第18話:身を削って戦った行方は
「やるしかない………か!!」
これをやればここにいる人達も全員死ぬ可能性があるけど、これをしなければ確実に全員死ぬ。それじゃあ…………、
「能力上昇!!ゴハァっ!
はぁ………はぁ………。ゴフッ!!」
「先生!」
「だ、だいじょうぶ………だ。」
能力上昇は普段の力の1.2倍程度で使うのが普通だ。何故かこれはどの属性にも属さないのにみんなが使える。これはまた無属性魔術とは異なるようだ。
話は戻って、俺は今“7倍”まで能力を上げている。
「ゴハァッ!!」
その代償に………体が壊れてしまう。そして俺が能力上昇は………、
「魔力量も上げることが出来る………!」
あとは………、
「縮小!縮小縮小縮小…………。」
「先生のこれは………!ブラックホール………!?」
───バキッボキッ
「うぅ………。」
膝と肘が折れた。だけどここで止まる訳には………ブラックホールにはできないけど相手のことをを重くする。
詳しく言うと相手の頭上の魔力を縮小しまくって無理やり相手のことを重くすることが出来る。
『グァァァァァァ!!』
『や、やったぞ!シューファ教授が3体とも倒したぞ!』
『ウォォ!!すげぇ!!』
「せ、先生!!」
「うぅ………もう、限界………。」
内臓損傷、関節脱臼、複数箇所骨折といった、どれか1つでも結構重症なのに………これを…………全……部……。
───ガクッ
「せ、先生!?手の空いてるもの!早く先生を地上に運んで!!」
『は、はい!!』
───それから少し時間が経って・・・
「ん、んん……って、痛ってぇ!」
「し、師匠………。」
「あれ?ミラ………ってぇ………。」
てっきりサラが居るのかと思っていたが、なぜミラがここに………?
「なんでミラがここにいるんだ?」
「師匠が黒龍討伐したから話が色々とあって、伝言を任された。」
「そ、そうか。」
「そ、そういえば師匠無理に起き上がろうとしないで!傷口が開くから………って、うわぁ!」
俺を横にしようと体を押す時に足を引っ掛けて転んだミラが俺を押し倒している構図になっている。これはまずい、まじでまずい。
「ミラ、早く起き上がれ!ここに誰か来てみられたら…………。」
───ガチャッ
「先生〜果物持ってきま………した………よ……って、先生!?な、何してるんですか!?」
ま、まずい。サラからすれば今の状況は10代の女の子に30のおっさんが押し倒されている構図だ。ヤバい、とりあえずヤバい。
………どうにかしないと、サラ以外にこと話を聞かれるのはまずい。って、
「ヒュイも居たのかよ!?」
「シア師匠!まさかこんなことをするなんて……!!」
「だから違うんだって〜!!」
誤解を誤解が生み出すという負の連鎖が、今俺の目の前で起こっていたのだった………。
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