に実力を確かめる。



ウォルター)……(おかしい…ここに居る魔道士全員魔力の質も量も低くは無い…何より風貌からして小物には見えぬがな………)



ウォルターは魔道士達の抵抗心があまりにも弱い事に疑問を抱く。



ウォルター)……もしや……

魔道士1〜10)……

ウォルター)……そうか…こいつ等経験した事以外の戦いに戦慄を覚えているな…

経験豊富だからこそ…力量を的確に計れ最善策を講ずる……だが圧倒的な力の前に自身の無力を知ったか……経験しか積まなかった甘さ故だな!

魔道士4)何だと!

ウォルター)貴様等…バカみたいに攻撃していれば魔物の一体くらいは倒せたかもな?

魔道士5)何!?

魔道士6)どう言う意味_____


ザン!


ウォルター)……

魔道士1〜10)……コフッ!


ジジ…ジジ…


魔道士6が言いかけの途中にウォルターは居合い抜きをする。

ウォルターは自身が居た場所から一瞬で魔道士10人の後ろに移動しており、ウォルターの足元には真っ青な雷が付与されたいた。

また魔道士10の身体全体にも真っ青な雷が帯びていた。



ウォルター)意味なんか教える訳無かろう…


ドサッ!


魔道士10人は身体から血が吹き出しそのまま倒れる。



ウォルター)さて…早いとこ、この障壁を壊すか…此だけの魔物の数なら保って3分だろ?

虎型の魔物)グルルゥ…

鴉型の魔物)キィキィ…



魔物はエバークラフトを守っている魔法障壁を鋭い眼光で見つめる。



ウォルター)やれぇ!

虎型の魔物)グォォォォオ!

鴉型の魔物)ギャァァァア!



魔物はウォルターの指示で口から魔力の光線を一斉に放った。



____________________


ドォォォォオン!


「4月10日・15時00分」



スーツの男1)うわわわわ!

スーツの男2)ぐっ!何なんだこの揺れは!?



スーツの男2人やエバークラフト内に居る人の殆どが外に居るウォルター達の攻撃に因り建物自体はまだ破壊されていないながらも揺れてしまい、自分達もぐらつく。



アンドリュー・カルロス・アシュリー・セルウィント・ジェニー)ふぅ…

エリオット)……



地下に居る周りの事務員達があたふたとぐらつく中、アンドリュー、カルロス、アシュリー、セルウィント、ジェニー、エリオットの6人だけはピタリと立ち止まっていた。

6人は足に魔力を込めて建物の揺れに余裕で対応していた。

よく見れば足に魔力を込めて揺れに耐えている者達がちらほら居たが、彼等は緊張感いっぱいの表情だった。

だが6人はまるで慣れたかの様な面持ちだった。



エリオット)ふむ……5人共随分落ち着いてるね……

アンドリュー)え?これくらい普通じゃね?

ジェニー)まあね!

セルウィント)揺れる前に多数の魔力を感知したので!

カルロス)ああ…性質からいって…殆どが魔物の魔力だな

アシュリー)1人は人間ね……でも凄く魔力が異質ね……



アンドリュー、カルロス、アシュリー、セルウィント、ジェニーは建物が揺れる前から魔力を察知し、そこにおける対応を的確にしていた。



エリオット)魔力の感知が出来ても、その魔力で何をされどんな事が起こるかまでは分からないんじゃないかな?

アンドリュー・ジェニー)え?勘!



アンドリューとジェニーはキッパリと勘だと答える。



カルロス)確かに難しいですが感知した術者の魔力と…

アシュリー)その術者が練られた魔力の質量を割り出せば何をしようとしてるか分かりますよ?

セルウィント)この建物に魔力障壁が張られた時、障壁の厚さも分かりましたので大体揺れるタイミングも分かりました!

ただこの障壁…あと2分程度で壊されてしまいますよ!



