プロポーズ
カトー君と二人でミーコを探して回った。
広場、路地裏、橋の下、いろいろ探して回り、聖堂の遺跡が見える展望台に来た。
たくさんの猫に囲まれて、ミーコがいた。
「ミーコ!」
私の呼びかけに、すべての猫とミーコが一斉に振り向いた。
大聖堂の遺跡を眺めながらミーコが穏やかに語り始めた。
「あの大聖堂の遺跡。
サワーシップという、小さいながらも、赤いクリスタルの恩恵で栄えていた国があったの。
500年前に、サワーシップ国王子の成人の儀式が執り行われているときに、急にあたりが騒がしくなり、やつが現れたの。
レインボードラゴン
やつは、赤いクリスタルを狙ってすウォーシップ国にやってきたの。
でも、赤いクリスタルは儀式のために王子が持ち、大聖堂に持ち込まれていたの。
でも、レインボードラゴンは、王城、王都を焼き払い、あらゆる場所を破滅させ、ついに大聖堂までやってきて、ついに赤いクリスタルは奪われてしまった。
国の建物は失われ、生き残った人々もチリジリになってしまったの。
かわいそうに。。。。」
ミーコは祈りをささげている。
ミーコまるで見てきたかのような、、、
何歳、、、、500歳以上?
もしかしてお婆さん?
祈りを終えたミーコは、蒼白の私たちの顔を見て、笑った。
「言い伝えですよ。私は今日で20歳になったところです。」
びっくりした。私より若かったのね。
「お誕生日だったの、おめでとー」
「私が飛び出したりして、迷惑かけましたね。
パーッと行きましょうか。」
私たち3人は、ミーコの案内で店に入り、席に案内され、ミーコは威勢よくオーダーした。
「とりあえず、生3つ」
「!ミーコアルコール大丈夫なの?」
「今日から20歳大丈夫です。」
「神官ってお酒いいの?」
「大丈夫です。お酒もサドミスト神からの賜りものです。神官でも大丈夫なんですよ♪悪酔いしたときの為の魔法もあるんですよ。」
ほんまかいな???
とりあえず、今日はミーコの20歳の誕生日だ。
カトー君に音頭をとってもらい乾杯した。
楽しい雰囲気で飲み会が続いた。
だいぶ出来上がってきている、カトー君がカバンから、新型センサーと骨とう屋で買ったペンダントを取り出した。
新型センサーいつもより明るく発光している。
「マキ博士、これ、見てください。
赤と紫の値が、いつもより倍くらいの出力があります。そして」
テーブルの上でセンサーを動かすと、わずかに黄色、緑の値が、上下に動かすと青の値が変動した。
カトー君はペンダントを離したり近づけたりしながら、センサーの変化を見せながら、
「このペンダントにはレインボードラゴンの鱗のかけらがセンサーの感度に影響している。
我々が転送された時に見えた、魔法陣が何かわかれば。
魔法を使える人を探して、日本に戻れないかな?」
「条件を精査していけば、チャンスがあるかもね。」
「そうでしょ~とにかく魔法陣がキーですよね。」
あかん、カトー君かなり酔っている。の目が座っている。
「一緒に帰りましょう!俺が必ずマキさんを連れて帰ります。そして、帰ったら、旨いもん食べて、温泉行って、結婚しましょう。」
え”!?
けけけけ結婚!?
顔が真っ赤になった。。。。
言葉が出ない。。。
い・いま、帰った後の事を考えるのではなく、帰る方法を考えるのが大切で。。。。
頭の中がグルグルまわる。
カトー君、、、酔いつぶれて眠ってしまっている!
なんで!このタイミングで寝る?
普通返事を待つよね。。。
そこへミーコが興味津々な顔をして、顔を近づけてきた。
「すてきー!生のプロポーズ見るのって初めて♪」
なんか、よくわからないけど恥ずかしくなった
マキの激飲みが始まった。。。
夜は更けていった。