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第30話:魔石の仕組みと不穏な影(?)

あれから数日が経った。この数日間、あの杖の性能を調べてみたりしたんだが………一言でまとめると、とてもいい。そして毎日少しずつ魔力を杖に貯めていったけど、一向に満タンになる気配がしない。


「俺の魔力全部を数回分は注ぎ込んだが………ミラの話と違うよな?」


ミラの話だとたしか全部の魔力2回分とかだったか?俺の勘が正しければ5回分くらいは注ぎ込んだはずなんだけど。


「………たしかこの魔石ってフェンが取ってきてくれたんだよな………お礼も言うついでになにか知らないが聞いてみるか。」


───フェンの元へ


「どうしたんだ?ご主人。」


「ちょっとこの杖のことで知りたいことがあって、知ってるか聞きに来たんだ。あとこの杖、無茶苦茶嬉しいよ、本当にありがとう。」


「これも全て昔助けられた恩返しだ。借りとかは全く思わなくていい。」


「そうか、ありがとう。」


フェンは本当に助けたことに恩義を感じているようだ。俺としてはそれ以上に貰ってばっかりな気がしてならないが、フェンの気持ちを無下にすることはよくない気がするし、今はこのままでもいいか。


「それで知りたいことなんだが、ミラが言うにはこの魔石に貯められる魔力の量が俺の全魔力2回分くらいって言ってたんだけど、5回分貯めても一向に満タンになる気がしなくてな。なにか知らない?」


「私が取ってきた時はたしかにそのぐらいの許容量だったはずだが………少し見せて貰っても良いか?」


「あぁ。」


「ふむ………これは…魔石が“進化”してるのか。」


「魔石の………進化?」


魔石に進化という概念があったのか?………てか、魔石が進化して何が変わるのか全く想像ができない。


「魔石の進化というのは、魔石の“質”が格段に上がるのだ。それこそ魔力の許容量とか、純度が高まって、鮮やかな色になっていく。質が高くなるほどに黒→紫→赤という感じに上がっていくのだ。

だが私にも魔石の進化の条件は分からないのだ。」


「なるほど………確かに赤みがかった紫みたいな色してるな………それで魔石の許容量も多くなったと言うことか。ありがとな、フェン!」


「あぁ、私にできることがあったらいつでも言ってくれ。」


「ありがとな。」


魔石の進化、か。この話は王国でも帝国でも全く聞いたことがない、というか本当に世界の中でも人間で知っているのは俺だけだろう。


ギルドで魔石を換金する時に赤色に近づけば近づくほど高く売れるのは綺麗だから、としか聞いたことがないけど、もしかしたらフェンみたいに知ってる人がいたのかもしれないな………だとしたら、一体“誰なんだろうか”………?


そんな疑問を抱えながら、今日もまた1日、故郷で過ごすのだった。

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