カルロス、アシュリー、セルウィントは淡々と説明をした。



エリオット)うーん…お見事…



エリオットは驚嘆する思いを抑え込む様に5人を称賛する。



_________________________



ウォルター)はぁあ!


ザシュゥン!


虎型の魔物)グァァァァァア!

鴉型の魔物)キキャァァァア!



ウォルターは魔力はこもった刀で魔力障壁を斬り付け(ひび)が入っていく。

魔物の連続攻撃も同様に障壁が徐々に脆くなっていっていた。



ウォルター)もうひと押しか…


\ウォルター!/


ウォルター)!?



その時ウォルターの脳内に声が響く。



_________________________



エルガー]エリオットの奴から"あれ"は奪えたか?

ウォルター]エルガー様!

申し訳ありません!



辺りが真っ暗な空間に灰色の髪をツーブロックにした40代程の男性が地面に座り、壁にもたれかかりながら目を瞑りウォルターの脳内に話しかける。



エルガー]まだ終わって無いなら謝罪をするな……それに今回の任務…失敗に終わったところで然程痛手ででは無いしな……

エリオットの奴が何を開発しても、お前達には敵わん…

ウォルター]お褒めの言葉…有り難く存じます…

エルガー]うむ…吉報を待つ…

ウォルター)ハッ!



ウォルターの返事と最後に脳内の会話は切れる。



_________________________



ウォルター)さて…すべてあと少しで障壁を破壊出来る…


シュイッ!


ウォルターは刀を持ち直し構える。

最後の一太刀を加えようとしていた。



_________________________




スーツの男1)エリオット司令官!

このままでは障壁が破られ、攻め込まれてしまいます!

スーツの男2)何かご指示を!

エリオット)……



スーツの男2人は切羽詰まった表情でエリオットに詰め寄る。

そんなエリオットはアンドリュー達を凝視し、何かを決意したかの様に目が鋭くなる。



エリオット)彼等に…リングを…

スーツの男1•2)!?

スーツの男1)司令官!

アンドリュー・クリストフだけならまだしも……何故他の4人まで!?

スーツの男2)そうですよ!

そんなあっさりリングの装着者を決めてはいけません!

エリオット)言いたい事は分かる……だが時間が無い……ここを狙われた以上……館内に居る全員を逃がさなければ…

スーツの男1)しかし!

エリオット)全責任は私が取る!


フォン!


エリオットは決死の表情で右手に魔法陣を展開させ、そこからアタッシュケースを出した。



エリオット)……(エルガー……お前は私が止める!)


バリーン!


エリオット)!?



その時、障壁が遂に破られる音が館内に響く。

その拍子に館内は大きく揺れ、足に魔力を込めていなかったエリオットは床に崩れ落ちアタッシュケースの中に入っていたリングが床に散乱する。



アンドリュー)ん?何だこれ?

ジェニー)うわぁ〜きれ〜い!

カルロス・アシュリー・セルウィント)……(宝石?)



アンドリュー、カルロス、アシュリー、セルウィント、ジェニーは散らばった魔石が込められたリングを拾う。



アンドリュー)ほい!

ジェニー)えい!


ガチャ!


スーツの男1•2)あ!?



アンドリュー)かっこいい!

ジェニー)見てみてぇ〜

クールビューティーでしょ!



アンドリューとジェニーは何も考えずに即座にリングを右の手首に填める。



スーツの男1)な…なんて事を…

アンドリュー)ほらほら!

カルロスとセルウィントも填めてみ!

ジェニー)アシュリーもきっと似合うよ!


ガチャ!


カルロス・アシュリー・セルウィント)……

スーツの男1•2)あ!?



アンドリューとジェニーはまた何も考えずにカルロス、セルウィント、アシュリーの右の手首にリングを填める。



アンドリュー)5人お揃いだな!

ジェニー)写真撮りたくない?



