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第2話:最強魔導師、盗賊を撃退する

───ガタン、ゴトン、ガタン、ゴトン


ちょうど真上に太陽が昇る時間、俺は帝都に向かうため安い馬車に体を揺られていた。


『ヒヒーン!』


「…何事だ?」


俺は急いで馬車から降り、周りの様子を観察する。


「1,2,3人か。おい、盗賊か?」


「………なんだ?おっさん。変に突っかかってくんなら………殺す!!」


その瞬間、盗賊が3人一斉にシューファに向かって飛びかかる。


「殺す気か。さすがに殺されたくはない、仕方ないよな。」


縮小(レダクション)


「カハッ………!!」


───なんだ今のは!?こんな安い馬車の運転手をしてるのだから、盗賊に襲われることも少なくは無い。その度に冒険者の方が助けてくれていたが、


「お前らが殺そうとしてきたんだ。殺される覚悟はあったはずだよな。」


あんな冒険者、見たことがない。これまでの冒険者は火、水、雷、土、この4大魔法を駆使して戦っていた。しかしこの冒険者かもわからないおっさんは手を握ってそれを右から左、左から右、上から下、下から上。そんな仕草をしただけで、盗賊たちはなにかに弾かれたように飛び、死んで行った。


「おーい!発車頼むよー!」


「す、すみません!すぐに出します!」


ただの優しいおっさんかと思ったが、あれはそんな次元なんかではない。


「あんなの帝都の“聖級魔導師”のやつでもできないんじゃないか………?」


さっきの盗賊達、威勢はいいものの、大した奴らではなかった。最近、強いやつと戦っていないから体がなまっているかもしれないな。


さっき使ったものだって、ただ“そこら辺に魔力を小さくしてぶつけただけ”なんだよな。まぁ、これが意外と難しくて、できるのは王国でも俺しかできなかったしな。というか、これは誰にも教えていない魔法だ。


───ガタン、ゴトン


数日もこうやって馬車に乗っていると、この揺れにも慣れてくるというものだ。


「乗り物酔いには弱くて、初日は本当に辛かったけどな、。」


───ガタン、ゴトン


気持ちのいい揺れが続いて、ちょっと眠くなってきてしまっ………たな……。


───それから少し時は過ぎ


「お客さーん!そろそろ着きますよ!」


「んん〜。」


もうすぐ帝国に着くらしい。まぁそこから帝都まで少し歩かなきゃならないらしいが、歩いて数時間らしいし、案外早く着くかもな。


「おぉ、あれが……!!」


遠くの方に栄えた街………は見えないが、白と城壁が見えてきた。


「立派なものだなぁ。」


生まれも育ちも王国なもんで、30年生きてきても帝国に来るのは初めてだったりする。


「それじゃ、冒険者手続きをするために帝都に向かうとするか!」


そうして俺はその大きな城門をくぐり、帝国に足を踏み入れたのだった。


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