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月の蘇る-6-  作者: 蜻蛉
最終話 決着
44/53

2

 すっかり元に戻った体で旅を続ける。

 一日休めば毒は消えた。矢張りそこまで強いものでは無かったのだろう。

 それよりも、その前に目にした光景の方が毒性は強かったと言わざるを得ない。

 馬上にありながら、時々ふっと視線が遠くなる。

 その横顔を見ながら、波瑠沙は声をかける。

「落ちるなよ」

 はっと現実に帰ってくる。そして照れ笑いを見せる。

「また波瑠沙に抱いて貰えるなら落ちても良いかなって」

「馬っ鹿じゃねえの!?」

 えへっと笑う。こちらはやれやれと呆れながら。

「別に怪我するような真似しなくても、夜になったら抱いてやる」

 言っただけなのに、相手の顔が赤くなっているのを見て吹いた。

「何を恥ずかしがってんだよ、今更。大体、言い出したのはお前だろ」

「そういう意味じゃなかったのに!」

「はあ?別にこっちもそういう意味で言ってねえよ!お前の想像だろうがそんなもん!」

「夜に、なんて言うから!」

「馬上で抱き合えねえだろうが!」

 全くの痴話喧嘩。聞く耳が無くて幸いなくらいだ。

 流石に下らなくなって波瑠沙は苦笑いした。

「ま、良いや。これからの事を考えたら、抱けるうちに抱いておく事にしよう」

「はあ!?」

「何だよ、拒否するのか」

「…ん、いや、そうじゃないけど」

 急にまた赤くなってもじもじしだす。

「普通な、こんなの逆の会話だぞ?女に言わせんな、こんなの」

「波瑠沙が勝手に言ってる…」

「は?」

「なんでもないです」

 どうあっても勝てない。

「今日は何処で野宿すっかな」

 楽しそうに彼女は言った。

「そろそろ屋根のある所で寝たくない?」

 一応朔夜は訊いてみる。

「宿なんか無いじゃん。別に良いんだよ。宿じゃあ声出させれないし?」

「やーめーてー」

「初めてもその次も外だったじゃん?そっちの方が良いんだよ、開放感あって」

「いーやー」

 耳を塞いで声を出しながら悶絶している。その様を指さしてげらげら笑う。

「いつまでお子様なんだよお前は、もう!まあその見てくれじゃ仕方ないか!」

「もう良いからっ!なんか違う話しよ!」

「何を話すんだよ他に。暗い話題しか無いぞ」

「飯の事とか!」

「色気より食い気かーい。子供かっ!」

「鹿が美味かったな!」

「しかも無理矢理かい」

「魚!」

「単語しか出なくなってんぞ」

「もう波瑠沙!なんか続けてよ!」

「しりとりでもしてんのか」

 馬鹿話はともかく、ふと異変を感じて朔夜は顔を上げた。

 波瑠沙も気付く。顔を見合わせた。

 今度は臭いではない。声。

「子供の…」

「悲鳴だな。行くぞ」

 馬腹を蹴り、速度を上げて。

 程なくそれは見えた。

 男達が、一人の子供を追っている。

 朔夜は馬を走らせたまま鞍を蹴って飛び降りた。

 その速度のまま走り、男の背中を斬り上げる。

 それで気付いた仲間が二手に割れた。子供を追う者と、朔夜を始末する者。

「おい、銀髪!?」

 すぐにその声が上がった。

 が、その男はすぐに双剣の餌食となった。

 三人の男などあっという間に片付く。

 その間に波瑠沙は馬に乗ったまま子供を追う男達に追い付いた。

 馬上から大刀を振り下ろす。一人、二人と片付け、残り一人。

 当たり前に振り下ろして。

 しかし、反対側から銀の風が巻き上げた。

 二人同時に同じ男へ刃を降ろしていた。

「お前っ!」

「あっぶね!」

 波瑠沙の大刀がもう少し勢い余っていたら、朔夜の身にも刃が届く所だった。

「状況を見てから斬りに来いよ!」

「それはこっちの台詞だよ!でかいの持ってるのはお前なんだから!」

「でかいから死角が多いんだよ!分かれよ!」

「それを言ってたら戦う時も不利じゃん!もうちょっと視野を広げてから、そのでかいのを使えよ!」

「偉そうに!この刀を振れもしない癖に!」

「今なら振れるかも知れないだろ!?」

 むっとした顔をしながら波瑠沙は刀を一旦鞘に収めて。

 鞘ごと馬の下に居る朔夜に投げた。

「う、わ」

 急にその重さを受け止めて。

 刀ごと倒れた。

「駄目じゃん」

「…急に落とすから」

 とは言え落ち着いた。

 目の前の子供は突如目の前で始まった仲の良い喧嘩に目を白黒させている。

 極限の恐怖の後にこれだ。ぽかんとしている。

「怪我は無いか?」

 馬上から波瑠沙は当然の問いをやっと落とした。

 子供は頷く。男の子だ。歳は十歳を過ぎている、少年の見た目だ。

 そう言うと朔夜と見た目の年齢はそう変わらない。寧ろずっこけて泥を付けた朔夜の顔の方が幼く見える。

「家は何処だ?送ってやろう」

 波瑠沙が言うと、あ、と少年は声を出した。

「どうした?」

「あ、あの、大事な荷物が無くなってて…。見ませんでした?行李なんですけど」

 朔夜は来た道を振り返りつつ言った。

「見た気がする。向こうの方で放ってあった」

 波瑠沙が頷いて馬上から言った。

「取りに行ってやれよ」

「馬に乗ってるお前が行けよ」

 言い返す。

「はあん?私を顎で使う気か?五十年早いぞ」

「五十年後は顎で使って良いのか?」