ジェニーは魔法陣を展開させカメラを出す。

アシュリーの肩に手をかけて、舌を出しウィンクをしながらカメラでパシャパシャ撮り出す。

またアンドリューもカメラでポーズを決めながら自撮りしていた。


キィン!


アンドリュー・カルロス・アシュリー・セルウィント・ジェニー)ん?



その時リングに埋め込まれていた魔石が光り出す。


バリーン!


虎型の魔物)グルルゥ…

エリオット・スーツの男1•2)!?



だがその時ウォルター率いた虎型の魔物が3体障壁を破り地下まで襲い込んで来る。



虎型の魔物)グゥゥ……グァァァァァア!



虎型の魔物3体はアンドリュー、カルロス、アシュリー、セルウィント、ジェニーが目に入るや、間髪入れず5人に襲いかかった。



次回へ続く。

若輩魔道士の主要メンバーである6人のプロフィールを載せました。

設定を踏まえて改めて読んで頂ければ嬉しいです!


アンドリュー・クリストフ

性別/男

年齢/17

誕生日/

性格/怖い物知らず・大雑把・感覚の良い天才肌

好き/お米と肉全般・運動

嫌い/勉強(運動に活かした勉強は普通に出来る)

備考/生まれて直ぐに両親を亡くす。

以降姉のカーラ・クリストフと2人暮らしになるが、その姉も一年前に行方不明になり、以来自活をしながら探し続けている。


カルロス・ヴェラーツ

性別/男

年齢/17

性格/生真面目・頑固・自身に厳粛

好き/勉強

嫌い/自身が納得のいかない努力で結果が出てしまう事

備考/父親が陸軍の大将で有り魔道士としての実力は幼少期より父親に鍛えられた。

だがアンドリューと仲良くする事を禁じられたのがきっかけで父親と不仲になる。


アシュリー・トレーサー

性別/女

年齢/17

性格/サバサバ、しっかり者

好き/家事・ボランティア・負けず嫌い

嫌い/曲がった奴等

備考/幼い頃より優秀な生徒ではあるが故に周りから一線引かれる存在。

中学時代はアシュリーに嫉妬した女子から苛めに遭いアンドリュー達に助けられて以降、無茶な行為を偶にする性格が付与された。


セルウィント・ジャーニス

性別/男

年齢/17

性格/気分屋、温厚

好き/魔道具いじり、音楽

嫌い/特に無し

備考/幼い頃に母親を亡くすという共通点の元アンドリューと仲が良い。

普段は間の抜けた風貌と言われるが割と頭がキレる。

ペーパーテスト前にはアンドリューに泣きつかれ、いつも赤点ギリギリ回避の勉強策を編み出す。


ジェニー・ハモンド

性別/女

年齢/17

性格/天真爛漫・天然バカ・偶に痛々しい

好き/歌・食べる事

嫌い/ホラー映画

備考/元々は低スペックな自身にコンプレックスを抱くネガティブな女の子。

友人達に背中を押され、あらゆる事に挑戦する中に学校ではアイドル的立ち位置になる。

またコツさえ掴めば習得時間が圧倒的に速い感覚派でも有る。


エリオット・バニング

性別/男

年齢/43

性格/人情家と合理的を足して2で割った性格

好き/和製菓子

嫌い/騒音

備考/元々は魔法の研究者だったが、実験の不慮の事故に因り同僚兼妻を亡くす。

事故の原因や責任全てをエリオットが率いていた研究者に負わさた為に研究者の1部の者が反乱し、エウーロスの全ての国家機関を破壊し統治を目論む組織"ベントテイラー"を制止する為に軍に入り、対ベントテイラーの特別組織の司令官となる。

アンドリュー、カルロス、アシュリー、セルウィント、ジェニーに全スペックを強化させるリングを渡し5人を対ベントテイラーの精鋭部隊に選抜した。


5人の関係性。

アンドリュー、カルロス、アシュリー、セルウィント、ジェニーは幼少(5才)の頃からの幼馴染で、


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