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入学式(智慧 力の場合)

春休み終わっちゃった、、、

評価や感想ブクマ下さい

「よしっ定時より30分前!」

僕は、今日から『能力学園』に入ることになった。

因みに、普通入学だ。

ここに来るまで、相当な努力をした。

だから、ここではその勉強期間を取り返すために、全力で学園生活を送らなければ!


スゥゥゥゥ


重たい講堂の扉を開ける。

あれ?ここで入学式があるんだよな?

そう思うほど、講堂はがらんとしていて、壇上にズラリと大量に置かれた椅子たちが僕に背を向けていた。

その椅子たちに座っている人達は、ほんの数名と心もとなかった。

ほとんどが、ソワソワしていて、ホントにここで入学式が行われるのかと不安がっている様子だった。

しかし、一人だけ周りとは違ってうるさい独り言を喋っているヤツがいた。

そいつは女子なのだが、容姿とは似合わなく、独り言の内容が、口が悪いなんて一言で終わらせられるような物ではなかった。

そのような聞くに絶えない単語の羅列が、講堂に響き渡っている。

よく見ると、周りの人たちも、彼女の独り言を迷惑がっているようだ。

ヘッドホンをして、紛らわせているような奴もいた。

お節介かもしれないが、これはいけないな。


ツカツカツカツカツカ


近づくにつれて、独り言の内容や感情が強く感じられるようになった。

「はぁ~~、何だこの講堂は!こんなにデカいと家みたいで気持ち悪いだろ!!あぁ~~家なんか思い出したくもない!」

金髪ドリツイハーフ幼女が、ホントに一人で喋っているのか?と思うほどの音量で喋っている。

「キミ、、、」

「あ゛ん?」

僕の言葉が、出刃包丁のような声で、遮られた。

「いや、キミ。言葉遣いがひどいよ」

「はぁ~~、ジジイみたいな事言いやがって、、、そんな言葉遣いなんて他人の勝手だろ?」

ムカッ

「そうかもしれないが、今キミが言った他人に迷惑が掛かっているんだよ」

「はぁ!?」

金髪ドリツイハーフ幼女が辺りをチラッと見渡す。

「誰もいないじゃん」

コイツは目がないのか?

「居るだろ!!どこを見ているんだ!!」

「私よりも弱い奴は居ないも同然!」

何なんだ、この暴論をサラッと言えてしまう心情は。

どういう育て方をされたんだ。

「キ、、、キミは、馬鹿なのか?」

3秒ぐらい講堂に静寂が訪れる。


すぐに台風が来た。


「はぁぁぁぁあああああん!!????!?!?!?今なんつったぁ!!!こんのクソメガネーーーー!!!!!」

うおっ!

急に金髪ドリツイハーフ幼女が狂犬みたいに荒ぶる。

「っ、、、うるさい!!少しは静かにしないか!!」

急に金髪ドリツイハーフ幼女のボルテージが上がった。

「おめぇーもうるさいだろ!!クソメガネ!!!」

クソメガネ!?

「あぁ!?キミがうるさいから注意してるんだろ!?」

「お前が注意しなければ五月蠅くならなかったんだろ!??」

「それは違う!!元々お前ひとりがうるさくしていたんだ!そこを注意したんだよ!!!」

「なんだぁ?じゃあ独り言はダメって言うんですかぁ?」

急に煽るなよ(# ゜Д゜)

「そんなことは言ってない!身体も小っちゃければ耳も小っちゃくて聞こえにくいのか?」

「てめぇ!今幼女って言ったな!!」

「ホントのことじゃないですかぁ!!」


―――35分後―――


「キミはなんで入学式という大切な日に静かにできないんだ!!」

「待たされているんだぞ!こっちは!時は¥なんだよ!」

む、金髪ドリツイハーフ幼女の向こうに誰か座ったな。

だが、遅刻するのは好ましくないな。

金髪ドリツイハーフ幼女が、グリンと顔の方向を向ける。

「なんだ!オマエは!」

高ぶった様子の、金髪ドリツイハーフ幼女が一つ隣の席の男子に声を荒らげる。

「あ゛?」

おっと、意外だな。

静かそうな男子なのに、言葉遣いがな。

「あ゛ん?」

「こらっ!言葉遣いが汚いでしょ!!」


ビーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『長らくお待たせしました、これより入学式を始めます』

鼓膜を嫌な揺らし方をするブザー音が鳴った後、ラジオが入学式の始まりを告げた。

僕と金髪ドリツイハーフ幼女は、示しあったように口論を取りやめた。

どうやら金髪ドリツイハーフ幼女の小さい脳みその中にも常識はあったらしい。

早速不安だらけの学校生活が始まる。

評価と感想とブクマくれーーーーーーーーーーーー

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