1 初めまして、神様
「…い!……げん!」
「…」
「おーい!早く起きろ、人間!」
「見たことの無い天井だ。…ん?ここどこ?…というより、誰だこの…玉?火?」
人生のうちで1回は言ってみたいフレーズランキングトップ10を言えたことが内心かなり嬉しかった俺。そして目の前にはぱっと見た感じただの人魂?がいた。ただ…オーラが濃く、それが何なのかはっきりとは分からない
「ここは…君らでいうところの神様の国。で、僕は君らの世界を創った父さんの子ども?…になるのかな?」
「へぇー、」
(世界を創った…まあ、そういうことにしておこう。そういや隣にいかにも神様って感じの火?神?がいはるな…)
父という方の神は、さっきのと比べ物にならないくらいのオーラが漂っていた
「おっほっほ、ようきたのぅ、人間の子よ。わしゃあんたらの世界の神様じゃい。この子は…まあ、暇つぶしに作った子なんじゃ。ほんで夏休みの自由研究にわしの世界にある、地球と呼ばれている星に、魔法という概念を組み込んだらどうなるか、というのをやっておったのじゃ。」
「へぇー、神様の世界にも学校ってあるんですか。」
「そりゃそうじゃ。いくら勝手に作れるとはいえ、教養というもんは大切じゃからのぅ。」
「で、今回は僕が作ったこの世界をちょっと体験してみてほしいんだ!」
なんかアニメでいうところの、コケそうなくらい前のめりで、目がありえないくらいでかくなってキラキラしているシーンのような印象である
「へぇー…なんで僕なんですか?」
(というか、なんかテンション高くね?)
若干引き気味の俺である。
「神さまの言うとおり〜ってして決めたんだよ!こう…適当にちょんって。」
「…ちょん?」
「地球に雷を落として、それに当たった人間をこっちに連れてきておるんじゃ。」
「おお…結構壮大なことやってるんですね…さっき一瞬眩しかった気がしたのは雷が落ちたからか。
え?…俺、死んだってこと?もしかして、異世界転生ってやつか?」
「うん、そうだよ!それと君の得意分野に合わせて、ちょっと面白い魔法を使わせてあげるね!」
「おおお、そりゃ楽しみだ!」
(そういや俺、俗に言う理系の大学に通って、まだ半年しか経ってなかったな。十分楽しめて悔いはないが、短い人生だった。)
「で、僕はなにをしたらいいんです?あとはこれをしたらいけないとかの規定などは…」
「うーん…お父さん、どうしよう」
「お主の創った世界じゃ。好きなようにせい。」
「うん、わかった!じゃあもうなんでもありだよ。ただ、地球よりも500歳くらい若いけど、文明はなかなか進んでそうだったよ!だから何か知識チートっていうのも厳しいんじゃないかな。まあ、てきとうにたのしんできてくれたられいいよ!」
「そうですか…ではのんびり前世と同じようにすごします。」
神1「じゃ、行ってらっしゃーい!」
そのまま、意識を手放した俺である。