第8話:生徒と決闘。魔術を使えるようになった。
───コツ、コツ、コツ
そうして俺は休み時間を経て、またこの教室に戻ってきた。………正直面倒くさそうだから戻ってきたくはなかったが、。
「よし、じゃあ授業を始めるぞ〜。まずは……………。」
───15分が経った頃
『なぁ、先生。』
授業が始まって10数分が経った頃、生徒の1人が授業中だというのに俺に話しかけてきた………これで授業に関する質問じゃなかったら、こいつは問題児ってことでいいんだよな?
「どうした?」
『先生はあんなこと言ってたけど俺はまだあんたが強いようには見えねぇ。』
『あんたまだそんなこと言って………!!』
生徒のうちの1人が止めに入ろうとしたが、教師として1つの意見を聞いておこう。
「なるほどなぁ。で、つまりお前は何がしたい?」
『そうだな………じゃあ俺と戦えよ、おっさん。』
「………おもしろそうだな。」
なんだろうな、この気持ちは。やはり、戦うのは歳をとっても心が踊るというものだ………怪我のリスクの心配の方が断然デカいがな。
───校庭にて
「じゃあ、お前が勝ったら俺に教師をやめろってか?」
あれから校庭に出て、俺らは決闘することになった。しかし決闘にはお互いに何かを賭けないといけないらしく、あいつ………ルークといったか。あいつは俺の退職を望んでいる。
「それじゃあ、俺が勝ったら………“お前の魔術をもらう”。」
「おれの魔術をもらう………だと?それはどういうことなんだ?頭でもおかしくなったんじゃないか?」
こいつはマジでませた子供の典型的な例だな。………他の生徒は真面目なやつだと願おう。
「その話は後だ。やるぞ。」
『それでは………始めっ!!』
「火………。」
「縮小。」
「消えっ。」
───ドッ
『………………』
『しょ、勝者、シューファ魔導師!』
『あ、圧倒的だ…………。』
この決闘を見ていたクラスメイトのあるものは驚き、あるものは俺のことを恐れた。無属性魔術は圧倒的に魔力が多い方が有利だから、俺は無属性魔術に向いている、ということで流石に生徒なんかに負けはしない。
「とりあえず、俺の勝ちだ。魔術は貰っていくぞ。没収。………なるほどな、こういうことだっのか!」
この魔術は様々なものを奪う。しかし生物の場合両方の承諾が必要なため、これまで没収は使えなかった………まぁ弟子達が居たがさすがに気が引けた。でもこれで………
「風刃。」
───バシュッ!!
「使えた!………けど、なんか威力やばくないか?」
その後、4大魔術について調べたりサラに教えてもらったりした。そして威力は使った人が込めた魔力総量によって決まるらしい。
で、俺がこれまで4大魔術が使えなかったのはおれは魔力回路が常人とは違ったからっぽかった。しかしおれはルークから風刃を奪ったおかげで感覚をつかみ、双方を切り替えることができるようになった。
「まぁ、ルークのおかげでもあるもんな今度お礼でもしに行くか。………今度、な。」
おい今絶対しないやつだって思っただろ。俺はきちんとお礼はするやつだぞ?ただまぁ、忙しくてお礼ができてないやつが王都に片手で数えられ…………ないくらいはいるけど!ちゃんと!謝るから!
って、俺は誰に話しかけてるんだ?やっぱり1日だけだが徹夜したせいで疲れてるのか?
「………とりあえず今日はもう寝よう。」
そうして俺は学院内にある教師寮に向かうため、その足で歩みを進めるのだった。
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