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家族っていいな。

産まれて何日か経ったが、やはり俺は、暇を持て余している。


赤ちゃんはみんな生まれてきたら精密検査を受けるのか、一回親に抱いてもらったらすぐに離されて、何かよくわからない機械で全身をスキャンされた。

また、俺の体のどこかに病気でもあるのか、いまだに家に帰ることはできず、病院の中でずっと検査を繰り返している。主に頭を重点的にCTやらなんかの電極やらいろいろ検査されている。


なんか大変そうだなーと思いつつなされるがままだ。


そして、やっとまともに目が見えるようになってきた。とは言っても赤ん坊は何もすることがないし、何もできないわけで、胎児と同じく寝てばかりである。変わったことといえば、おむつ替えや体を親がやっていることくらいである。赤ん坊らしくかわいく?愛想笑いをしてはいるものの、いちいちおむつを替えてほしい、お腹がすいた、目が覚めたなどの些細なことでいちいち泣けるわけもなく、少し心配されている風である。


話が変わるが、俺はもともと英語は苦手なほうであったので、生まれてきてから若干焦ったものであるが、赤ちゃんパワーなのか何なのか、ずっと聞いていると何と言っているのかわかる気がしてきた。


そこで少し疑問が湧いたのだが、赤ちゃんって普通どれくらいで言葉を発するようになるのだろうか。今は「あー」とか「うー」とか言ってみているのだが、いつでも話せそうな感覚はある。


前世同様に、その土地での平均的に平和に生きたいもので、あまり下手なことをして目を付けられたくない。

まあ、多少話し始めるのが早い位どうってことないだろうが。





そうそう、遅ればせながら自己紹介をさせていただこうと思う。


俺の名前は、Sato Yozak Rain


日本語にすると 佐藤・与作=レイン (漢字の表記がないからわからないからとりあえず)ってとこかな。名前がそのまま英語風になった感じかな。ちなみにスペルはベッドにあるぬいぐるみやらおもちゃやらに全部この文字の並びがみられることから、多分俺の名前だろうとおもう。


与作(?)の発音としては、ヨサクとヨザクの間みたいな感じである。


与作は〜木を切る〜

ヘイヘイホ〜

ってか


うーん、なんだろう。今気づいたけど、名前の感じとかめっちゃ日本語で、会話も日本語訛りっぽいの感じもするけど、どこからも日本語そのものは聞こえない。


まあ、それは別にどうでもいいか。


両親の名前はまだわからないが、どっからどう見ても日本顔なのである。施設の人も親も同じ部屋にいるみんなも見た目は日本人なのに、英語でしか会話をしていないから違和感しかない。


もちろんみんな黒髪黒目。よくアニメで見るピンクや青色の髪の毛はいない。少し残念な気もしたが、こちらのほうが落ち着けると思う。


さて、今日はまだ眠くならないな。暇だな。そういえば寝かされている小さなベッドからはテレビか何かのモニターが見える。めっちゃ画質がいい、且つ折り畳んだり曲げたりしても大丈夫らしい。いったいどんな素材でできているのやら。


ちなみに流れているのはあっちの世界で言うデ○ズニ―チャンネル的なものである。ただ、ネズミさんではなく、お犬さんがメインなキャラクターらしい。


こうしてのんびりしているうちに両親が来た。お父さんは身長は170-180、筋肉質でもなく、デブってほどでもない。俗に言う中年太りといったところか。若干ハゲも来てそうな感じである。

お母さんはお父さんよりも20センチほど低い感じか。思ったよりも細いな。

どちらも歳は30前後ってところか。


お、お母さんが抱いてくれてた。さて、せっかくなら声でもかけてあげるか。


「mamm...pap...」


そうすると、


「ちょっと!パパ!しゃべったで!そうでちゅよー、ママでちゅよー!ほら、パパも。」

「おおー、もうそんなに成長したんか。パパでちゅよー。」


こんな感じでお父さんも顔をのぞかせながら話しかけてくる。その後も一声パパママ言うだけで面白い位に喜んでくれる両親を見て、微笑ましいな、と思いながらお母さんの腕の中から見守る俺。


さすがに早すぎたかと思ったが、どうやらいい家族のもとに生れてきたらしい。ということにしておこう。


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