「つべこべ言わずにさっさと行け!あと刀を返せ!」

 きゃん、と子犬の如き悲鳴を上げて朔夜は大刀を渡して走り出す。

「自分の馬も回収して来いよー!」

 その背中に波瑠沙は叫び、改めて少年に向き直った。

「子供一人でうろついてたら危険じゃないのか」

 ここに来て数日の自分達ですらその危険を何度も目の当たりにしているのだ。住人である彼が知らない筈は無い。

「もう僕は子供じゃないんです」

 波瑠沙は軽く笑った。

「その年頃の坊ちゃんはみんな同じ事を言うのかな。見た目は子供だぞ?幾つだ?」

「十四です。でも、それを言うならさっきの彼だって。弟さんですか?」

「弟ね。そう見えるよな。だが残念ながら夫なんだ、これが」

「ええっ!?」

 大仰に驚かれる。

 それが普通の反応だよな、と苦笑いして。

「私と二歳しか違わないからな。見た目はあれだけど」

「へええ…」

「お前、家族は?」

 言葉に詰まって考えている。波瑠沙は掌を振った。

「済まん済まん。答え辛いならいいんだ。私だって子供の頃は家族なんか居なかったから」

「そうなんですか?じゃあ同じなのかな」

「居ないのか、家族」

「それに近い人たちは居るんですけど。血の繋がった親兄弟は知りません」

「じゃあやっぱり私と同じだ。私も育ててくれた親代わりの人はいっぱい居るんだけどな」

「そうそう。帰ったら一緒に育つ兄弟も居ます。みんな血は繋がってないけど」

「へーえ。賑やかそうで良いな。ちょっとお邪魔して行こうかな」

「是非!親方も喜びます!」

「親方か。その人がお前達を育ててるんだ?」

 少年は笑顔で頷いて、その視線を道の向こうへ投げた。

 蹄の音が近付いてくる。

「あったぞー!」

 行李を片手に高々と掲げ、もう片手で手綱を握っている。

「馬も居たんだな」

 その馬の足を止めて、得意げに朔夜は言った。

「こいつ、ちゃんと待っててくれた。主人の事を覚えているんだ」

「無茶をする主人なのにな」

 自ら鞍を蹴って転がり落ちる乗り手など馬にとっては迷惑だろう。

 朔夜は行李を少年に差し出した。

「これだろ?中身は無事か?」

 受け取って、彼は蓋を開ける。

 中には様々な物が入っていた。主に食料品のようだ。

「無事です!ありがとうございます。大事な商品を失わずに済みました」

「行商人か、お前」

 朔夜が思い当たって訊いた。

「そうです。近隣の村で物を売ってます」

「じゃあ親方ってのも行商人か」

「はい。僕はその見習いをしてたんですけど、今回が初めて一人での行商だったんです」

 でも、と顔を曇らせる。

「それで襲われちまったって事か」

 波瑠沙が代わりに言い当てた。

 少年は項垂れて頷く。

「朔、こいつを家まで送ってやろう」

「そうだな。後ろに乗れ」

「良いんですか?」

 朔夜は笑って頷く。そして手を伸ばした。

 その手を頼りに彼の後ろに乗って、遠慮がちに肩を持つ。

「そんなんじゃ振り落とされるぞ。良いから腰に腕を回しておけ」

 そっと腕が伸びてきて、腹の前で自身の手首を握る。

 朔夜の細い身では少年の腕の長さが余った。

「これで良し。家はこっちか?」

「はい。このまま進んで下さい」

「了解。行くぞ」

 馬腹を蹴って走り出す。

 波瑠沙が後ろから続いた。

 山を下り、視界が開け、里が見えてきた。

 ふと、朔夜は既視感に捉われた。

「なんか…ここ…来た事あるな」

娃壬(アジン)です。知っていますか?」

 その村の名前も聞き覚えのあるような、無いような。

 名前はともかく、記憶を丁寧に辿って行くと、ふと蘇るものはあった。

「行商人…そうだ、あいつだ」

 その生業をしている男を知っているから、少年の生業も察しが付いた。

 そこからこの光景が思い出されたのだ。

「焼けたんじゃなかったのか」

 同じ場所だとはまだ確信が持てなかったが。

「僕が来る前に大火事があったとは聞いています。村人がみんな居なくなったって」

「九年前…」

「そうです。九年前の事だと聞いてます。僕はその一年後に親方に拾われてここに来たから」

 朔夜は笑みを浮かべて暫し感慨に耽った。

 どうやらこれは必然の再会なのかも知れない。

「俺もあいつに拾われたんだ。同じ事してお前を手元に置いたんだな」

「えっ…」

「俺はすぐ逃げちゃったからなあ。あの時は悪い事した」

 何から問うべきか迷っている少年に代わり、波瑠沙が確認とばかりに口を開いた。

「知ってるのか。こいつを育ててる人の事」

「うん、多分ね。人違いじゃなければ。ま、知ってるって程の間柄でも無いんだけど」

 二人の後ろからの疑問の目を受けて、朔夜は苦笑しつつ説明した。

「九年前、捕らわれた華耶を助けに行く時に、俺は山の中でぶっ倒れてて。あ、その記憶は無いんだけど、後から考えてどうやらそうだったらしいってくらいな?そこを助けてくれた行商人の男が居るんだよ。この村に連れて帰ってくれた時に俺は目覚めた。でも、その時」

 少年の存在を思い出して、この先を語るべきか少し迷って。

 でももう関係無いしな、と思い直して。

「この村ごと軍に囲まれていた。俺を捕らえる為だけに、村に火をかけて。あいつも殺されそうになったから、どうにか脱出路を作って、すぐ逃げろって言ったんだけど。ちゃんと生きてたのな。良かった」

