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望郷  作者: 白山月
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バザール

仕事にも慣れてきて、1か月が過ぎた。


勇者になるために、回復魔法を訓練するために来ていた、アルスタは必要な魔法を習得し、スタッカの冒険者訓練所に帰っていった。

いろいろ私たちの事を心配して、親身に相談に乗ってくれたのに、残念な気持ちになった。


こちらの世界では毎月、半月の日が休息日になっていて、

サドミスト教徒は全員休日を取ることになっている。

「という事は、村全員サドミスト教徒だから、休息日にはお店も全部しまってるという事なのよね。。。カトー君、このシステムなんとかならない?」

カトーは真剣に考えて、困っている。。。


「休日にお店が閉まるって、みんないつお金を使ってるんでしょうね?間違ってますよね。」

カトーが言い終わる前に、ミーコがやってきた。


「買い物に行くわよ。出かける準備して。」

「休息日でお店全部しまってるんじゃない?」

ミーコは、毎月2回休みがあるが、月が上弦の月で半月の休みは上弦の休み、

下弦の月の半月の時は下弦の休みと言われていて、

下弦の休みの時は村の外からサドミストの信者ではないキャラバンがやってきて市場を開くそうだ。


「サドミスト教徒の弱点を狙った見事な作戦ね。お買い物に行きましょー♪」

ゴキゲンなミーコに案内されてキャラバンの市場に向かった。


キャラバンにはいろんな人がいた。

肌の色、目の色、髪の色、猫耳、馬耳、ウサギ耳の半獣やクオーターまでいる。

それなのに、方言の違いはあっても、全員が日本語を話している。

「異世界なのに変な気分ね♪」

キャラバンという、非日常に気分が盛り上がっていた。


私たち3人はいろんなお店を見たり、食べ物屋さんで買い食いをしたり、キャラバンを楽しんでいた。

ちょうど地味な骨とう品屋を覗き込んだら、虹色に輝く鱗が見えた。


店の親父がやってきた。

「それはこの前手に入れた、レインボードラゴンの鱗だ」

三人の顔色が変わった。

あのドラゴンだ。

鱗を手にとって眺めた。


赤、オレンジ、黄、緑、青、藍、、、?紫が見当たらない。

「6色しか見えないけど、、、、」

「これは、最近、盗賊職の冒険者が回収してきたものだから間違いない。

盗賊ってのは、出所のわからないものを取引するから信頼が第一なんだ。」


店主は自信に満ちて説明しているが、、、、怪しい。。。

盗賊と、信頼第一ってのが言葉として変だ。。。。

それに、鱗が本物か偽物の話を、急に盗賊の信頼の話題にすり替えた。

私騙されてる?、、、怪しい。。。


その間にカトー君が店主と話している。

店主に首を横に振られたり、一生懸命交渉をしているようだが、何か小さなものを購入したようだ。

何か騙されたんだろうな。


その後、店主は別の鱗を取り出した。

「これは、200年前のレインボードラゴンの鱗です。この村の近くの大聖堂の遺跡で

採取されたものです。

これにはオレンジ、黄、緑、青、藍の5色しかないんです。

私の予想ではレインボードラゴンは成長するにつれて色が増えていくのではないかと、思っています。」


突然ミーコの顔が青ざめた。

「ミーコ大丈夫?」

「だ、大丈夫、少しめまいがしただけ」

そう言い残して、駆けるようにミーコが出ていった。


私とカトー君は、ミーコを追った。


ミーコが、どうしたの?

私たちはミーコを見失った。


ミーコどこ?






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