異世界に、憧れるのは、なぜ駄目なの?
―私、チョコは、異世界が、大好きです。
本に書いてあるガッコウって、楽しそうじゃない。
大勢の人が居て、自由な場所。
それなのに何故か、家の人は、異世界は、良いところじゃないと一点張りで、話を聞いてくれません。
今日は、友だちのレクレアちゃんと、城下町へ、行くことが、許されましたので、内緒で、異世界に関する本を、探しに行こうと思います。
「お嬢様おられますか?レクレアです。迎えに参りました。」
「どうぞ、入ってください」
「お嬢様、龍車の用意ができました。準備が、できましたら。いつでもお声掛けください。」
「準備は、できています。レクレア、今すぐに、行きましょう。」
チョコは、龍車の中で、いつもの質問をレクレアにした。
「レクレア、どうして異世界に憧れるのは、だめなのかしら?」
「何度も言っておりますが、異世界は、危ないところでございます。お嬢様の気持ちは分かりますが、私めでは、お嬢様の願いをかなえることは、できません」
―そのような話をしてるとき、窓の外を見てみれば、本で見たような異世界の服をした者がおりました。
「今すぐ龍車を、止めなさい。」
そこが、これから起こる物事の、始まりだった。