「そんな事が…」

 衝撃を隠せない声音がすぐ後ろから聞こえる。

「放火の好きな連中だな。それでお前は炎に弱いって思い込んでるのか」

 波瑠沙の言葉に肩を竦めて。

「元々は梁巴を燃やされたから。あの時はまだ餓鬼だったから、炎を見るだけで駄目だった。それでも頑張ったんだけどさ。桓梠の罠に掛かって。子供を一人殺された」

「え…」

 反応したのは少年の方だ。その恐怖がまだ身に新しいからだろう。

「炎に巻かれる子供を俺は助けた。桓梠を殺すかその子を助けるかの二択だったんだ。それで…救い出したは良いけど、目の前で殺された。俺は何も出来なかった」

「外道だな」

 波瑠沙の声に頷いて、本題に戻った。

「そういうどさくさで出会ったら名前も知らない。顔も殆ど覚えてない。そういう人が居たなってくらいなんだけど」

箪嬰(タンエイ)って名前です。親方は」

「箪嬰…」

 やっぱり記憶に無い名前だが、何かしっくり来るものはある。

「顔見たら思い出すかな」

「お前の事は思い出すだろ。こんな餓鬼他には居ないから」

 波瑠沙に言われて、自分の髪を一房摘んで頷く。

「こんな餓鬼って言うか、こんな髪かな」

「餓鬼は餓鬼だろ。九年前だからその時はええと」

「十四だよ」

「ほら餓鬼じゃん」

「餓鬼じゃないですよ、十四は」

 今まさにその歳の少年が反論する。

 それで嬉しくなった朔夜も一緒に口を揃える。

「餓鬼じゃなかったもーん」

「その言い方が餓鬼だ!お前はまだ餓鬼!」

「二十三で餓鬼は無いだろ!?」

「精神年齢だよっ!あと見た目も!」

「見た目は仕方ないじゃん!?不老のせいで成長止まってんだから!」

「精神年齢に見合うように成長が止まったんじゃねえのかよ?あ?」

「はあ!?そんな、俺が餓鬼みたいに!」

「だから餓鬼だっつってんだろ!」

「お前の為に餓鬼の振りをしてやってんだよ!?」

「嘘だね。絶対それがお前の本性だもん」

「ちーがーうー!!」

 少年は口を開けて喋る方を交互に見ながらちぐはぐな夫婦喧嘩を見ている。

 本当にこの二人が夫婦だとは信じ難い。何なら、その中で出てきた不老という単語より信じられない。

 だけど、仲が良いのは間違いない。

「あ、ええと、そこを右に曲がってください」

 口喧嘩に夢中になっている背中を叩いて道を教える。

「だから、その頃に餓鬼じゃなかった分を今出してんだよ!」

 朔夜は口とは裏腹にきっちり手綱を操って右に曲がった。

「なんだそれ!?餓鬼成分は何処かで出さなきゃいけないもんなのか?初めて聞いたぞ」

「なんだよ餓鬼成分って!?それこそ初めて聞いたんですけど!?」

「当たり前だろ今私が作ったんだから!」

「ええと、着きましたよ?」

 不毛な言い合いに割って入って背中を叩く。

「あっ、ここ?」

 やっと普通の会話に戻った。

 山に囲まれるように、大きな家が建っている。

 だがその様は何かちぐはぐで、増築に増築を重ねたのが一目で分かる。

 まずは少年を降ろして、朔夜も馬を降りた。

 ぐるりと辺りを見回す。

 山の形。竹藪。やっぱり覚えがある。

 そして。

成旦(セイタン)!戻ったか!」

 子供の姿を見て心底安堵した声音を出しながら男が屋敷から出てきた。

「親方!この人たちに助けて貰った!」

 親代わりの人に駆け寄って、振り返って。

 男――箪嬰は動きを止めた。

 朔夜もまた、その人にひたと視線を止めていた。

「お前…」

 思い出した顔に、朔夜は不器用に笑って頷いた。

