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第六章:王妃の誓い
反乱鎮圧から一ヶ月。
王宮は再び平和を取り戻した。
そして、ある晴れた日に、王宮の広場で戴冠式が行われ。
フェルナンドが、正式に王に即位。
そして──
「王妃に、リリエット・クラウディエ・ローゼンを定める」
人々の歓声が上がる中、私はフェルナンドの隣に立った。
「……本当に、私でいいの? 私には、悪の過去がある」
「だからこそ、君なんだ」
彼は私の手を握る。
「過去に囚われず、未来を切り開く力。それが、君の強さだ」
私は、涙を堪えた。
「……じゃあ、今度は、私が君を守る番よ」