第34話:ダンジョン攻略開始!
《ダンジョン攻略》、それは普通何人ものパーティを総合したクランで行われるものだ。しかし俺らはたった2人で行う………いくらお互いに強いとはいえ、負ける可能性は容易に有り得る。
「よし、明日は頑張るぞ〜!」
陰気なことを考えていても仕方が無いし、明日は油断はしないように楽しむ感じでやっていこう。
そんなことを考えながら、俺はその懐かしい天井を見つめながら夢の中に眠り落ちていった。
───翌日
「ミラ、いくぞ。」
次の日、ミラと集合した俺は街の人達に見送られダンジョン攻略に向かっていた。
そういえばダンジョンから帰っている時に川を見つけた。もっと早く見つかっていれば今頃スローライフを送れていたのだろうか………。
そんなことを考えているうちに、石でできた建造物………ダンジョンが見えてきた。昨日は気づかなかったが、思ったより入口がでかい。
「それじゃあ、ダンジョン攻略開始だ!」
ミラはさっきから一言も喋らないが、これからやっていけるのだろうか?
───1階層
階段を下った先………つまり1階層目には中級の魔物がたくさん蔓延っていた。1階層目ですでに中級の魔物が出ているってことは、ここは上級ダンジョンだろう。
上級ダンジョンは30階層でできているが、この調子でいけば7日間………今はもう6日間しかないがそれでも攻略できそうだ。ただ1つ懸念があるとすれば、迷宮主だ。迷宮主は5階層ごとにいて、25階層からは1階層ごとにいる。
つまりこのダンジョンは5、10、15、20、25、26、27、28、29、30階層にいることになる。上級ダンジョンといってもダンジョンごとに迷宮主の強さは強弱が激しい。このダンジョンは弱ければいいのだが………。
「縮小。」
「氷の槍。」
そんなこんなで俺たちは魔法を撃ち続け1階層目を終わらせた。でも、もしかしたら俺も縮小以外の魔法を使うことになるかもしれないな。
これまでは縮小だけでなんとかなってきたが、命の危険を感じたらそういう訳にもいかない。多少魔力効率が悪くても、生きることに徹さなければいけないしな。
縮小………これは魔力効率がいいものの、反対にこれだけで攻略できなくなるのも多い。黒龍3体の時もこれで乗り越えたが、あれはこの杖を貰う前だから、魔力が尽きて死ぬのを懸念したためだ。
ダンジョンは未知数だ………ないとは思うが黒龍よりも強い個体が出てくるかもしれない。
“ありもしない懸念点”を考えながら俺ら2人は2階層へと続く階段を下っていった。
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