「世話になった。あの時は」

 はたと、子供に目を落とす。

「この人に助けて貰ったって?」

「そう。やっぱり襲われたんだ。そこを助けて貰って」

「だから一人で行くには五年早いって言ったろ。まだお前は子供なんだから」

「はぁい」

 反省を込めて少年は返事をした。ここで食い下がらないのは誰かと違って素直で良い。

 嬰箪は再び子供を救った二人に目を上げて、問うた。

「礼をさせて貰えるだけの時間はあるか?」

「勿論。なんなら食料を買わせて欲しいし、宿が欲しい所だった」

 波瑠沙が言う。ちょっとびっくりして朔夜が振り返る。

 あれだけ野宿が良いと言いながら、何を抜け抜けと、というびっくり。

「願ってもない事だ。成旦、厩へ案内してあげてくれ」

「はい!」

 成旦に誘われて厩で馬を繋ぎ、そこに居た別の少年に世話を頼むと、玄関に案内された。

 女の子が盥に水を用意して待ってくれていた。足を洗って拭き、中へと入る。

 広い座敷で子供達が思い思いに過ごしている。箪嬰はその中に二人を招き入れた。

「騒がしくて済まんな。これでも良ければ寛いで行ってくれ」

「子供、全部拾ったのか?」

「ああ。放っておくとほら、可哀想な事になるから」

「相変わらず人が良いな」

 複雑な笑みで朔夜は言い、その場に腰を下ろした。

「ま、俺より面倒な餓鬼は居ないんだろうけど」

「はは、違いない」

 箪嬰は笑って、改めてしげしげと少年を見つめた。

「変わらないな、お前は。もう殆ど十年前の事なのに」

「またその話…いや、何でもない」

 波瑠沙が目を見合わせてにやっと笑う。こっちの話だ。

「だけどいくつになった?いや、そもそもあの時が何歳だったのかも知らないけど」

「二十三。あの時は十四」

「えっ…」

 絶句されたことに絶句する。

 けらけら笑って波瑠沙が説明した。

「年相応に歳が取れないんだよ、こいつは。巷で話題の不老不死って奴さ」

 そんなに軽い話題じゃない。

「そう…か…。悪魔だから…」

「ま、そういう事」

 少し諦めた顔で朔夜は返した。

「あ、済まん。あの時そう聞いたから、つい」

「別に良いよ。事実だから」

「だけどお前、随分人間らしい顔つきになったな。あの時は本当に人ならざるもののようだったが」

 苦笑いで頷く。

「まあ、切羽詰まってたから。あの時は」

 今もだけど。

「こうやって普通に喋れるとは思わなかった。表情が和らいだ。昔は触るだけで切れそうな感じだったけど。そうやって笑えるんだな。知らなかった」

 照れて俯きながら緩む口元を手で隠す。

 良い笑顔で箪嬰は波瑠沙に向いた。

「幸せを知ったんだな。そういう顔だ」

「そ。私が教えた」

 当然の笑みで波瑠沙が返した。

「安心したよ。ずっとお前の事は気になっていたから。そのお陰で見境なく子供を拾うようになってしまった」

 声を上げて朔夜は笑い、その笑みのまま言った。

「さっき教えて貰った。箪嬰って名前だったんだな」

「ああ。お前は?」

「朔夜。こっちは妻の波瑠沙」

「妻かあ。そうか、道理で」

「って言うよりは相方って言う方がしっくり来るけどな」

「うん。戦友だから」

「まだ戦ってるのか」

 朔夜は頷いて、だがそこには深く触れさせずに言った。

「良かった。お前が元気で居てくれて」

 あの時の自分に、全てが無駄では無かったと伝えてやれそうだ。


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