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第5話:冒険者は危ないらしいので教師になった。なぜ?

………これはどこに向かっているんだ?


サラとの手合わせが終わったあと、なんとなくサラと話しながら歩いていた訳だが、なぜか魔導学院の中を歩いていた。


「………サラ、一体どこに向かっているんだ?」


「すみません、もう着きましたよ。ここです。」


───学院長室


「学院長室!?」


「さぁ、中に入ってください。」


「お、おう。」


そうして俺は、サラに言われるがまま学院長室の中に入り、王国にいた頃は想像もできないほど居心地のいいソファに座っていた。


「なぁサラ、なにも用がないのにここに俺を連れてきたのか?」


「まさか、私もシファ先生だからといって何も用がないのにここに呼ぶわけないじゃないですか。」


………本当か?でもこの笑顔、なぜだか嫌な予感がする。


「そ、そうだよな。で、話というのはなんだ?」


「それは…………シファ先生、この魔導学院の教師をやりませんか?」


「俺が……教師?そんな冗談を言うためにここに呼んだのか?」


「いえ、本気で言ってますよ。ここに来たばかりで仕事も決まっていないでしょう?」


「いや、実は冒険者になろうと思っていたんだが…………」


「冒険者!?」


「いや、ここ帝国じゃ1番オーソドックスな職業なんだろ?そんなに驚くか?」


「確かに1番人が多い職業は冒険者ですけど、給料も安定はしないですし、なにより命の危険が高いです。冒険者歴一年になるまでの死亡率は30を超えるとも言われています。だから給料も安定して命の危険もない教師をしないか、って言ったんですけど………。」


なるほど。確かに死ぬのは嫌だなぁ、と思う反面、ロマンも溢れる冒険者にはなってみたいという気持ちもある。確かに教師をやってみたいとも思っているが………どうするべきか。


「あ!そうだ!」


悩んでいた途中、急にサラが大きな声を出した。


「ど、どうした?」


「シファ先生、冒険者と教師のどちらにしようか悩んでいるなら1回3ヶ月だけ教師をしてみて、その後辞めるか続けるか決めるのはどうでしょうか?」


「でもそんなこと………そうか、サラはここの学院長だったな。それくらいはできるのか。」


「そうですよ。そんなに私が学院長をしているのがおかしいのですか?」


「いや、おかしいってわけじゃないんだけどな。やっぱり俺が知ってるサラは子供だったから、まだ現実味がなくてな。」


「それって結局、私が学院長をしているのが想定外だった、ということですよね。」


頬を膨らましながらサラはそう言う。


「はは………ごめん。」


「まぁ、いいです。早速ですが、シファ先生には明日から教師をやってもらいたいと思っています。」


「………明日から!?」


おいおい、急すぎるだろ………

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