シューおじいちゃんとシンジのヒミツですの
―あれから一ヶ月経ちました。
シンジと、シューおじいちゃんが、最近よく会って何か、しているみたいなの。だから突き止めることにしました。
「よく来てくれた、シンジ殿」
「じゃあ始めようか」
―バレないように来てみれば、やっぱり何か企んでいました。
「シンジ殿、例のものを。」
「ここまで、改良できた。」
「これは、見事。味を拝見させていただこう。」
パク
「味は、これでも良いと思いますが?」
「いや、まだ甘くできるはず。」
バタン、ドアが開いて、見つかってしまいました。
「あちゃー、チョコに、バレちゃたか。」
「ずるいですの、二人だけ、美味しそうなもの食べて。」
「完成したら、一番に味見させるつもりだったんだ。内緒にしててごめん」
「それならいいです。一つ私に、食べさせて。」
「あ、まだ完成してない…」
パク、チョコは、食べてしまいました。
「甘くて美味しい〜これなんて言いますか?」
「これは、いちごって言う、僕の故郷でも食べられてた果物なんだよ。」
「イチゴって言うのね、甘くて美味しわ。」
「ホントは、もっと実を大きくして、もっと甘くするまでには、品種改良したかったんだけど。」
「そうでしたの。これで何をする予定ですか?」
「お嬢様、これを街の人に、食べていただこうと思いまして。」
「それは、素敵ね」
―これをみんなに食べて欲しいと心から思いました。